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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階3・声に出す(5つの段階のうち)

聞き合って1つ直すペアで音読を聞き合い、よい所1つと直す所1つを伝える

準備聞くときの観点カード(発音・強さ・区切り・速さ)

この活動の流れ合計10分(目安 10分)A4 のカードで見る
  1. 観点カードをやって見せる2分
  2. Aが読み、Bが観点1つで聞く1分30秒
  3. Bが伝え、Aがその行を読み直す1分30秒
  4. 交代して同じように3分
  5. 伝えた言葉を全体で紹介2分

ねらい

ペアで音読を聞き合わせると、聞き手の言葉は「よかった」「上手だった」で終わりがちです。読み手はそれを聞いても、次に何を直せばよいかが分かりません。聞き合って1つ直すは、聞き手が聞く観点を1つだけ選び、よかった所を1つと直す所を1つ、どの語・どの行かを指して伝える活動です。読み手は、言われた行だけをその場で読み直します。

観点は4つで、カードにしておきます。

観点カード聞く所
発音語の音。1つの音が別の音に聞こえないか
強さ意味を運ぶ語が強く、ほかの語が弱く読めているか
区切り意味のまとまりで間をあけているか
速さ聞き手が分かる速さか。速すぎる所、遅すぎる所はないか

強さと区切りは、英語らしい音のリズムの土台です(強勢・リズム・イントネーション)。観点を1つにしぼると、聞き手は何を聞けばよいかが決まり、伝える言葉が具体的になります。直す所を1つにするのは、読み手が1回の読み直しで直せる量にするためです。

強く読む語に印をつけるの最後の段でも、聞き手は●の語が強く聞こえたかを伝えます。こちらは、強さを含む4つの観点から聞き手が1つを選び、よい所と直す所を1つずつ伝えて、その場の読み直しまで進めます。

手順

  1. 本文をひととおり音読できるようになってから置きます。音読テストの前の練習にも向いています。
  2. 先生が観点カードを1枚ずつ示し、同じ行を、よい読み方と直したい読み方で読んで見せます(2分)。
  3. ペアでAとBを決めます。Bは観点カードを1枚選んで、Aに伝えます。Aは決めた範囲(4〜5行)を読み、Bは教科書を指で追いながら聞いて、気づいた語に鉛筆で小さく印をつけます(1分30秒)。
  4. Bが、よかった所1つと直す所1つを、行と語を指して伝えます。Aは直す所の行だけを読み直し、Bは直ったかどうかを伝えます(1分30秒)。
  5. 交代して、同じようにします(3分)。観点は、相手と違うカードを選びます。
  6. 先生は、ペアを回って聞いた言葉のうち、語や行を指して伝えられていた例を、2〜3つ全体で紹介します(2分)。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
観点を選ぶときChoose one card. Listen only for that point.
伝えるときOne good point and one point to fix. Which word? Which line?
読み直すときRead only that line again. Did it get better?
「よかった」だけのときGood. But which word was good? どの語がよかった?

伝える言葉は日本語でかまいません。言い方の型を板書しておくと、語や行を指す言い方になります(「_行目の__が、__でした」「_行目の__のあとに、間を」)。

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)My Grandmother's Notebookスピーチ・手紙・中3程度・1〜4行目(全文で約123語)
  1. Do you have something special? For me, it is this notebook.
  2. My grandmother gave it to me last summer.
  3. She lives alone in a small town by the sea.
  4. She has kept a diary for fifty years.

この4行で、観点ごとに伝える言葉の例です。

観点よかった所の例直す所の例
発音1行目の special がはっきり聞こえた。s のあとに「ウ」が入っていない3行目の lives が「ライブズ」に聞こえた。「リヴズ」と短く
強さ4行目の fifty が強くて、50年の長さが伝わった1行目の this notebook の this が弱い。ノートを見せるつもりで、this を強く
区切り3行目の alone のあとの短い間で、ひとりで住んでいることが伝わった1行目の For me のあとに間を。そこで問いかけから自分の話に変わる
速さ2行目の last summer を、少しゆっくり言えていた3行目が速くて、in a small town by the sea が1語に聞こえた

直す所の例は、どれも本文の語を指しています。「もっとはっきり」「なんとなく速い」では、読み手はどこを直せばよいか分かりません。「1行目の For me のあとに間を」なら、読み手はその行だけを読み直して、すぐに試せます。

1行目の For me のあとの間は、意味から決まる間です。Do you have something special? と聞き手に問いかけたあと、For me, でハルトは自分の話に入ります。ここで間をあけると、聞き手は問いの答えを一度自分で考えてから、ハルトの答えを聞くことになります。区切りの観点では、なぜそこで間をあけるかまで言えると、読み手はほかの文でも同じ読み方を使えます。

3行目の lives は、命の意味の lives(ライヴズ)と同じつづりの動詞です。ここは「住んでいる」なので「リヴズ」です。発音を直す所は、意味を確かめる所にもなります。

聞き手が1回の読みで気づける直す所は、1つか2つです。全部を伝えようとすると、聞き手は読みを聞くより、まちがいを探すことに気をとられます。1つにしぼる決まりは、聞き手のためでもあります。

変化をつける

  • やさしくする: 観点を1つにします。たとえば、全員が速さのカードだけで聞きます。中1の前半は、よかった所だけを伝え、直す所は先生が全体で1つ示します。
  • むずかしくする: 聞き手が、直す所の行をお手本として読んでみせます。言葉で説明するより早く伝わることがあります。聞き手がその行をうまく読めないと見せられないので、聞き手の練習にもなります。
  • 対話文で: 役を決めて読み合い、相手の役の読みについて伝えます。観点カードに「上げ下げ」を1枚足し、Monday Morning の3行目 At two? が上がり調子になっていたか、のように聞きます。
  • 高校では: スピーチの伝え方の観点を足します。聞き手を見ているか、大事な所の前で間をとっているか、問いかけを聞き手に向けているか、です。発表の練習でも、同じカードを使えます。

つまずきと手当て

  • 「よかった」だけで終わる: 語か行を指さなければ伝えたことにならない、と決めます。先生は「どの語?」「何行目?」と聞き返します。言い方の型を板書しておきます。
  • 言い方がきつくなる: 「下手」「変」のような言葉が出たら、必ず、よかった所を先に1つ言う順番にします。直す所は「〜すると伝わる」「〜のあとに間を」のように、どうすればよいかの形で言わせます。
  • 直す所が見つからない: 「直す所なし」は使わない決まりにします。見つからないときは「もっとよくなる所」を1つ探す、と言いかえると、聞き手は最後まで耳を傾けます。

評価につなげる

聞き合いは、生徒どうしの相互評価で、生徒の学習の活動です。先生の評価そのものではないので、伝え合った言葉は点数にしません(自己評価と相互評価)。音読テストを行うなら、テストで見る観点を、観点カードと同じ言葉にしておきます。練習で使った言葉のまま、テストで何を見られるかが生徒に分かります。観点を段階に分けて示すなら、ルーブリックへ。

出どころ

仲間の発表や音読を、観点を決めて聞き、よい所と直す所を伝え合う方法は、相互評価や、仲間からのフィードバック(peer feedback)として、英語の授業で広く使われています。この活動の、4枚の観点カードと、よい所1つと直す所1つを語や行を指して伝える決まり、言われた行だけを読み直す回し方、見本の伝える言葉の例は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

この活動を授業で使うときに

いっしょに組むとよい活動

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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