曜日は絵にしにくいことばです。Wednesday を絵で見せることはできません。普通にやると、7語を順番に唱えるだけの暗記大会になります。この単元の絵カードが漢字のイメージで描かれているのは、そのためです。月はつき、火はほのお、水はしずく、金はコイン。漢字を国語で知っている日本の子どもだけが渡れる橋です。
種明かしはもう一段あります。曜日の漢字そのものの由来は七曜、つまり太陽・月・火星・水星・木星・金星・土星です。英語の曜日名も同じ七つから来ていて、Sunday は Sun、Monday は moon の日。だから「英語の Monday にも月が入ってる」は正しい発見で、しかも偶然の一致ではありません。カードの絵(ほのお・しずく・コイン)は漢字を思い出すためのヒントで、語源そのものではない——ここだけは先生が区別して持っておきます。
この単元の地雷は I like Mondays. の複数形の -s です。ていねいな先生ほど「毎週の月曜だから複数なんだよ」と説明したくなりますが、それを言うと3時間が文法の時間になります。説明せずに音のかたまりのまま聞かせます。理由をたずねる Why? も、日本語の「なんで?」で構いません。
小4 Unit 3「すきな曜日は なにかな」の単元パック(Let's Try! 2 Unit 3 "I like Mondays." 対応)は、単元計画・ようびカード・活動シート3枚・ふりかえりカード・ALT打ち合わせシートの7点で、3時間をそのまま流せます。
全3時間の見取り図
| 時 | 主な活動 | 帯(はじめ5分) | 見取り |
|---|---|---|---|
| 1 | 曜日のことばと出会う(曜日ソング・漢字のイメージカード) | 曜日ソング | — |
| 2 | 曜日ならびかえ→きょうは何曜日?(What day is it? の帯へ) | 曜日ソング+ポインティング | — |
| 3 | すきな曜日インタビュー(理由つき)→クラスの曜日ランキング | 曜日ソング | 行動観察+振り返りカード点検 |
外国語活動に評定はありません。右端の欄は成績のための記録ではなく、学期末に文章を書くときの手がかりです。この単元の思考・判断・表現の規準は「自分の生活をふり返って、すきな曜日を理由とともに伝え合っている」です。知識・技能は「慣れ親しんでいる」、態度は「たずね合おうとしている」で結びます。文末の書き分けは決まりなので、所見に写すときも崩しません。
第1時:漢字のイメージから、曜日に出会う
45分の配分です。0〜5分があいさつと曜日ソング、5〜12分がようびカードでの練習、12〜15分でめあての確認、15〜37分が主活動、37〜45分が振り返りとあいさつ。
ようびカードは8枚。日曜から土曜までの7枚に、「What day is it?」のカレンダーが1枚加わります。先生が見せてリピート。大事なのは、答えを先に言わないことです。「火のカードは何ようびだと思う?」と聞き、子どもが自分で気づいてから板書で確定します。
主活動は「曜日ソング&ポインティング」(聞くこと/ひとり→ペア/10分)。1回目は手はおひざで歌を聞くだけ、2回目は歌に合わせてシートの表を指でタッチ、3回目は歌いながらタッチ、最後は先生がバラバラに言うランダムラウンドです。ポインティングゲームの型なので、英語を口に出すのが苦手な子も同じ土俵に立てます。おてつきしても気にしない、となりの人とちがっても自分の耳を信じる。先に言っておきます。
早く終わった学級はペア対決へ。1枚のシートを机の真ん中に置き、先生の言った曜日を早タッチ。Tuesday と Thursday を交互に出すと、この単元最大の音の壁に遊びながら触れられます。ALTが入る日なら、曜日ソングのリードとこの2語の言い分けを頼み、「Monday は moon の日」の裏づけも一言もらうと発見が本物になります。
第2時:ならびかえで、順番を手で確かめる
帯は曜日ソングに前時のポインティングを足します。新しい準備は要りません。
主活動は先生用の進行シート「曜日ならびかえゲーム」(聞くこと・話すこと/3〜4人グループ/10〜15分)。子どもに配るのはカードだけです。班ごとにようびカード7枚をよくまぜて、絵の面を上にして机に広げます。読み上げは3ラウンド。ラウンド1は3枚だけ(Friday → Sunday → Tuesday)で、聞いた順にならべる練習。ラウンド2は5枚に増やし、Tuesday と Thursday を両方入れます。ここが聞き分けの山場です。ラウンド3は「One week, go!」の合図だけで、日曜から土曜までを自分たちで再現します。
答え合わせは必ず班全員で、左から声をそろえて読み上げます。ならべ直す手が英語を何度も言わせてくれます。ならべ終わったら全員で手を挙げて「Finished!」と言わせます。
ラウンド2で間違える班が出たら、正解を言ってしまわずに「もう1回聞く?」と投げます。One more time, please! を教える機会です。時間が押しているなら、ならびかえは1回で切り上げます。
この時間の終わりに、黒板に「きょうは何ようび?」コーナーを作ります。カレンダーカードを貼って日直の仕事にすると、What day is it? が単元後も1年間生き続けます。
第3時:すきな曜日には、理由がある
主活動は「すきな曜日インタビュー」(話すこと・やり取り/教室を歩いて1対1/15分)。自分のすきな曜日と理由をシートに書いてから歩き出します。理由は日本語で構いません。英語を求めると35人全員が止まります。
友だちに会ったらじゃんけん、勝った人からたずねます。What day do you like? — I like Wednesdays! 答えたら交代してもう1回、そのうえで「なんで?」を足して理由をメモします。相手は3人まで。同じ曜日ずきを見つけたら Me, too! とハイタッチ。インタビュー活動の基本は、メモは短く、話す時間を長く。
集計は挙手と黒板の正の字で3分。棒グラフづくりまではやりません。1位が出たら「なんで水曜なの?」と全体に投げると、理由の共有まで授業に入ります。水曜はプール。集めた日本語のメモには子どもの生活がそのまま出ます。
見取りはこの時間です。見るのは英語の正確さではなく、「たずねる→答える→理由を聞く」の3往復目まで行けているか。名簿を持って歩き、理由まで聞けていた子と1往復で止まっていた子に印をつける程度で足ります。振り返りカードは単元を通して同じ1枚。毎回の終わりに1行、最後に◎○△と「つたわった!」場面を書かせると、学期末の文章の材料がそろいます。
この単元でよくあるつまずき
- Tuesday と Thursday が最後まで混ざる。言い分けは深追いしません。聞いてわかれば十分です。ならびかえのラウンド2で交互に読み上げると、遊びのなかで耳が割れていきます。
- 「すきな曜日がない」と止まる子がいる。習い事や通院で特定の曜日にしんどさを抱えている子がいます。始める前に「きらいじゃない曜日でもいいよ」と幅を出すと、その子が降りずにすみます。
- 曜日の順番があいまいなまま活動に入る。カードの漢字のイメージ絵がヒントになるので、絵つきのまま活動させて構いません。順番を覚えてから、ではなく、ならべながら覚えます。
前の単元は小4 Unit 2 天気・あそびのさそいの授業、次は小4 Unit 4 時刻・日課の授業です。この3時間の見取りを学期末の文章にどう変えるかは3・4年の所見の書き方へ。ALTが入る日の分担はALTと組む45分にまとめています。