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英語教材ラボ 小学校版

単元別(5・6年)

小5 Unit 5 道案内の授業|相手の指を見て Stop! と言える8時間

NEW HORIZON Elementary 5 Unit 5「Let's go to the zoo.」(Here We Go! 5 Unit 6・8「Where is the library?」「This is my town.」対応)の全8時間の進め方です。町の格差を持ち込まないための「学校のまわり」への統一、町ことばチェーンで語をそろえる順番、町マップを指でたどらせる道案内と中間指導、第8時のテストまで。教材は無料PDFでそろっています。

公開 2026-08-17・更新 2026-08-17

道案内の単元でいちばん扱いに注意がいるのは、英語ではなく町のほうです。「自分の町を紹介しよう」と投げると、駅もモールもある子と、田んぼしかないと思っている子が同じ土俵に立てません。春に引っ越してきたばかりの子は、そもそも語る町を持っていないこともあります。

回避の仕方は単純で、話題を「自分の町」ではなく「学校のまわり」に統一します。全員が毎日通っている場所なら、持ちものの差が出ません。あわせて、地図は架空の町のものだけを使い、自分の家の場所は言わせないし書かせません。ここは個人情報の鉄則として崩さないでください。ここでは小5 Unit 5「町の道案内をしよう」の単元パック(NEW HORIZON Elementary 5 Unit 5 "Let's go to the zoo." / Here We Go! 5 Unit 6・8 "Where is the library?" "This is my town." 対応)を使います。

この単元の面白いところは、地図を配って指でたどらせた瞬間に、ことばが足りない場所が全部見えることです。相手の指が行きすぎる、曲がるところで止まらない。だから Stop! を、最初から正式なことばとして教えます。

8時間の見取り図

主な活動帯(はじめ5分)記録
1先生の町しょうかいを聞く(We have .... に出会う)歌/チャンツ
2町の施設の言い方練習(絵カード)+町ことばチェーン(活動1)Small Talk①話題1(先生の町のお気に入り)
3道案内の表現に出会う(Go straight. / Turn right [left].)→ 先生の指示で地図を指でたどる歌/チャンツ
4Where is the ...? のやり取り+書きWS①Small Talk①話題2(おすすめへの行き方)
5町マップで道案内ペア練習(活動2)歌/チャンツ◎行動観察(知技)
6道案内ツアー本番①(グループで役割こうたい)→中間指導歌/キーフレーズ暗唱◎行動観察(思判表)
7世界の町のようすを聞く(教科書OH)+ツアー本番②→おわりにおすすめマップ発表歌/チャンツ
8パフォーマンステスト(道案内)+単元の振り返りなし——テストに使い切る◎テスト(知技・思判表)+振り返りカード(態度)

第1〜2時:「なんもない」を先回りしてつぶす

第1時の先生の町しょうかいは、地味な町の話でいきます。にぎやかさ自慢の場にすると、子どもは自分の町の話をしにくくなります。We have a big park. I like the park. くらいで十分です。

それでも「うちの町、なんもない」は必ず出ます。出る前に、学校・公園・コンビニ・お寺のような「どの町にもあるもの」を先生が板書しておきます。出てしまったら We have a school! We have a convenience store! と拾って板書に足す。町の大きさは評価に一切関係しないことも、この時間に言い切っておきます。

第2時は絵カード16枚で施設の言い方をそろえ、町ことばチェーンに入ります。4人で輪になり、前の人が言ったものを順番どおりくり返してから、自分の1つを and で足していく活動です。見た目は記憶ゲームですが、ねらいは We have .... を何十回も浴びること。落ちた回数は数えず、班の記録がのびたことだけを取り上げます。

思い出せないときは Help, please. と言えば、班のみんながジェスチャーや口の形で助けてよい。この1本があるだけで、記憶が苦手な子も輪に残れます。記録らんは3回分なので、3回戦で切り上げます。第2時は記録に残さない時間で、順番が回ってきたとき声が出ているか、助けを求められているかだけを見ます。

第3〜4時:左右は、口より先に手で覚える

第3時で道案内の表現に出会います。ここでいきなりペアにすると崩壊します。拡大コピーした町マップを黒板に貼り、先生が案内して全員が自分の地図を指でたどる、を2回やってからペアへ。この2回が丸ごと第3時の中身でかまいません。

right と left がとっさに出ない子は必ずいます。矢印カードを黒板の左右のはしに貼り、机の右上に right の紙を貼る。手を挙げて確かめてから言うのも認めます。Small Talkの中間指導では「right はどっち? せーの!」で全員が右手をあげて Turn right!、左手をあげて Turn left! を30秒だけ。左右は口より先に手で覚えます。

