ひとことで言うと
評価規準は「何を評価するか」を、目標に照らした生徒の姿として書いたものです。評価基準は、その姿に「どの程度」達していればA・B・Cなのかを分けた段階です。読みがどちらも「ひょうかきじゅん」なので、現場では規準を「のりじゅん」、基準を「もとじゅん」と呼び分けます。指導案に書くのは、原則として評価規準(のりじゅん)です。
出どころ
国立教育政策研究所の「『指導と評価の一体化』のための学習評価に関する参考資料」(2020年・校種と教科ごと)は「評価規準」の語を使い、「おおむね満足できる」状況をB、「十分満足できる」状況をA、「努力を要する」状況をCとして判断する、と示しています。「評価基準」は、各学校や教育委員会が段階の目安として使う語で、ルーブリックの各段階の記述語がそれにあたります。
授業での実際の使い方
指導案の「本時の評価規準」は、本時の目標から次の順で作れます。
- 本時の目標を1文で書く。例: 「自分の好きなものについて、理由を1つ添えて伝え合うことができる」
- その目標が達成された生徒の姿を、観点ごとに「〜している」で書く。これが評価規準(B)です。例: 思考・判断・表現「好きなものと理由を、既習の表現を使って相手に伝えている」
- 見取る場面と方法を添える。例: 「帯活動のやり取り・観察」「ワークシートの記述」
- 必要なら、AとCの姿を書き足す。これが段階(評価基準)で、ルーブリックの形になります。
| 用語 | 問い | 書き方 | 指導案の欄 |
|---|---|---|---|
| 評価規準(のりじゅん) | 何を評価するか | 「〜している」という生徒の姿 | 本時の評価規準 |
| 評価基準(もとじゅん) | どの程度できればA・B・Cか | 段階ごとの記述語 | ルーブリック・評価計画 |
よくある誤解
- 「評価規準を細かく書けば書くほど良い」わけではありません。本時の規準は1観点1つで足ります。全観点を毎時間評価する必要はなく、単元の中で分担します。
- 「基準」を指導案に書いても間違いではありませんが、多くの教育委員会の様式は「評価規準」です。研究授業や教育実習の指導案は、様式の語に合わせてください。
- 規準は目標の言い換えです。目標が「できる」なら規準は「している」。目標に無いこと(声の大きさ・態度)を規準に足すと、評価が指導からずれます。
校種別の違い
| 校種 | 規準の書き方の特徴 |
|---|---|
| 小学校 | 点数化しないので、規準は「できるようになった言い方」で書き、所見につなげる |
| 中学校 | 3観点×5領域で単元の評価計画を作り、本時はそのうち1〜2観点 |
| 高校 | 科目(英語コミュニケーション・論理・表現)ごとに観点を分けて年間の評価計画に落とす |
この用語が出てくる教材と記事
- 中学英語の学習指導案の書き方。本時の目標から評価規準を書く型と記入例があります。
- 観点別評価の考え方。3観点と5領域の組み合わせ方です。
- 評価規準の作り方(小学校)。小学校の単元ごとの規準の書き方です。
- 中学英語のルーブリック例20種。規準を段階に分けた実物です。