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英語教材ラボ

2学期中間テストの作り方|英語の範囲の決め方と、期末に何を残すか

2学期中間テスト(英語)の作り方を、範囲の決め方から大問構成・観点の配分まで解説。中1は三単現、中2は不定詞と動名詞、中3は教科書差がいちばん大きい回——学年別に「中間で測るもの」と「期末に残すもの」の切り分け方をまとめました。教科書6種の単元の並びから中間の範囲に入りやすいところを一覧にし、基礎・標準・発展の実物サンプル(設計表・リスニング台本つき)へつないでいます。

公開 2026-08-27・更新 2026-08-27

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定期テストの作問が長引くとき、時間を食っているのはたいてい問題を書いている時間ではありません。範囲をどこで切るかが決まらないまま、Wordを開いたり閉じたりしている時間です。

2学期中間はその迷いがいちばん出やすい回でもあります。1学期期末から日が空き、そのあいだに夏休みが挟まり、9月の進度は学級や学年でずれる。しかも新出文法がちょうど山にさしかかる時期で、「ここまで出すと重い、ここで切ると軽い」の判断が難しくなります。

この記事は、範囲の決め方から順に組み立てます。範囲さえ決まれば、大問の型と配点は毎回同じものを使い回せるので、作問はほとんど差し替え作業になります。

まず「どこで切るか」を決める——3つの線引き

範囲は進度の報告ではありません。何を測れる状態にあるか、の判断です。次の3つを順に当てはめると、迷う幅がかなり狭くなります。

1つめ。出会ったばかりの文法は主役にしない。導入から2週間しか経っていない文法をテストの中心に置くと、測っているのは定着ではなく授業の記憶です。まだ新しいものは、大問のなかに1〜2問だけ混ぜて「出会えたか」を見るにとどめ、主役は前の回から時間が経ったものにします。

2つめ。期末の主役を1つ残す。中間と期末で範囲が地続きになると、期末が「中間の続き+総復習」になって焦点がぼやけます。2学期のうちに大きな文法が2つ来るなら、片方を意識的に期末へ送る。学年別の目安は次の節にまとめました。

3つめ。1学期の維持問題を1割入れる。夏休みを挟んだあとの2学期中間は、1学期の内容がどれだけ残っているかを見られる年内で最後の機会です。新出だけで100点を組むと、この情報が取れません。配点で10点前後を1学期の既習に割いておくと、返却後の指導の判断材料になります。

教科書6種——2学期中間の範囲に入りやすいところ

各社の年間指導計画にある単元の並びから、1学期期末のあとに来る単元を拾うと次のようになります。実施月ではなく並び順から見たものなので、実際にどこまで入るかは自分のクラスが9月に進んだところで決まります。正確な位置は単元マップで確認してください。

教科書中1中2中3
NEW HORIZONUnit 5〜6(三単現・代名詞の目的格)Unit 4〜5(have to / must・動名詞・疑問詞+to)Unit 3(It is 〜 to・want+人+to・使役動詞)
NEW CROWNLesson 5〜6(三単現・現在進行形)Lesson 4〜5(There is・助動詞・SVOO・how to)Lesson 3〜4(受け身・分詞の後置修飾)
SUNSHINEPROGRAM 5〜6(三単現・目的格)PROGRAM 4〜5(感情の原因の不定詞・must・how to)PROGRAM 3〜4(SVOC・使役動詞・分詞・間接疑問)
ONE WORLDLesson 5〜6(現在進行形・目的格)Lesson 4〜5(不定詞の形容詞的用法・動名詞・疑問詞+to)Lesson 3(分詞の後置修飾・接触節)
BLUE SKYUnit 6〜7(三単現・現在進行形)Unit 4〜5(There is・疑問詞+to・接続詞 if / because)Unit 3〜4(間接疑問・分詞の後置修飾)
Here We Go!Unit 6〜7(三単現・過去形)Unit 5〜6(must / have to・It's 〜 to・理由を表す不定詞)Unit 4(関係代名詞の主格)