第4時は Where is the ...? のやり取りと書きワーク①です。ここでは行き方に触れるだけでよく、案内できるようになるのは第5時から。第4時で完成を求めると、教室が黙ります。書きワーク①は We have a park. をなぞり、ことばバンクから選んで書き、最後に道案内のことばを1行だけ書く3ステップです。a のつけ落としは気にせず、最後まで書き切ることを優先させます。

第5〜6時:町マップと、20分のサンドイッチ

町マップは道が2本×2本、交差点が4つだけです。だから Go straight → Turn right の2手で必ずたどりつけます。建物は9つで、それぞれに番号がついています。英語の施設名がとっさに出ない子は、番号で答えてかまいません。伝わることが最優先です。

第5時のペア練習は1人2分厳守、往復1回ずつでやめます。延ばすと第6時の本番が消えます。知識・技能の見取りはここで、Go straight と Turn right が地図の動きと合っているかだけを見ます。発音も a や the も見ません。

第6時の主活動20分は2回に割ります。

  1. 1回目(0–7分) 道案内ツアー1回目。1回3分×2人で交代。先生は「地図のどこかで止まってしまったペア」を見つけて回ります
  2. あつめる(7–9分) 言いたかったのに言えなかったことを日本語で出させます。案内側の言えない指示と、歩く側のしたかった確認の両方から
  3. 英語にする(9–12分) 補給表から近いものを黒板に書き写し、全員で2回ずつ声に出します
  4. 自分の台詞にもどす(12–13分) 言えなかった子が、となりに向かって1回言えたら準備完了
  5. 2回目(13–20分) 役割こうたいでツアー2回目。まよっても立て直せたら◎です

補給の中身は、聞き返しと確認に寄せます。Slowly, please. と、指をさしながらの Here?、語尾を上げてくり返す The park?。ずれたときの No, no. Turn left! は、単元の表現がそのまま訂正の道具になる例です。案内が止まる原因の9割は速さなので、補給のあとに「ゆっくり・1つずつ」を全体で確認すると2回目が通ります。

中間指導で取り上げるのは、You can see it on your left. まで言えた子ではありません。相手の指を見て Stop! と言えた子です。文の長さより相手意識のほうを先に育てたいからです。

第7〜8時:おすすめマップと、テストの日

第7時は教科書のOver the Horizon(世界の町のようす)とツアー本番②、おわりにおすすめマップの発表です。ツアー②は第6時の台本のまま回せます。地図の色ぬりや自分の町マップづくりは、朝学習か宿題へ回します。英語の時間に塗らせないのが時数を守るコツです。

第8時はテストです。45分を使い切るので帯は置きません。先生が Where is the ...? と聞き、子どもが案内します。テスト用のマップは机に置きっぱなしにして、子どもは手ぶらで来る。配り直しの時間がゼロになります。

目的地は zoo が基本です。Go straight. → Turn right. の2手で着きます。library と museum は曲がらずに着いてしまうので使いません。班ごとに hospital や post office にも替えます。班をA〜Dに分け、1班終わるごと(9〜10分)にA→B→C→D→Aと役割が1つずれます。待機の3班は、Bが町マップでペア道案内の延長戦(小声)、Cが町ことばチェーンの班戦(小声で記録に挑戦)、Dが振り返りカードの「単元のまとめ」。1班8〜9人・約1分×35人で35〜40分です。

見どころは、先生が指でたどりながら Here? と確かめたときに Stop! や言い直しが出るかどうか。最後に What do you have around our school? と聞いて、学校のまわりのものを We have .... で1つ言えれば十分です。right と left の言いまちがいは減点しません(言い直せたらむしろ◎)。発音の正確さも、a や the も、声の大きさも見ません。施設の数やにぎやかさは、はじめから評価と無関係です。

この単元でよくあるつまずき

  • 「うちの町、なんもない」で止まる。どの町にもあるものを先に板書しておき、出てきたら先生が英語にして板書に足します。We have a school. I like our school. は、全員が使える共有の答えです
  • right と left がとっさに出ない。黒板の左右のはしに矢印カードを貼り、机の右上に right の紙を貼る。手で確かめてから言うのを認めれば、言えなかった子が言えるようになります
  • いきなりペアにして崩壊する。拡大マップで〈先生が案内→全員が指でたどる〉を2回。ルール説明を長くするより、1周やって見せるほうが速く伝わります

前の単元は小5 Unit 4 身近な人紹介の授業、次の単元は小5 Unit 6 注文の授業にあります。テスト当日の回し方はパフォーマンステストの回し方、単元の評価規準の立て方は評価規準の作り方へ。

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、小6の英語が中1でどうつながるかを見てきた立場から書いています。制度・評価の記述は、学習指導要領と国立教育政策研究所「指導と評価の一体化」参考資料、文部科学省の通知・研修ガイドブックにあたって確認しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

この単元の教材は、すべて無料PDFでそろっています

指導計画・Small Talk台本・絵カード・活動シート・書きワーク・評価14点。印刷するだけで45分が流れます。

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