同じ学年を複数の教員で分担していますが、進度がずれたり、テストの難易度が担当者で違ったりして、クラス間に不公平が生まれます。かといって全部を合わせると窮屈です。進度やテストを、無理なくそろえるにはどうすればいいでしょうか。(中2担当)
「同じにする」より「そろえる仕組み」。共有の型と定例の確認で回す
足並みがそろわないのは、各自が自分のペースで進み、事後にずれに気づくからです。すべてを同一にしようとすると窮屈で長続きせず、放っておくと不公平が広がります。現実的なのは、幹になる部分(進度の節目・テスト・評価の観点)はそろえ、枝葉(教え方・活動)は各自の自由にすること。そのために、共有の型を持ち、短い定例で現在地を確認する仕組みを作ります。合わせるのは中身より、節目と基準です。
対策1: 進度計画を共有し、定期的にすり合わせる
計画を一度そろえ、ずれを早めに見つけます。
- 単元ごとの到達目安を、学年で1枚の計画に落とす
- 週に一度、数分でいいので現在地を確認し合う
- ずれたら責めず、次の単元で調整する前提にする
早く気づけば、ずれは小さいうちに直せます。
対策2: テストは、共同で作る
テストの不公平は、別々に作ることから生まれます。
- 定期テストは担当を割り振って共同作成する
- 出題範囲・観点・配点の方針を、先にそろえる
- 一人が作って他が確認する体制で、質と公平をそろえる
対策3: 教材を、共有資産にする
プリントを各自で作ると、労力も質もばらつきます。
- 作ったプリントを持ち寄り、フォルダに共有する
- 良い教材は学年で使い回す(ゼロから作らない)
- 「自分の教材」でなく「学年の教材」という意識にする
幹をそろえ、枝葉は各自に任せる
足並みのずれを、個々の意識の問題にせず、仕組みで防げると考えると楽になります。進度計画を共有して定例で確認し、テストを共同で作り、教材を共有資産にする。この3つで、クラス間の不公平が減り、しかも一人あたりの負担も軽くなります。すべてを同じにしようと気負わず、そろえるべき幹だけをそろえる——その線引きが、無理なく続く協働を作ります。