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英語教材ラボ 小学校版

ALT連携

ALTと組む45分の進行台本|担任とALTの役割分担

小学校外国語で、担任(HRT)とALTがどこで何をするかを45分の時間軸で書いた進行台本です。担任がT1で回すのが基本である理由、0〜5分・5〜10分・主活動20分・振り返りのそれぞれでALTに頼むこと、その場で使う英語の言い方、打ち合わせが5分しか取れない日の渡し方まで。無料の打ち合わせシートつきです。

公開 2026-08-16・更新 2026-08-16

ALTとの授業がうまくいかないとき、たいてい原因は英語力ではなく分担が決まっていないことです。廊下で5分だけ会って「今日はUnit 3です、よろしくお願いします」と伝えると、あとは出たとこ勝負になります。ALTは何をすればいいか分からないまま前に立ち、担任は英語で指示を出す場面が来るたびに緊張します。

先に分担を決めておけば、打ち合わせは「今日はここをお願いします」と紙を指さすだけで済みます。この記事は、その分担の型です。実物のALT打ち合わせシート(記入式・A4×1枚)は無料で配っています。

授業を回すのは担任、というのが出発点

小学校のALTの入り方は、学校によってかなり違います。文部科学省の調査では、5・6年の授業の75%以上にALTが参画している学校が約4割ある一方で、参画0%の学校も286校あります(令和5年度・英語教育実施状況調査)。つまり、ALTがいる前提では年間を組めないのが実情です。

だから、ALTが来た日だけ進み方が変わる設計にはしません。授業の流れは担任(T1)が回し、ALTは音のモデルやり取りの相手という2つの役に集中してもらう。これが、いない日と地続きになる分担です。

担任の英語力への不安は現実で、杉並区の小学校教員396名への調査では、単独授業に不安を感じる人が76%、その要因として「自身の英語力」を挙げた人が81%でした(折井2022)。だからこそ、ALTに任せる部分を「先生が言いにくいところ」ではなく「ALTにしかできないところ」で切ります。

45分のどこで、誰が何をするか

場面担任(T1)ALT(T2)
0–5あいさつ・歌進行。出欠や連絡もここであいさつのモデル。名前を呼んでほめる
5–10Small Talk/チャンツ話題を出す・日本語で補う担任とのデモ対話1分(台本は担任が用意)
10–15語彙の練習絵カードを見せる・テンポを作る発音モデル。ゆっくり2回ずつ
15–17めあての確認板書・日本語で説明(見ている。子どもの近くへ)
17–37主活動+中間指導全体の進行・中間指導ペアの1人として参加/インタビューのゲスト役
37–45振り返り・あいさつ1行書かせる・次回予告名前をつけてほめる

太字がALTの出番です。この3つだけ決まっていれば、打ち合わせは1分で終わります。

5〜10分のデモ対話は、ALTがいる日にいちばん価値が出る場面です。子どもは「英語で話している大人2人」を見る機会がほとんどありません。台本は担任が用意します(単元パックのSmall Talk台本がそのまま使えます)。ALTに即興を求めると、話が速くなって子どもが置いていかれます。

10〜15分の発音モデルでは、必ず「ゆっくり2回」を頼みます。ネイティブスピードで1回だと、子どもは1回目を聞き逃した時点で終わります。

主活動でのALTは、前に立たせないほうが機能します。ペアの1人として教室に入ってもらうと、子どもは「英語が通じた」という経験を1対1でできます。インタビュー型の単元なら、ゲスト役をお願いするのがいちばん盛り上がります。

その場で使う英語は、5つで足ります

打ち合わせと授業中に必要な英語は、実際にはこれだけです。指さし用の1枚にして持っておくと、言い出せずに終わることがなくなります。

  • Do you have five minutes?(5分だけいいですか)——これで打ち合わせが始まります
  • This is today's plan. Here is your part.(今日の流れです。ここがあなたの出番です)——シートを指さすだけ
  • Could you say this slowly, twice?(ここをゆっくり2回言ってもらえますか)
  • How do you pronounce this?(これはどう発音しますか)——自分の予習にもなります。聞くのは恥ずかしいことではありません
  • Sorry? One more time, please.(すみません、もう一度)——聞き取れないのはふつうのことです

最後に That was great! Thank you for today.See you next time! が言えると、次回の関係が変わります。この5つにお礼の2つを足した7フレーズを、ALT打ち合わせフレーズ(指さし用・A4×1枚)として無料で配っています。

打ち合わせが5分しか取れない日の渡し方

理想は前日ですが、現実は当日の廊下です。5分で渡すなら、順番はこうです。

  1. 今日のゴールを1文で(子どもが何を言えたらOKか)。Students can say: .... の形で書いておく
  2. ALTの出番に印をつけた紙を渡す。デモ対話・発音モデル・活動参加のどれかに✓
  3. お願いを1つだけ口で言う。「ゆっくり2回」か「名前をつけてほめて」のどちらか

これ以上は伝わりません。3つに絞ると、かえって毎回同じ形になって、ALT側も動きやすくなります。単元ごとのALTシート(その単元で頼むこと5本)は、いまのところ小3・小4の全単元と小5「自己紹介」の単元パックに入っています。ほかの単元では、上の記入式シートがそのまま使えます。

テストの日と、ALTがいない日

パフォーマンステストの日にALTが来られるなら、待機グループの見守りをお願いします(During the performance test, please watch the waiting group.)。テスト席から動けない担任にとって、教室の後ろを見てくれる大人が1人いるだけで負担がまるで違います。テスト自体は担任が行います。評価は担任の仕事だからです。回し方はパフォーマンステストの回し方へ。

ALTがいない日にどう回すかはALTがいない日の45分にまとめました。単元ごとの流れは授業の進め方の記事一覧から選べます。

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、小6の英語が中1でどうつながるかを見てきた立場から書いています。制度・評価の記述は、学習指導要領と国立教育政策研究所「指導と評価の一体化」参考資料、文部科学省の通知・研修ガイドブックにあたって確認しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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