この表で目を引くのは中3です。中1がほぼ三単現でそろい、中2が不定詞・助動詞のあたりでそろうのに対して、中3だけは教科書によって受け身・分詞・間接疑問・関係代名詞と主役が入れ替わります。中3の2学期中間は、他校の先生や過去の自校の問題を参考にすると範囲がずれやすい回だということです。

学年別——中間で測るもの、期末に残すもの

中1:三単現を測り、進行形と過去形は期末へ

中1の2学期中間は、ほとんどの教科書で三単現が主役になります。ここで気をつけたいのは、三単現を「主語がheなら-sを付ける」の確認問題にしないことです。実際の英語で-sが必要になるのは、自分ではないだれかのことを相手に紹介するときだけなので、人を紹介する場面を作れば、規則の確認をしなくても-sの必要が立ち上がります。

現在進行形と過去形は期末へ送ります。中1の秋に進行形まで入れると、be動詞と一般動詞の混在に加えて動詞の形が3種類になり、平均点が落ちるだけでなく、どこでつまずいたのかが読めなくなります。

実物は中1・2学期中間の設計サンプル(標準版)にあります。姉妹校との交流が始まった9月を舞台に、大問2のチャット10か所へ三単現・Do/Doesの使い分け・目的格・1学期のbe動詞を混ぜてあるので、まちがえた箇所がそのまま「1学期のどこから学び直すか」になります。基礎版は-sの壁でつまずいた生徒の立て直し用、発展版は質問文から答えの形をもらう統合問題まで入っています。

中2:不定詞と動名詞のまわりを測り、比較は期末へ

中2の2学期中間は、不定詞・動名詞・助動詞(must / have to)のあたりが範囲になります。6種のどれを見ても比較はそのあと——中間の次の単元に置かれているので、比較は期末に送るのが素直です。

不定詞は3用法の分類問題にしないほうが、測れる情報が増えます。分類ができても使えない生徒はよくいますし、逆に使えているのに用語で答えられない生徒もいます。したいことを語る、来た目的を伝える、見せたいものを挙げる——場面のなかで選ばせれば、want to going型の混同もそのまま診断になります。

実物は中2・2学期中間の設計サンプル(標準版)です。ホームステイの受け入れ準備を舞台にした読解統合で、「したいことリストの1位は剣道、でも教室の曜日が合わない」という条件のぶつかりを入れてあります。資料を根拠に人の予定を考える問題は、観点でいえば思考・判断・表現のど真ん中です。基礎版発展版も同じ場面・同じ配点で作ってあります。

中3:教科書差がいちばん大きい回。既習の維持を必ず混ぜる

中3は、上の表のとおり主役が教科書で入れ替わります。範囲の決め方より先に、自分の教科書がどこまで来ているかを確認してください。

そのうえで、中3の2学期中間に共通して入れておきたいのは既習文法の維持問題です。中3は入試までに「全部を同時に使える」状態へ持っていく学年なので、単元テストの顔をした総復習にしておくと、まちがえた箇所がそのまま入試までの補強リストになります。受け身と現在完了は1学期の主役なので、ここを維持問題として2〜3問混ぜるのが定番です。

実物は中3・2学期中間の設計サンプル(標準版)です。留学生のバディに選ばれた場面で不定詞の発展(It is 〜 to・疑問詞+to・want+人+to)を測りつつ、大問2に1学期の受け身と現在完了を混ぜてあります。資料統合は滞在期間という時間の壁を読ませる形で、入試の資料読解と地続きです。基礎版は積み上げの確認に寄せた1枚、発展版は入試英作文の型まで扱っています。

大問の型は毎回同じにする

範囲が決まったら、大問は毎回同じ型に流し込みます。型を固定する利点は3つあります。生徒が対策の仕方を覚えられること、年間で得点の推移を比べられること、そして作問が「新規作成」ではなく「差し替え」になることです。

当サイトの45枚は次の型で統一しています。

大問内容測る観点
1リスニング(台本つき)知識・技能/思考・判断・表現
2対話文・チャットの空所補充(新出+既習の混在)知識・技能
3本文にもとづく内容理解思考・判断・表現
4資料統合の読解(2枚の資料を突き合わせる)思考・判断・表現
5条件英作文(場面と条件を与える)思考・判断・表現

