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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階3・声に出す(5つの段階のうち)

絵に声をあてる挿絵や音を消した映像に合わせて、登場人物の声をあてて読む

準備挿絵(またはデジタル教科書の映像を音なしで)

この活動の流れ合計12分(目安 10〜15分)A4 のカードで見る
  1. 絵ごとに行を区切る2分
  2. 間と声の調子を書き込む3分
  3. 絵を見て声をあてる練習4分
  4. 発表し、どの場面かを当てる3分

ねらい

教科書の対話文や物語には、たいてい挿絵がついています。挿絵には、本文に書いていないことが描かれています。だれがどこにいるか、どんな顔をしているか、何をしているか。絵に声をあてるは、挿絵や、音を消した映像に合わせて、登場人物の声をあてる活動です。アニメや映画の吹きかえの録音(アフレコ)と同じことを、教科書の本文でします。

声をあてるには、絵の中で起きていることに、読み方を合わせなければなりません。絵の中の人物があくびをしているなら、次のせりふの前に間が要ります。肩を落としているなら、声は低くなります。読む速さと間を、文字ではなく場面の様子から決めることになり、そのために絵と本文を何度も見くらべます。

気持ちカード音読が、引いたカードの気持ちで同じせりふを読み分けるのに対して、こちらは絵の場面と、その中で流れる時間に合わせて読みます。

手順

  1. 本文の意味をつかみ、役ごとに読めるようになってから置きます。デジタル教科書に本文の場面の映像があるときは、音を消して使います。
  2. ペアで2分、絵ごとに、どの行がその絵の場面かを決め、本文に区切りの線を引きます。
  3. ペアで3分、絵ごとの読み方を本文に書き込みます。間をあける所(|と秒数)、声の調子(明るく・ねむそうに など)、速さです。絵の中の動きを、読み方のわけにします。
  4. 絵を見ながら、声をあてる練習をします(4分)。役を交代して2回です。映像のときは音を消して流し、口の動きや場面の変わり目に声を合わせます。
  5. 2〜3組が、絵を1枚選んで前で声をあてます(3分)。見ているペアは教科書を閉じて聞き、どの絵の場面かを当てて、決め手になった語か読み方を1つ言います。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
始めるときLook at the pictures. Which lines go with each picture?
間を決めるときWhat is Riku doing here? Wait, then say the next line.
練習のときMatch your voice to the picture. 絵の顔と同じ声で
発表のときClose your textbooks and listen. Which picture is it?

挿絵が1枚しかない本文では、先生が場面を3つに分け、絵の様子を短い日本語で板書してもかまいません(「リクが大きなあくびをする」など)。声のわけになるのは、絵そのものより、場面の中の動きです。

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Monday Morning対話文・中2程度・全10行(全文で約88語)
  1. Ms. Green:Good morning, Riku. You look sleepy.
  2. Riku:Good morning, Ms. Green. I went to bed at two last night.
  3. Ms. Green:At two? Were you studying for the test?
  4. Riku:No. I was watching a soccer game on TV. Japan played Brazil.
  5. Ms. Green:Oh, I watched it, too! What a game!
  6. Riku:But Japan lost. I was so sad.
  7. Ms. Green:Me, too. But the last goal was beautiful.
  8. Riku:Yes! Number 10 was amazing. I want to play like him someday.
  9. Ms. Green:Then don't sleep in class today. You have practice after school, right?
  10. Riku:Right. I'll try!

