ひとことで言うと
チャンツは、手拍子や4拍のリズムに乗せて、英語の語句や文を繰り返し声に出す活動です。歌と違ってメロディがないので、話すときのリズムと強勢(強く言う語)がそのまま残り、表現の定着に向いています。小学校の教科書に多く載っていて、中学校でも新出の文や不規則動詞の帯として使えます。
出どころ
アメリカの英語教師キャロリン・グレアムが1970年代に、ジャズのリズムに英語の会話を乗せた「ジャズ・チャンツ」を作ったのが出どころです。日本では小学校の外国語活動の教材(Hi, friends! など)にチャンツが入ったことで広まり、検定教科書にも単元ごとに載っています。学習指導要領の本文にある語ではありませんが、小学校の解説が音声の指導の例として歌やチャンツに触れています。
授業での実際の使い方
帯の5分の型です。
| 分 | やること | 先生が言う言葉 |
|---|---|---|
| 0〜1 | 音声を聞く。手拍子だけで拍を取る | 「まず手だけ」 |
| 1〜2 | 音声と一緒に言う。強く言う語で手を叩く | 「強いところで叩く」 |
| 2〜3 | 音声を止めて、先生の手拍子だけで言う | 「音なしで」 |
| 3〜4 | 語を入れ替える(好きなもの・曜日・動詞) | 「自分のに替えて」 |
| 4〜5 | ペアで交互に。1人が質問、1人が答え | 「隣と交代で」 |
自作するときは、4拍に「質問→答え」を1往復入れます。What do you want? / I want a pen. のように、強く言う語(want・pen)が拍に乗る形にすると、生徒は自然に強勢を覚えます。3〜4分目の「語を入れ替える」段が、チャンツを表現の定着に変える要点です。
よくある誤解
- 歌と同じではありません。歌はメロディに合わせて母音が伸びるので、話すときのリズムと違ってしまうことがあります。チャンツは話すリズムのままです。
- 低学年だけの活動ではありません。中学校の不規則動詞(go-went-gone)や、高校の熟語も、拍に乗せると覚えが速くなります。
- 楽しく声を出せばよい、では定着しません。語を入れ替える段とペアで使う段まで行って、初めて自分の表現になります。
校種別の違い
| 校種 | 形 |
|---|---|
| 小学校 | 教科書のチャンツを単元の帯に。3・4年は音声に慣れる、5・6年は語を入れ替える |
| 中学校 | 新出の文・不規則動詞・疑問文の語順を4拍で。帯の1つとして週2回 |
| 高校 | 熟語と語彙の暗記に。生徒に自作させる形も |
| 塾 | 個別指導では使いにくい。集団の低学年で単語の暗記に |
この用語が出てくる教材と記事
- 歌・チャンツの活用術。「お楽しみ」で終わらせない音声指導の本編です。
- 単元まるごとパック(小学校)。単元ごとのチャンツと台本が入っています。
- 帯活動の教材一覧。チャンツを含む5分の帯のプリントです。
- 帯の考え方は帯活動、体を動かす形はTPRへ。