配点の割り方、評価規準の書き方、採点のブレ対策は定期テストの作り方(大問構成・配点・観点別評価)にまとめてあります。中1の最初のテストを例に書いていますが、設計の手順は全学年で同じです。観点別評価そのものの考え方は観点別評価の実務を、リスニングの作問と当日の運用は相談:定期テストのリスニング問題づくりをどうぞ。

出さないものを3つ決める

範囲を決めるのと同じくらい、出さないものを決めると作問が速くなります。

ワークと同じ問題は置かない。ワークの反復で点が取れるテストは、努力を測っているようで、実際には「同じ問題を何回やったか」を測っています。文法問題は解けるのに使えない、という悩みの半分はここから来ます(相談:文法問題は解けるのに使えない)。

場面のない穴埋めを主軸にしない。空所補充自体は悪くありませんが、前後に場面がない問題は規則の処理だけで解けてしまい、意味を読む生徒ほど時間を損します。当サイトの大問2がチャットや対話の形をとっているのはこのためです。

範囲外の語彙で難易度を上げない。難しくしたいときに未習の語を入れるのは、測っているものを語彙力にすり替える操作です。難易度は語彙ではなく、情報の量と条件の複雑さで上げます。

そのまま土台に使える実物(学年×3難易度)

2学期中間の9枚は次のとおりです。同じ場面・同じ配点で基礎・標準・発展の3版を作ってあるので、クラスの実態で選べます。

学年基礎標準発展
中1-sの壁の立て直し三単現+代名詞Does he 〜? に答える統合問題
中2toと〜ingの迷子を減らす不定詞+動名詞不定詞の質問に不定詞で応じる
中3積み上げの確認不定詞の発展+既習の維持入試英作文の型まで

年5回×3学年×3難易度の全体像と、2学期制(前後期制)への読み替え表は定期テスト45枚の使い方ガイドにあります。他の回も含めた一覧は定期テスト教材の一覧から。

自校の進度に合わせて中身を差し替えるときは、2つの道があります。登場人物や地名だけを自分のクラス用に変えるならテストビルダーがブラウザで完結します。設問そのものを組み替えるなら、各教材ページのWord版が編集用です(どちらもPremium)。

返却日までを設計に入れる

テストは作った時点では半分です。返却の1時間で何をするかまで決めておくと、平均点が想定とずれたときにも慌てずに済みます。返し方の型はテスト返却の授業に、平均点が大きく下がったときの当日の動き方は相談:平均点が想定より20点低いにまとめてあります。

学年の複数クラスで問題や進度をそろえる話は相談:複数クラスで進度やテストをそろえるが近いはずです。

よくある質問

2学期制(前後期制)なので「2学期中間」がありません。

回の名前ではなく、範囲の位置で読み替えてください。前期後半(10月)のテストは、ここでいう2学期中間とほぼ同じ位置に来ます。読み替え表は定期テスト45枚の使い方ガイドにあります。

範囲が短くて問題が作れません。

新出文法が少ない回は、既習との組み合わせで深さを出します。三単現しかない回でも、be動詞・一般動詞・疑問詞と混ぜた対話文にすれば、選ぶ判断が要る問題になります。単元の数ではなく、判断の回数で問題の量をつくると考えると組みやすくなります。

難易度3版は、クラスごとに変えていいのですか。

同じ学年で違う版を配ると評定の公平性の問題になるので、通常は学年で1つ選びます。3版を用意しているのは、学年の実態に合わせて選ぶためと、追試・再テストや個別の補充で下の版を使うためです。

中間テストの結果を、そのまま評定に入れていいのでしょうか。

テストは評価の材料のひとつで、観点別の記録と合わせて見ます。記録が増えすぎて扱いきれない場合は相談:評価の記録が多すぎて評定に落とし込めない、学年で基準がそろわない場合は相談:観点別評価のつけ方が教員間でバラバラが参考になります。

紹介した教材はすべて無料PDFでダウンロードできます

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