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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)

工程 3・声に出す

強く読む語に印をつける音声を聞く前に、強く読む語と区切りを予想して読む

合う本文
どの型の本文でも
時間
10分
形態
個人・ペア・一斉
学年の目安
中1〜高校
準備
なし(教科書に直接書き込む)教科書だけ
見本の本文
Monday Morning(対話文・中2程度)

音声を聞く前に、本文の各文でいちばん強く読む語を予想して印(●)をつけ、意味の区切り(/)も書き込んでから、音声で確かめてその強弱で読む音読の活動です。声に出す前に意味を考える読み方が身につきます。強く読まれやすい語の見分け方、手順と先生の言葉、オリジナルの対話文に印をつけた見本、印が音声と違ったときの扱いをまとめました。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

ねらい

全部の語を同じ強さで読む音読は、聞き手にとって聞き取りにくい英語になります。英語では、意味を運ぶ語を強く長く読み、ほかの語を弱く短く読みます(強勢・リズム・イントネーション)。強く読む語に印をつけるは、音声を聞く前に、各文でいちばん強く読む語を予想して印をつけさせる活動です。

予想するには、その文でいちばん伝えたいことは何かを考えなければなりません。声に出す前に、意味を読むことになります。そのあとで音声を聞くと、自分の予想と話し手の読みのずれが見えます。ずれた所は、失敗ではなく、話し合う材料です。

強く読まれやすい語には、次のような目安があります。

強く読まれやすい語見本の本文の例
内容を運ぶ語(名詞・動詞・形容詞・数)sleepy, two, soccer
新しく出てきた情報Brazil, lost
くらべる語・「〜も」を表す語too, Me

反対に、一度出てきた語や、the, a, was, you のような文の形を作る語は、ふつう弱く読まれます。

手順

  1. 本文の意味をつかんだあと、音声で確かめる前に置きます。前の時間に音声を聞いていてもかまいません。印をつけるあいだは音声を流さず、意味から考えさせます。
  2. 1人で3分、各文でいちばん強く読む語に●を、意味の区切りに/を書き込みます。●は1文に2〜3個までです。
  3. ペアで1分、印を見比べます。違う所には?をつけておきます。
  4. 音声を聞いて確かめます。強く聞こえた語に、色を変えて印をつけ直します。
  5. 印の強弱で読みます。全員で1回読んだあと、ペアで聞き合い、聞き手は●の語が強く聞こえたかを伝えます。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
印をつけるときWhich word is the most important? Put a dot on it.
区切りを書くときWhere do you pause? Draw a slash.
音声を聞くときListen. Which words are strong? 予想と同じ?
ペアで読むときSay the words with dots strongly. Can your partner hear them?

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Monday Morning対話文・中2程度・3〜7行目(全文で約88語)
  1. Ms. Green:At two? Were you studying for the test?
  2. Riku:No. I was watching a soccer game on TV. Japan played Brazil.
  3. Ms. Green:Oh, I watched it, too! What a game!
  4. Riku:But Japan lost. I was so sad.
  5. Ms. Green:Me, too. But the last goal was beautiful.

この5行に印をつけた例です。強く読む語を大文字にしています。この本文には音声がないので、示すのは予想の例で、正解は1つではありません。

行強く読む語を大文字にした例なぜその語か
3At TWO? Were you STUDYING for the TEST?TWO は2行目のくり返しで、おどろいて聞き返す語。STUDYING と TEST は新しい情報
4NO. I was WATCHING a SOCCER game on TV. JAPAN played BRAZIL.NO で打ち消す。勉強ではなく何をしていたか、どことどこの試合かが新しい情報(TV はもともと大文字で、印ではない)
5Oh, I watched it, TOO! What a GAME!TOO は「わたしも見た」。リクと自分をくらべる語
6But Japan LOST. I was SO sad.Japan は4行目に出ている。新しいのは LOST。SO は悲しさの強さ
7ME, too. But the LAST goal was BEAUTIFUL.ME は「悲しかったのは、わたしも」。LAST は、負けた試合の中から最後のゴールだけを取り出す語

