ひとことで言うと
指導要録は、学校が児童生徒一人ひとりについて作る、学籍と指導の公式の記録(公簿)です。通知表は保護者に学習の状況を知らせるための書類で、作るかどうかも様式も学校の判断ですが、指導要録は法令で作成が定められています。観点別評価と評定、出欠、所見は、最終的にこの記録に書かれます。
出どころ
学校教育法施行規則第24条が校長に作成を義務づけ、様式の参考は文部科学省の通知(平成31年「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」)で示されています。学籍に関する記録は20年、指導に関する記録は5年の保存です。進学や転校のときは、その写し(抄本)が次の学校に送られます。
授業での実際の使い方
英語の先生が関わるのは「指導に関する記録」の外国語の欄です。
| 欄 | 書くもの | 材料 |
|---|---|---|
| 観点別学習状況 | 3観点それぞれのA・B・C(学年末) | 単元ごとの記録の総括 |
| 評定 | 小学校3段階・中学校5段階(学年末) | 観点別の総括 |
| 総合所見及び指導上参考となる諸事項 | 学習の特徴や配慮事項(担任が書く) | 各教科からの情報 |
年度の途中に先生がやることは、単元ごとの評価の記録を残しておくことです。学年末に指導要録へ書くときに、記録が無いと評定の根拠が示せません。多くの学校で校務支援システムに入力する形になっていて、通知表と指導要録が同じデータから出ます。
よくある誤解
- 通知表と同じものではありません。通知表は学期ごとの保護者向けの書類で、法定ではありません。指導要録は学年末の公簿です。
- 生徒や保護者が見られないものではありません。開示請求の対象になり、開示されることを前提に書きます。
- 英語の先生が全欄を書くのではありません。教科の欄の評価と評定を出し、所見は担任がまとめます。
校種別の違い
| 校種 | 特徴 |
|---|---|
| 小学校 | 5・6年の外国語は観点別と評定。3・4年の外国語活動は文章の記述 |
| 中学校 | 観点別と5段階の評定。高校入試の調査書はこの記録をもとに作られる |
| 高校 | 2022年度入学生から観点別の欄が加わった。科目ごとに評定 |
| 塾 | 関わらないが、学校が出す評定の根拠が指導要録にあることを知っておく |
この用語が出てくる教材と記事
- 評定までの実務(高校版)。単元の記録から指導要録の評定までの流れです。
- 評価と所見のガイド(小学校)。小学校の観点別と所見の書き方です。
- 年間の評価計画(高校版)。学年末に記録がそろう年間の組み方です。
- 数字のまとめ方は評定、文章の欄は所見へ。