ひとことで言うと
パフォーマンステストは、生徒に実際に英語を使わせて(話す・書く・読んで音読する)、その様子を課題とルーブリックで評価するテストです。選択肢に丸をつけるペーパーテストでは測れない「話すこと[やり取り]」「話すこと[発表]」「書くこと」の力を測るために使います。
出どころ
文部科学省の「学習評価の在り方ハンドブック」(2019年)が、ペーパーテストだけでは評価しにくい力を見取る方法として、パフォーマンス評価(作品やスピーチ、レポートなどによる評価)とルーブリックを示しています。英語では、学習指導要領の5つの領域(聞くこと・読むこと・話すこと[やり取り]・話すこと[発表]・書くこと)のうち、話すことと書くことの評価がパフォーマンス評価の中心になります。
授業での実際の使い方
| 順 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 単元の最初に課題(タスク)とルーブリックを配る。「何を・どこまで」を先に見せる | 単元の1時間目 |
| 2 | 帯活動と本時の言語活動で、同じ型を繰り返す | 単元の中 |
| 3 | 課題カードを渡し、準備の時間を区切る。台本の丸暗記にしない | 準備1〜2時間 |
| 4 | 実施。やり取りはペアで2分、発表は1人1分、音読は30秒が目安。先生は評価表に丸をつけるだけにする | 40人で2〜3時間 |
| 5 | 返却。ルーブリックのどの段階に入ったかを本人に返す | 次の時間 |
40人を回すコツは、先生が「聞きながら書く」を減らすことです。ルーブリックの記述語を短くして、聞いている間は丸をつけるだけにします。録音や録画を使えば、判断に迷った生徒だけあとで聞き直せます。
よくある誤解
- 発表会ではありません。発表会は「見せる」ことが目的ですが、パフォーマンステストは評価規準に照らして「見取る」ことが目的です。規準が先に無いと、上手な生徒に高い点がつくだけになります。
- ペーパーテストの代わりではありません。知識・技能の一部はペーパーテストで、話すこと・書くことはパフォーマンステストで、というように、領域と観点で分担します。
- 一発勝負にしなくて構いません。帯活動で同じ型を繰り返してから測るほうが、生徒の実力が出ます。
校種別の違い
| 校種 | よくある形 | 評価の返し方 |
|---|---|---|
| 小学校 | 単元末に「できるようになった言い方」をペアで伝え合う。点数化せず、できたことを言葉で返す | 所見・振り返りカード |
| 中学校 | スピーチ1分、やり取り2分、音読30秒。3観点のルーブリック | 段階(A・B・C)と一言 |
| 高校 | 意見を述べる1分、ペアの議論、英作文。論理・表現の帯とつなげる | 段階と次の課題 |
| 塾 | 定期テスト前に、学校のパフォーマンステストの型で1回リハーサルする | 講師のひとこと |
この用語が出てくる教材と記事
- パフォーマンステストの教材一覧。課題カードとルーブリックがセットになった無料プリントです。
- 中学英語のルーブリック例20種。音読・スピーチ・やりとりの評価規準を集めてあります。
- 40人のパフォーマンステストを回す。高校版の授業ガイドですが、回し方は中学でも同じです。
- パフォーマンステストの回し方(小学校)。点数をつけない小学校の形です。
- 評価の言葉の整理はルーブリックと評価規準と評価基準へ。