この対話文に3枚の挿絵があるとして、絵ごとの読み方を決めた例です(絵の様子は、このサイトで考えたものです)。

絵絵の様子行間をあける所声の調子
1朝の廊下。リクが大きなあくびをし、グリーン先生が声をかける1〜3行目1行目の Good morning, Riku. と You look sleepy. のあいだに2秒(あくび)先生は明るく。リクはねむそうに、ゆっくり
22人が身をのり出して試合の話をし、途中でリクが下を向く4〜7行目5行目の What a game! のあと、リクが下を向くまで1秒4〜5行目は高く、速く。6行目から低く、ゆっくり
3リクが顔を上げてボールをけるまねをし、先生が教室を指さす8〜10行目7行目と8行目のあいだに1秒(リクが顔を上げる)リクは明るく。先生は笑いながら、少しからかうように

絵1の2秒の間は、せりふのわけになります。先生は、リクのあくびを見てから You look sleepy. と言います。間をあけずに Good morning, Riku. You look sleepy. と続けて読むと、先生がなぜ sleepy と言ったのかが、声からは伝わりません。間を書き込むことが、そのまま本文を読むことになっています。

絵2では、5行目と6行目のあいだで声の高さが大きく変わります。同じ試合の話なのに、5行目は「すごい試合だった」、6行目は「でも負けた」です。リクが下を向く1秒の間をあけると、聞き手は But の前で話の向きが変わることに気づきます。7行目の後半 But the last goal was beautiful. で、声はまた少し明るくなります。

絵3の先生の声は、絵の描き方で変わります。先生が笑っている絵なら、9行目の Then don't sleep in class today. は冗談まじりに、まじめな顔の絵なら注意する声になります。どちらの絵でも、10行目のリクは Right. I'll try! と明るく返しています。絵と10行目の返事の両方に合う声を、ペアで決めさせます。

発表で場面を当てる決め手は、sleepy や lost のような内容の語であることがほとんどです。それでかまいません。声だけで場面を当てるには、聞いて意味が分かっていなければならないからです。「声が急に低くなったから絵2」のように、読み方で当てられた場面があれば、全体に紹介します。

変化をつける

  • やさしくする: 絵だけを見て読み、時間は気にしません。映像には合わせず、間の書き込みも1か所だけにします。中1の前半は、先生が絵と行の区切りを先に示しておきます。
  • むずかしくする: 絵に合うせりふを、1行だけ自分たちで足します。絵3の最後に先生が Good luck, Riku! と言う、リクが教室へ向かいながら See you later! と言う、のように、絵の動きに合う短いせりふにします。絵の途中に足すなら、そのせりふで次の行の意味がおかしくならないかも確かめます。
  • 物語で: 語り手の役を足します。Three Lemon Candies の4行目なら、"Here," のあとに、ソウタが傘を手渡して雨の中へ走り出す絵が来ます。語り手は、その動きに合わせて He gave her the umbrella and ran into the rain. を読みます。語り手とせりふの声の変え方は、語りとせりふの読み分けへ。
  • 高校では: 映像の吹きかえにします。教科書の題材に関わる30秒ほどの短い映像の音を消し、場面に合う英語のせりふを自分たちで書いて声をあてます。台本を書いて演じる所は、ロールプレイとスキットのスキットに近くなります。

つまずきと手当て

  • 速く読みすぎて、絵とずれる: 間をあける所に、秒数を書いた印をつけさせます。間のあいだは、心の中で one, two と数えます。映像のときは、場面が変わるまで次の行を読まない、と決めます。
  • はずかしがって声が出ない: いきなりペアで前に出さず、4人のグループで、2人が声をあて、2人が絵を見て聞く形にします。1つの役を2人でいっしょに読んでもかまいません。前での発表は、希望するグループだけで十分です。
  • 絵と合わない読み方になる: 悲しい場面を明るく読んでいるようなときは、絵の中の人物の顔を指して「この顔で、その声?」と聞きます。読み方は、絵を証拠にして決めさせます。

出どころ

アニメや映画では、できあがった映像に合わせて声を録音することを、アフレコ(アフター・レコーディングの略)と呼びます。映像や絵に合わせて声をあてる音読は、田尻悟郎『英語教科書本文活用術!』(教育出版、2014)の第1章でも、体の動きで本文を表す暗唱のまとまりの中に見られます。この活動の、絵ごとに行を区切って間と声の調子を書き込む手順と、見ているペアが場面を当てる回し方、見本の3枚の絵の表は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

この活動を授業で使うときに

いっしょに組むとよい活動

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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