英語教材ラボ
評価・テスト公開 2026-07-05・更新 2026-07-05

文法問題は解けるのに使えない。テストは本当の力を測れていますか

定期テストが穴埋め・並べ替え中心で、点は取れるのに話す・書くと崩れる生徒がいる——テストが測る力と授業で育てたい力のズレを直すには。条件英作文を1問入れる、規準を先に示す、パフォーマンステストを別立てで。妥当性のある評価へ。

定期テストは文法の穴埋め・並べ替えが中心です。点は取れる生徒が、スピーキングや自由英作文では書けない。テストが「本当に使える力」を測れていない気がします。どう変えればいいでしょうか。(中2担当)

測っているものが「知識」だけなら、運用力は伸びない

穴埋めと並べ替えで測れるのは、文法の知識です。話す・書くで発揮される運用力とは別物なので、知識テストで高得点でも運用ができるとは限りません。もう一つ見落としがちなのが、テストが授業を引っぱるという性質です。テストが知識だけを問えば、生徒も授業も知識偏重に寄っていきます。だから、育てたい力とテストで測る力をそろえることが、評価改善の出発点になります。

対策1: 「自分の言葉で書く」問題を1問入れる

知識問題はそのままでよいので、運用を見る問題を少しだけ足します。

  • 条件英作文を1問(「習った文法を使って自分のことを2文」など)
  • 配点は小さくてよい。まず「使う問題がテストに載る」ことに意味がある
  • 生徒は「テストに出る」とわかると、日頃から使う練習をするようになる

小さな1問が、授業とテストの向きをそろえ始めます。

対策2: 何ができれば良いのかを、先に示す

自由記述を入れると採点が主観的になりがちです。規準を先に決めて共有します。

  • 内容・正確さ・量など、見る観点を分けて配点する
  • 簡単なルーブリック(3段階でよい)を生徒にも事前に配る
  • 「正しさ」だけでなく「伝わる内容か」も見ると宣言する

規準を先に出すと、採点がぶれず、生徒の準備の方向もそろいます。

対策3: 話す・書くは、定期テストと別立てで測る

50分のペーパーに全部を詰めなくてよいです。技能は別の機会に測ります。

  • スピーキング/ライティングのパフォーマンステストを年に数回
  • 定期テストは知識中心のままでも、学期の評価に運用の場を組み込む
  • 別立てにすると、それぞれをじっくり測れる

テストを変えると、授業が変わる

テストは評価の道具であると同時に、授業の方向を決める舵でもあります。知識を問う問題に、運用を見る問題を少し足し、規準を先に示し、技能は別立てで測る。この3つで、テストは「本当に使える力」に近づきます。当サイトには、信頼性・妥当性を意識したテスト設計の考え方や、スピーキングテストのルーブリックづくりの相談も置いています。定着ドリルで力をつけ、その力をそのまま測れるテストへ、少しずつ寄せてみてください。

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