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英語教材ラボ

活動と指導法授業の型・指導法

ラウンド制

らうんどせい・round system

教科書を1年に4〜5周(ラウンド)し、周ごとに活動の種類(聞く→音読→穴埋め→語り直し→書く)を変えていく指導法。

ラウンド制とは、教科書を4月から順に1回だけ進めるのではなく、1年間に同じ教科書を4〜5周(ラウンド)し、周ごとに活動の種類を変えていく指導法のことです。出どころ(横浜市の実践)、5ラウンドの中身、1周目に文法の説明をしない理由、定期テストとの折り合い、途中から小さく始める形、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-09-12

ひとことで言うと

ラウンド制は、教科書を4月から順に1回だけ進めるのではなく、同じ教科書を1年間に4〜5周(ラウンド)し、周ごとに活動の種類を変えていく指導法です。1周目は全単元の音声を聞いて内容をつかむだけ、2周目は音読、3周目は穴埋め、4周目は語り直し、5周目は書く、というように、同じ本文に何度も違う形で出会わせます。1周目に文法の説明をしないのが特徴です。

出どころ

横浜市立の中学校(南高等学校附属中学校)の実践として2010年代に広まり、横浜市の英語教育で採用されました。「5ラウンドシステム」の名でも呼ばれます。学習指導要領の本文にある方法ではなく、学校や自治体の実践として選ぶ指導法です。教科書会社の年間指導計画は1周を前提に作られているので、採用する場合は計画を学校で組み直します。

授業での実際の使い方

ラウンド時期の目安活動ねらい
14〜5月全単元の音声を聞き、絵や日本語の質問で内容をつかむ大量に聞く。文法は説明しない
26〜7月全単元を音読(リピート・オーバーラッピング)音と文字をつなぐ
39〜10月穴あきの本文を音読しながら埋める語と形に気づく
411〜12月絵やキーワードから本文を語り直す(リテリング)話すことへ
51〜3月本文を書く・自分のことに置き換えて書く書くことへ

文法の説明は3周目以降に、生徒が気づいた形を整理する形で入れます。先生が言う言葉は、1周目なら「分からない単語があっても最後まで聞く」、4周目なら「本文の言い方じゃなくていい」です。年間の見通しを4月に生徒と保護者に説明しておかないと、「教科書が進んでいない」という不安が出ます。

よくある誤解

  • 教科書を「5回読む」だけの方法ではありません。周ごとに活動の種類が変わることが本体で、同じ活動を5回繰り返すのではありません。
  • 文法を教えない方法でもありません。教える時期が遅く(3周目以降)、順が「使ってから整理する」になるだけです。
  • 学校全体で採用しないと始められない、わけではありません。1つの単元だけを4段(聞く→音読→穴埋め→語り直し)で回す形なら、1人の先生でも小さく試せます。

校種別の違い

校種位置づけ
小学校単元まるごとの型(聞く→言う→読む→書く)が、1単元の中でのラウンドに近い
中学校発祥の校種。学校で採用する形と、1単元だけ回す形がある
高校英語コミュニケーションの本文で、1課を4段で回す形が近い
学校がラウンド制だと定期テストの範囲の読み方が変わる。範囲表の確認が要る

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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