ひとことで言うと
絵カードは、apple や「走る」のような語や表現を、文字ではなく絵で示したカードです。文字を読めない段階でも、絵を見て音を聞けば意味と音が結びつくので、小学校の外国語の中心の道具になっています。フラッシュカードは、カードを素早く見せて瞬時に言わせる使い方から来た呼び名で、同じカードを使います。
出どころ
英語教育の道具として古くからあり、学習指導要領の本文にある語ではありません。小学校の外国語では、文部科学省の教材や検定教科書に絵カードのデータが付属していて、指導書が使い方を示しています。中学校でも、新出語の導入と帯活動で使われます。
授業での実際の使い方
同じカードを、3つの場面で使い分けます。
| 場面 | 使い方 | 先生が言う言葉 |
|---|---|---|
| 導入 | 黒板に貼りながら音を聞かせる。1枚ずつ、3回言う | 「見て、聞いて、言って」 |
| 練習 | 素早く見せて言わせる(フラッシュ)。速さを上げる。裏返して覚えているか確かめる | 「速く」「今度は裏から」 |
| 活動 | 手元の小判のカードで、ペアの情報の差を作る(相手のカードを当てる・ほしいカードを集める) | 「相手に見せないで」 |
黒板用の大判(A4)は導入と練習に、手元の小判(名刺大)は活動に使います。文字カードを別に用意して、絵→音が定着したあとに絵と文字を並べると、文字への移行がなめらかになります。絵で意味が決まらない語(because・already)には絵カードは向かず、場面の絵や身ぶりで扱います。
よくある誤解
- 絵カードは小学校だけの道具ではありません。中学校の新出語の導入と、帯活動のパターンプラクティスで、文字を見せずに言わせる場面に効きます。
- 見せて言わせるだけが使い方ではありません。手元のカードで情報の差を作ると、言語活動の道具になります。
- 絵が上手である必要はありません。線画のほうが、余計な情報がなく、語の意味に集中できます。
校種別の違い
| 校種 | 扱い |
|---|---|
| 小学校 | 中心の道具。教科書付属のカードと、単元まるごとパックのカード |
| 中学校 | 新出語の導入、パターンプラクティス、帯のゲーム。文字カードと組み合わせる |
| 高校 | 写真や図の提示として。語彙は文字が中心になる |
| 塾 | 英語教室の低学年で中心。個別指導では単語カード(文字と意味)が代わり |
この用語が出てくる教材と記事
- 単元まるごとパック(小学校)。単元ごとの絵カードが計画・台本・活動とセットで入っています。
- 小学校英語のゲーム大全。絵カードを使う定番のゲームが15種あります。
- 語彙指導の技術。絵→音→文字の順で語を入れる考え方です。
- 体を動かす形はTPR、情報の差の作り方はインフォメーションギャップへ。