5行目の TOO と7行目の ME は、どちらも「わたしも」を表す語です。グリーン先生が、リクと同じ試合を見て、同じように悲しかったことを伝えています。ここが弱いと、先生がリクと同じ気持ちでいることが伝わりません。3行目の TWO は、同じ語でも、くり返して聞き返すときには強くなる例です。おどろきが、強さと文の終わりの上がり調子に出ます。

印が割れやすいのは4行目です。WATCHING に●をつけた生徒は、3行目の studying とくらべて「勉強ではなく、見ていた」と読んでいます。SOCCER や TV につけた生徒は、何を見ていたかを新しい情報として読んでいます。どちらもわけが言えれば認めます。教科書の本文なら、ここで音声を聞きます。音声で確かめても1つにそろわない文は、無理にそろえず、どちらの読み方だと何が伝わるかを話し合う材料に残します。

区切りの/は、短い文が多いこの本文では、ほとんど文の終わりと重なります。文の中に入れるとしても、4行目の a soccer game / on TV くらいです。区切りが効いてくるのは、1文が長い説明文やスピーチです。説明文の見本 How We Come to School の3行目なら、Most of them live / more than two kilometers away / from school. のように区切れます。

変化をつける

  • やさしくする: 最初の2行だけ、先生が黒板で印をつけて見せます。生徒は残りの行に印をつけます。中1の前半は、名詞と動詞に丸をつけるだけでもかまいません。
  • むずかしくする: 文の終わりの上がり下がりも、矢印(↗↘)で書き込ませます。3行目の At two? ↗、5行目の What a game! ↘ のように、音声を聞く前に予想させます。
  • 気持ちを変えて: 気持ちが変わると、強く読む語も変わります。3行目の Were you studying for the test? を、ふつうに聞く読み方(STUDYING と TEST)と、からかう読み方でくらべます。「あなたが勉強を?」とからかうなら、Were YOU studying? と、強く読む語が you に移ります。気持ちで読み分ける活動は気持ちカード音読へ。
  • 説明文で: 数と、くらべる語(most, faster)に印が集まります。How We Come to School の2行目なら、SIXTEEN students WALK. のようになります。
  • 高校では: 新しい情報と古い情報の区別を、はっきり扱います。一度出た語は弱く、新しく出た語が強くなること、not A but B のような対比の文では A と B の両方が強くなることを、評論の段落で確かめます。

つまずきと手当て

  • 全部の語に印をつける: 1文に2〜3語まで、と数を決めます。印が多いほど、強弱の差がなくなります。
  • 印が音声と違う: 自分の印にもわけがあれば残させ、音声の読みと並べて、どちらだと何が伝わるかを考えさせます。
  • 大げさな読みになる: 最初はそれでかまいません。強弱の差を体で知るには、大げさなくらいがちょうどよいからです。慣れてきたら、音声に重ねて読むオーバーラッピングで、自然な強さに近づけます。

評価につなげる

音読テストの観点に「意味の中心が伝わる読み方か」を入れるなら、この活動で印をつけた本文で練習させてから行います。採点では、印のとおりに読めたかではなく、聞き手に意味の中心が伝わったかを見ます。観点の立て方は、パフォーマンステストとルーブリックへ。

出どころ

学習指導要領(外国語)の「音声」の指導事項には、小学校・中学校とも、「語や句、文における基本的な強勢」「文における基本的なイントネーション」「文における基本的な区切り」が挙げられています。このレシピは、そのうちの強勢と区切り(矢印まで書くならイントネーションも)を、本文の音読の中で扱う方法の1つです。どの語を強く読むかを考えさせる活動は、田尻悟郎『英語教科書本文活用術!』(教育出版、2014)の第1章にも見られます。このレシピの●と/の書き込み方、1文に2〜3語までの決まり、見本の印の例は、このサイトで作ったものです。

いっしょに組むとよいレシピ

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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