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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階3・声に出す(5つの段階のうち)

声だけ劇場本文を役に分けた台本にして、動かずに声だけで聞き手に届ける朗読劇(リーダーズシアター)

準備なし(教科書に役の印をつける。台本を配るなら行番号つき本文)

定番の形は語りとせりふの読み分け

この活動の流れ合計20分(目安 20分)
  1. 役を分けて台本に印4分
  2. 班で通して読む(3回)8分
  3. 2〜3班が上演6分
  4. 聞き手の一言2分

生徒にはこう言って始める

仕掛けと本物にする一手とは

“We are going to perform this story. No costumes, no moving around. Only your voices. Help the audience see the story.”

この話を朗読劇にします。衣装も動きもなし。声だけで、聞き手に場面を見せよう

生徒が乗る仕掛けなりきる見せる
語り手を2〜3人に分け、大事な1文は全員で声をそろえる。本番の聞き手がいるので、何回読んでも作業になりにくい
本物にする一手相手
授業参観か、下の学年の教室で上演する。台本を持ったままでよいので、暗唱が苦手な生徒も本番に立てる

ねらい

声だけ劇場は、本文を語り手と登場人物の役に分けた台本にして、班で声だけで演じる朗読劇です。衣装も動きもなく、台本は手に持ったまま。英語圏の読みの授業では、リーダーズシアター(Readers Theater)と呼ばれ、くり返し読むことに目的を持たせる方法として使われてきました。

この活動の芯は、本番の聞き手がいることです。音読を何度もくり返すと、生徒にとっては同じことの作業になりがちです。朗読劇では、何度も読む理由が「聞き手に場面を見せるため」に変わります。どこで間をあけるか、どの語を強く言うか、どの文で声をそろえるかを、班で決めて練習します。台本を持ったままでよいので、暗唱が苦手な生徒も本番に立てます。

語りとせりふの読み分けが役を読み分ける練習なら、朗読劇はその先の本番です。語り手を2〜3人に分けたり、大事な1文を全員で読んだりと、台本に手を入れるところから班の仕事になります。

手順

  1. 本文の内容をつかみ、ふつうに音読できるようになってから置きます。4〜5人の班を作ります。
  2. 班で4分、役を分けて教科書に印をつけます。登場人物の役のほかに、地の文を2〜3人の語り手に分けます。1つだけ、班の全員で声をそろえて読む文を決めます。
  3. 班で通して読みます(8分)。1回目はつなぐこと、2回目は声の大きさと速さ、3回目は聞き手を見ること、と回ごとにねらいを1つにします。
  4. 2〜3班が前に出て上演します(1班2分)。語り手は聞き手のほうを向き、人物どうしは顔を相手に向けて読みます。動きはつけません。
  5. 聞いた班は、いちばん場面が見えた所を1つ、行を挙げて伝えます(2分)。上演しなかった班は、次の時間か単元の終わりに上演します。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
始めるときNo costumes, no moving around. Only your voices.
役を分けるときChoose two narrators. Choose one sentence to read all together.
3回目の練習でThis time, look at your audience, not only at the text.
上演のあとにWhich line helped you see the story?

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Three Lemon Candies物語・中2程度・全9行(全文で約134語)
  1. It was raining hard after school. Mika didn't have an umbrella, so she waited at the school gate.
  2. Then Sota came out. He was in her class, but they didn't talk much.
  3. He had a big blue umbrella. He looked at the rain, and then he looked at Mika.
  4. “Here,” he said. He gave her the umbrella and ran into the rain.
  5. The next morning, Mika went to Sota's desk. “Thank you for yesterday. Here's your umbrella.”
  6. Sota smiled, but his voice sounded strange. He had a cold.
  7. “No problem,” he said. “I like rain.”
  8. Mika knew that wasn't true. She took a small bag out of her pocket. There were three lemon candies in it.
  9. “For your throat,” she said. This time, Sota didn't say anything, but his face turned a little red.

4人の班で台本を分けた例です。語り手を2人(N1・N2)にしています。

行だれが読むか班で決めること
1N1It was raining hard のあとに、少し間をあける
2〜3N2he looked at Mika で、少しゆっくりになる
4ソウタ/N1"Here," は短く。ran into the rain は N1 が速く読む
5N2/ミカミカのせりふは、ソウタのほうを向いて
6〜7N1/ソウタソウタは、かぜをひいた声で
8N2/全員There were three lemon candies in it. を全員でそろえる
9ミカ/N1最後の a little red は、N1 が小さな声で

この例では、全員で読む文を8行目にしています。題名の Three Lemon Candies とつながる1文に声がそろうと、聞き手にはそこが話の中心だと伝わります。全員の文をどこにするかを決める話し合いは、本文のどこが大事かを読む話し合いでもあります。

4行目の ran into the rain を語り手が速く読めば、走っていく姿が聞き手に見えます。動きをつけない決まりにしているので、場面を見せる手段は声しかありません。聞いた班の「いちばん場面が見えた所」に、こうした声の工夫が挙がれば、台本の読みが聞き手に届いたということです。

変化をつける

  • やさしくする: 役を先生が分けた台本を配り、班は全員で読む文を決めるだけにします。中1の最初は、語り手1人・人物2人の3人班でかまいません。
  • むずかしくする: 本文にない語り手の1文を、班で1つだけ足させます(足した文は上演のあとに明かす)。1文足しとつなげられます。
  • 対話文で: 対話文には語り手がいないので、場面を説明する語り手の文を、班で2〜3文作って足します。One Monday morning, Riku was in the hallway. のような短い文です。
  • 高校では: 長い本文は、いちばん場面の動く段落だけを台本にします。発表の観点(区切り・強さ・聞き手への向き)を先に示すと、パフォーマンステストの練習にもなります。

つまずきと手当て

  • 語り手が教科書に顔をうずめる: 3回目の練習のねらいを「聞き手を見る」にして、文の終わりで顔を上げる所に印をつけさせます。台本を胸の高さに持つと、顔が上がります。
  • 声の小さい班がある: その班には、全員で読む文を2つにしてよいことにします。そろえて読む文があると、1人の声の小ささが目立ちません。
  • 上演の時間が足りない: 全班を同じ日に上演しようとしないことです。1日に2〜3班ずつ、帯の時間に回します。

評価につなげる

上演を録画しておくと、班の音読の変化が残ります。単元の最初と終わりに同じ場面を上演すると、間のあけ方や声のそろえ方の伸びが、生徒にも見えます。観点は、区切り・強さ・聞き手への向きの3つほどにしぼります。

出どころ

本文を台本にして、動きをつけずに声だけで演じる形は、英語圏の読みの授業で Readers Theater と呼ばれ、くり返し読むことに目的を持たせて、なめらかに読む力を育てる方法として使われてきました。この活動の、語り手を分ける決まり、全員で読む1文、3回の練習のねらいの分け方、見本の台本は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-29・更新 2026-10-29

この活動を授業で使う

先生の手元に:A4 の活動カード

見るのは無料・印刷は無料登録

このページの流れ・手順・先生の英語・つまずきの手当てを、A4 の1枚にまとめたものです。

カードを見る

生徒に配る紙:行番号つきの台本

作る・映すは無料・印刷は Premium

使っている教科書の本文を貼ると作れます。印刷するとき、この活動のカードを1枚目に添えられます。

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いっしょに組むとよい活動

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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