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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階3・声に出す(5つの段階のうち)

音のつながりに印をつける音声を聞く前に、語と語がつながる所を予想して読む

準備なし(教科書に書き込む)

この活動の流れ合計10分(目安 10分)A4 のカードで見る
  1. つながる所に‿を書く3分
  2. ペアで印を見比べる1分
  3. 音声で確かめる2分
  4. 全員でつなげて読む2分
  5. ペアで聞き合う2分
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ねらい

教科書の本文を、1語ずつ区切って読む生徒は少なくありません。an / umbrella、ran / into のように語と語のあいだで毎回止まると、文字としては正しくても、音声で聞く英語とは違う英語になります。ふつうの速さの英語では、子音で終わる語のあとに母音で始まる語が来ると、前の語の終わりの音が次の語の頭について、2語が1語のように聞こえます。an umbrella なら、an の n が umbrella にうつります。この音の変化をリンキングと呼びます。

音のつながりに印をつけるは、音声を聞く前に、つながって聞こえそうな所を予想して ‿ の印をつけ、音声で確かめてから読む活動です。予想するには、つづりではなく、語の終わりと始まりの音を頭の中で鳴らすことになります。強く読む語に印をつけるが、強く読む語と区切りに印をつける活動なのに対して、こちらは語と語のつながりに印をつけます。同じ本文で続けて行うと、強く読む語のあいだで弱い語がつながっていく、英語の流れが見えてきます。

手順

  1. 本文の意味をつかみ、ふつうに音読できるようになってから置きます。印をつけるあいだは、音声を流しません。
  2. 1人で3分、語と語がつながって聞こえそうな所を予想し、2つの語のあいだに ‿ を書き込みます。目安は「子音で終わる語+母音で始まる語」です(an umbrella・ran into・took a・out of)。
  3. ペアで1分、印を見比べます。違う所には?をつけておきます。
  4. 音声を聞いて確かめます(2分)。つながって聞こえた所は印をなぞり、聞こえなかった所は印に×をつけます。予想していなかったつながりが聞こえたら、色を変えて足します。
  5. 印のとおりに、つなげて読みます。全員で読んだあと(2分)、ペアで聞き合います(2分)。聞き手は、‿ の所が1語のようにつながって聞こえたかを伝えます。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
印をつけるとき"An umbrella" sounds like one word. Find more pairs like this.
迷っている生徒にSay the word. What is the last sound? つづりではなく音で
音声を聞くときListen. Are the two words linked? 予想と同じ?
ペアで読むときDon't stop between the linked words. Can your partner hear the links?

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Three Lemon Candies物語・中2程度・全9行(全文で約134語)
  1. It was raining hard after school. Mika didn't have an umbrella, so she waited at the school gate.
  2. Then Sota came out. He was in her class, but they didn't talk much.
  3. He had a big blue umbrella. He looked at the rain, and then he looked at Mika.
  4. “Here,” he said. He gave her the umbrella and ran into the rain.
  5. The next morning, Mika went to Sota's desk. “Thank you for yesterday. Here's your umbrella.”
  6. Sota smiled, but his voice sounded strange. He had a cold.
  7. “No problem,” he said. “I like rain.”
  8. Mika knew that wasn't true. She took a small bag out of her pocket. There were three lemon candies in it.
  9. “For your throat,” she said. This time, Sota didn't say anything, but his face turned a little red.

1・4・8行目に ‿ をつけた例です。この本文には音声がないので、ふつうの速さで読んだときに起きやすいつながりを示しています。

行‿ をつけた例つながる音
1It was raining hard‿after school. Mika didn't have‿an‿umbrella, so she waited‿at the school gate.hard の d、have の v、an の n、waited の d が、次の語の母音につく
4"Here," he said. He gave her the umbrella and ran‿into the rain.ran の n が into につく
8Mika knew that wasn't true. She took‿a small bag‿out‿of her pocket. There were three lemon candies‿in‿it.took の k、bag の g、out の t、candies の s(z の音)、in の n が、次の語の母音につく

印をつけ落としやすいのは、3語が続けてつながる所です。have‿an‿umbrella、bag‿out‿of、candies‿in‿it の3か所で、an‿umbrella にだけ印をつけ、have のあとで止まって読む生徒が出ます。have はつづりが e で終わるので、母音で終わる語に見えるからです。「have の最後の音は?」と聞いて声に出させると、v で終わることに気づきます。take や gave も同じです。3語が続く所は、ひと息で読ませます。

印が割れやすいのは、次のような所です。

割れやすい所わけ
4行目 gave herher の h は、弱く読まれるとほとんど聞こえなくなることがあり、そのときは gave と her がつながります。her を強く読めば h が出て、つながりません
8行目 out of herof her も同じです。h が弱くなれば、bag‿out‿of‿her と4語が続けてつながります
1行目 hard afterraining hard / after school と区切って読めば、つながりません
8行目 wasn't truewasn't の t は、次の true の t と重なって、ほとんど聞こえないことがあります。つながるのではなく、消える音です

h が弱くなるかどうかは、読む人や速さで変わります。どちらかを正解に決めず、音声で聞こえたとおりに印を残せば十分です。予想と音声を突き合わせるこの時間が、活動の中でいちばん耳を使う時間です。

変化をつける

  • やさしくする: 最初の1行は、先生が黒板で印をつけて見せます。生徒は残りの行で、an umbrella のような「an+母音で始まる語」と、ran into・took a のような「動詞+次の語」だけを探します。
  • むずかしくする: 消える音と弱くなる音にも印をつけます。消える音(didn't have の t、wasn't true の t)は文字に斜線、弱くなる音(gave her の h)は文字を ( ) でくくります。音声で聞き分けて書き込んでおくと、部分ディクテーションで空所にしたい所が、そのまま見つかります。
  • 説明文で: 数や量を表す語のあとに、つながる所がよく出ます。How We Come to School の3行目なら、Most‿of them live more than two kilometers‿away from school. のようになります。
  • 高校では: 弱く読まれる語(can・and・to など)にも印をつけます。How We Come to School の8行目 I can read‿a book‿on the bus. の can は、ふつう弱く短く読まれ、強く読むと「できる」ことを強調する読み方になります。つながる所と弱い語を合わせて練習しておくと、シャドーイングで音声についていきやすくなります。

つまずきと手当て

  • 区切りをまたいでつなげる: 1行目の umbrella, so や4行目の said. He のように、コンマやピリオドをまたいで印をつける生徒がいます。印は意味のかたまりの中だけ、と決めます。区切りの所では、つなげずに短く間をとります。先に区切りの/を書き込んでから ‿ を探すと、またぎにくくなります。
  • わざとらしい読みになる: つなげることを意識しすぎて、ゆっくり大げさに読む生徒が出ます。つながりは、自然な速さで読むと起きるものです。印を確かめたら、音声に重ねて読むオーバーラッピングで、ふつうの速さに戻します。速さを少しずつ上げるなら速さを上げる音読へ。

出どころ

学習指導要領(外国語)の「音声」の指導事項には、小学校・中学校とも、「語と語の連結による音の変化」が挙げられています。この活動は、その音の変化を、本文の音読の中で扱う方法の1つです。音の連結は、田尻悟郎『英語教科書本文活用術!』(教育出版、2014)の第1章でも、シャドーイングの項目の中で扱われています。この活動の、聞く前に ‿ の印をつけて予想する手順と、つづりではなく音で考える決まり、見本の印の例は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

この活動を授業で使うときに

いっしょに組むとよい活動

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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