英語教材ラボ
ALT・同僚公開 2026-07-05・更新 2026-07-05

ALTを授業でうまく生かせていない気がします

ALTに来てもらっても発音モデルや録音代わりになりがちで、生徒との交流が少ない——ALTを録音機にせず生きた相手として生かすには。ALTにしかできない役割を渡す、直接話す場面を作る、台本で縛りすぎない。

ALTに来てもらっていますが、発音のモデルを言ってもらったり、教科書を読んでもらったりと、録音の代わりのような使い方になりがちです。生徒とALTが直接やりとりする場面が少なく、もったいないと感じます。ALTをもっと生かすには、どうすればいいでしょうか。(中1担当)

ALTを「録音機」にしない。生徒が本物のやりとりをする相手として配置する

ALTが生かせないのは、日本人教師でもできることを任せているからです。発音のモデルや本文の音読は、音声教材でも代わりがききます。ALTにしかできないのは、生徒の英語に本物の反応を返すこと、異文化の生きた窓になることです。ALTを、教材の代役ではなく「英語が通じる相手」として授業に配置し直すと、生徒にとってのALTの価値が変わります。生きた反応こそが、ALTの持ち味です。

対策1: ALTにしかできない役割を渡す

音声教材で代替できる仕事ではなく、人でなければできない役割を任せます。

  • 生徒の発話に、予定調和でない本物の反応を返してもらう
  • 出身国の文化・習慣を、生徒の質問に答える形で語ってもらう
  • インタビューやスピーチの、本物の聞き手・相手になってもらう

「本物の相手に伝わった」という体験は、ALTがいてこそ生まれます。

対策2: 生徒がALTと直接話す場面を、毎回作る

全体の前で一人が話すだけでは、交流は生まれません。話す機会を分散させます。

  • ALTが机間を回り、一人ひとり・小集団と短くやりとりする
  • 全体でなく、ペアやグループを相手に話してもらう
  • 「ALTに一言でも英語で話す」を、毎時間の目標にする

対策3: 台本で縛りすぎず、アドリブの余地を残す

細かく決めすぎると、ALTの持ち味が消えます。

  • ねらいと流れは共有し、やりとりの中身はALTに委ねる
  • 「ここは自由に生徒と話して」という枠を作る
  • ALTの発想や提案を、授業に取り入れる

ALTは、生きた反応を返せる相手

ALTが生かせないのを時間や英語力のせいにせず、役割の与え方を見直してみてください。人にしかできない役割を渡し、直接話す場面を毎回作り、台本で縛りすぎない。この3つで、録音代わりだったALTが、生徒にとっての「英語が通じる相手」に変わります。ALTの持ち味は、教材にはない本物の反応です。その持ち味が出る場面を、授業に用意することが出発点です。

関連するお悩み

ALT・同僚2026-07-05 更新
ALTと英語でうまく意思疎通できず打ち合わせが表面的に、自分の英語に気後れする——完璧な英語なしで関係を築くには。メモや指導案を共有する、分からなければ率直に聞き返す、授業外の雑談を大事にする。
ALT・同僚2026-07-05 更新
方針の不一致で消耗するのは、全部を揃えようとするから。揃えるべき最低限と各自の自由を切り分ける、生徒の不利益から語る、小さな共通土台から始める——同僚と衝突せず足並みをそろえる進め方。