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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)

工程 3・声に出す

気持ちカード音読カードの気持ちでせりふを読み分け、場面に合う気持ちを決める

合う本文
対話文・物語
時間
5〜10分
形態
ペア・グループ
学年の目安
中1〜高校
準備
気持ちのカード8枚(happy, sad, angry, sleepy, surprised, nervous, excited, bored)教科書だけ
見本の本文
Monday Morning(対話文・中2程度)

気持ちのカード(happy, sad, angry など8枚)を引き、教科書本文の同じせりふをその気持ちで読んで、聞き手がどの気持ちかを当てる音読の活動です。最後に、この場面に合う気持ちはどれかを本文の行を証拠にして決めるので、声の工夫が読みの理解につながります。カードの作り方、手順と先生の言葉、オリジナルの対話文での見本、解釈が割れるせりふの決め方をまとめました。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

ねらい

同じ But Japan lost. でも、悲しそうに読むか、怒って読むか、ねむそうに読むかで、聞き手に伝わることが変わります。気持ちカード音読は、引いたカードの気持ちで同じせりふを読み、聞き手がどの気持ちかを当てる活動です。気持ちを声で伝えようとすると、生徒は声の高さ、速さ、強く読む語、間の取り方を自分で工夫しはじめます。

ただし、カードの気持ちで読むだけで終えると、場面に合わない読み方でも「楽しかった」で終わってしまいます。このレシピの要は最後の1段です。「この場面に合う気持ちはどれ?」を、本文の行を証拠にして決めさせます。声の工夫を、もう一度本文の読みに戻すための段です。

手順

  1. 本文の内容をつかみ、ふつうの音読が済んだあとに置きます。
  2. 先生がせりふを1つ選び、全員でふつうに1回読みます。
  3. ペアかグループで、1人がカードを引き、カードを見せずにその気持ちでせりふを読みます。聞き手は気持ちを当てます(Are you angry?)。読み手を交代して、何枚か回します。
  4. 先生が「この場面に合う気持ちはどれ?」と聞きます。グループで1つ選び、証拠の行を言います。
  5. 選んだ気持ちで、その場面をペアで役ごとに読みます。

カードは、名刺くらいの紙に気持ちの語を1つずつ書くだけで作れます。nervous や bored のような初めて見る語は、配る前に先生が顔と声でやって見せます。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
カードを引くときDon't show your card. Read the line with that feeling.
聞き手にListen. How does your partner feel?
当てるときGuess the feeling. Are you sad? Are you angry?
最後にWhich feeling fits this scene? Which line tells you? どの行で分かる?

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Monday Morning対話文・中2程度・全10行(全文で約88語)
  1. Ms. Green:Good morning, Riku. You look sleepy.
  2. Riku:Good morning, Ms. Green. I went to bed at two last night.
  3. Ms. Green:At two? Were you studying for the test?
  4. Riku:No. I was watching a soccer game on TV. Japan played Brazil.
  5. Ms. Green:Oh, I watched it, too! What a game!
  6. Riku:But Japan lost. I was so sad.
  7. Ms. Green:Me, too. But the last goal was beautiful.
  8. Riku:Yes! Number 10 was amazing. I want to play like him someday.
  9. Ms. Green:Then don't sleep in class today. You have practice after school, right?
  10. Riku:Right. I'll try!

まず、6行目の But Japan lost. I was so sad. を、カードの気持ちで読み分けた例です。

カード読み方の例聞き手の手がかり
sad低い声で、ゆっくり。lost のあとに間をあける声の低さと間
angry速く、強く。LOST を短く言い切る強さと速さ
sleepyあくびをしながら、語をのばして読むのばし方
surprised高い声で、lost? と上げて読む上がり調子

この行で「場面に合う気持ちは?」と聞くと、sad はすぐに決まります。6行目に I was so sad. と書いてあるからです。おもしろいのは、そこに sleepy も重なる、と言う生徒が出ることです。1行目の You look sleepy. と、2行目の at two が証拠です。ねむくて悲しい、と2つの気持ちを重ねて読ませると、6行目の読み方がもう一段、場面に近づきます。

解釈が割れるのは、9行目のグリーン先生のせりふです。

読み証拠になる行読み方の例
やさしい(気づかっている)5行目と7行目。先生も同じ試合を見て、同じように悲しかったやわらかく。right? を軽く上げる
きびしい(注意している)3行目の test と、9行目の命令文はっきりと。don't を強く
冗談(からかっている)8行目のリクの夢を受けた Then と、10行目のリクの明るい返事笑いながら。Then を少しのばす

決める手がかりになるのは、すぐあとの行です。10行目でリクは Right. I'll try! と明るく返しています。先生が本気で叱っていたなら、この返事は少し軽すぎます。グループには、9行目を選んだ気持ちで読んだあと、10行目の返事と合うかを確かめさせます。それでも、やさしいと冗談のどちらかには決めきれないことがあります。証拠の行が言えていれば、どちらの読みも認めます。証拠の行で読みを支える決め方は、行間の推理と同じです。

変化をつける

  • やさしくする: カードを4枚(happy, sad, angry, sleepy)に減らします。中1の前半は、顔の絵を添えたカードにすると、語の意味でつまずきません。
  • むずかしくする: カードを使わず、各行の気持ちを自分で決めて本文に書き込み、わけ(証拠の行)を言ってから読みます。
  • 物語で: せりふの少ない物語では、地の文を、その場にいた人の気持ちで読みます。並べかえて戻すの見本 Three Lemon Candies なら、8行目の Mika knew that wasn't true. を、あきれた気持ちで読むか、心配する気持ちで読むか。6行目の He had a cold. と9行目の For your throat が、心配のほうの証拠になります。場面ごとの気持ちの動きを気持ちの温度計で先に追っておくと、読み分けのわけが言いやすくなります。
  • 高校では: スピーチの意図(説得する・おわびする・お礼を言う)で読み分けます。同じ一節を意図を変えて読みくらべ、話し手の目的にどれが合うかを考えさせます。

つまずきと手当て

  • はずかしがって声が出ない: いきなりペアにせず、最初は全員で同じ気持ちで一斉に読みます(Everyone, read it in a sad voice.)。一斉で声が出るようになってから、ペアやグループに移します。
  • ふざけて意味から離れる: 楽しむのはかまいません。ただし、最後は必ず「場面に合うのはどれ?」に戻ると、最初に予告しておきます。そうしておけば、ふざけた読みも、比べる材料の1つになります。
  • 聞き手が顔の表情で当ててしまう: 聞き手は目を閉じて聞きます。声だけで伝える工夫が要るようになります。
  • 声の工夫が小さく、当てられない: 強く読む語を変えてみるよう助言します。どの語を強く読むかは、強く読む語に印をつけるで練習できます。

出どころ

気持ちや役になりきって読む方法は、音読の型の1つである役割読み(音読のバリエーション)を広げたもので、英語の授業で広く使われています。音読の型の中での役割読みの位置は、音読指導の技術にまとめています。このレシピの気持ちのカード8枚の組み合わせ、最後に場面に合う気持ちを証拠の行で決める手順、見本の読み分けの例は、このサイトで作ったものです。

いっしょに組むとよいレシピ

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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