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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)

工程 2・内容をつかむ

表と図にまとめる本文の数字や流れを、内容に合った表や図に移して読む

合う本文
説明文・スピーチ・手紙・物語
時間
15分
形態
個人・ペア
学年の目安
中1〜高校
準備
表やグラフの枠(白紙でもよい)教科書だけ
見本の本文
How We Come to School(説明文・中2程度)

教科書本文の情報を、内容に合った形(数字は表やグラフ、時間の流れは年表や流れ図、原因と結果は矢印の図)に移し、できた表や図だけを見て英語で言う内容理解の活動です。本文の組み立てをつかむ力と、要点を自分の口で言い直す力がつきます。形の選び方、マスに文を写させない決まり、手順と先生の言葉、オリジナルの説明文を表にした見本、本文に書いていないマスの扱いをまとめました。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

ねらい

説明文を読み終えて「分かった」と言う生徒に、歩いて来るのは何人か、自転車の人は何がよいと言っているかを聞くと、本文に戻って探しはじめることがあります。1文ずつの意味は追えていても、情報どうしの関係が頭の中で整理されていないからです。表と図にまとめるは、本文の情報を、内容に合った形に移しかえる活動です。

形は、本文の中身で決めます。

本文に多いもの合う形例
数字表・棒グラフ人数、値段、年、きょり
時間の流れ年表・流れ図物語の場面、人の一生、ものの作り方
比べること表(比べる点を列にする)2つの国、昔と今
原因と結果矢印の図困っていることとそのわけ、出来事とその後

どの形にするかを決めるには、本文が何と何を比べているか、何が先で何があとか、何が何の原因かを読まなければなりません。形を選ぶこと自体が、本文の組み立てを読むことになります。

決まりは2つです。マスには語と数字だけを書き、文を写さないこと。表ができたら教科書を閉じ、表だけを見て英語で言うこと。文を写せば、読まなくてもマスは埋まります。語と数字だけなら、言うときに文を自分で組み立て直すことになり、本文の英語をもう一度使う練習になります。表を手がかりに内容を言う段は、リテリングの手前の練習にもなります。

手順

  1. 本文をひととおり読み、事実の発問などで内容を確かめたあとに置きます。
  2. 先生が「この本文は、どの形にまとめると分かりやすい?」と聞き、形を決めます。最初の数回は、先生が形と見出し(列の名前)を示します。
  3. 1人で6分、本文から語と数字を拾ってマスを埋めます。本文に書いていないことは、空けておきます。
  4. ペアで3分、表を見比べます。数字が違えば本文に戻って確かめ、合計が合うかも確かめます。
  5. 教科書を閉じ、表だけを見て、1行ずつ交代で英語で言います。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
形を決めるときNumbers? Time? Which is better, a table or a timeline?
マスを埋めるときOnly words and numbers. No sentences. 文は書かない
見比べるときAdd the numbers. Check the total. 合計で確かめよう
言うときClose your textbook. Look only at your table and tell your partner.

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)How We Come to School説明文・中2程度・全10行(全文で約117語)
  1. We asked 32 students in our class, “How do you come to school?”
  2. Sixteen students walk. Walking is the most popular way.
  3. Ten students come by bike. Most of them live more than two kilometers away from school.
  4. Four students take a bus, and two students come by car.
  5. We also asked, “What do you like about your way?”
  6. Many walkers said, “I can talk with my friends.”
  7. Bike riders said, “It's faster than walking.”
  8. Bus riders said, “I can read a book on the bus.”
  9. But some students said, “I want to come by bike, but the hill near our school is too steep.”
  10. What can we do about the hill? Please tell us your ideas.

この説明文を、来かたごとの表にした例です。

来かた人数その来かたのよいところ
walk(歩き)16talk with friends
bike(自転車)10faster than walking
bus(バス)4read a book
car(車)2(書いていない)

まず人数を足すと、16+10+4+2=32で、1行目の 32 students と合います。数字の写しまちがいは、この合計で見つかります。

読みの要所は、車の行の「よいところ」です。5行目の質問への答えとして、6〜8行目には歩き・自転車・バスの人の声がありますが、車の2人の声はどこにもありません。ここを「楽だから」「雨にぬれないから」と想像で埋める生徒が出ます。正しいのは、空けておくことです。空いたマスは、本文を全部見たうえで「書いていない」と言えたしるしです。想像で埋めた生徒には、証拠になる行があるかを聞きます。証拠がなければ空けたままにする決まりは、行間の推理と同じです。

3行目の more than two kilometers を「よいところ」の列に入れる生徒もいます。これは自転車で来るわけに近い事実で、よいところではないので、表の外にメモさせます。9行目の坂の話も表には入りません。表の下に、原因と結果の矢印で「hill: too steep → bike ×」と1行足すと、10行目の問いかけ(What can we do about the hill?)につながります。

表ができたら、表だけを見て言います。Sixteen students walk. のように、本文に近い文で言えれば十分です。車の行で We don't know. と言えた生徒は、本文を正しく読めています。

物語なら、時間の流れ図にします。並べかえて戻すでも使っている物語の見本 Three Lemon Candies は、2つの時に分かれます。

時できごと(語だけ)
after school(放課後)rain → Mika: no umbrella → Sota: umbrella to Mika → Sota: into the rain
the next morning(翌朝)umbrella back → Sota: a cold → Mika: three lemon candies → Sota: red face

区切りになるのは、時を表す語(after school, the next morning)です。流れ図を描かせると、生徒はこの語を探して本文を読み直します。

変化をつける

  • やさしくする: 見出し(列の名前)と、1行目だけ先生が埋めた表を渡します。中1の前半は、見出しが日本語でかまいません。
  • むずかしくする: 形を自分で選ばせます。同じ本文でも、表にする生徒と棒グラフにする生徒が出ます。棒グラフなら歩きがいちばん多いことがひと目で分かり、表なら「よいところ」まで入ります。どちらが本文の言いたいことに合うかを、ペアで比べさせます。
  • ペアで: 1人は2〜4行目(人数)だけ、もう1人は6〜8行目(よいところ)だけを読んで自分の列を埋めます。そのあと教科書を閉じ、聞き合って表を完成させます(インフォメーションギャップ)。How many students come by bike? のような質問が、必要があって出てきます。
  • 高校では: 評論の段落を、原因と結果の矢印の図にします。主張・理由・例を箱に入れ、矢印に because や so を書き添えます。図だけを見て要約を言わせると、サマリー・ピラミッドの3文の段につながります。

つまずきと手当て

  • マスに文を写す: 写すと、読まなくても埋まります。「1マス3語まで」と決め、写した文は線で消して語だけを残させます。
  • 数字を写しまちがえる: 合計で確かめます。本文に合計が書いていないときは、ペアで数字だけを読み合わせます。
  • 描くのに時間がかかる: 枠は先生が用意し、生徒は中身だけを書きます。グラフは時間を食うので、最初は表だけにします。
  • 本文にないことでマスを埋める: 「書いていないマスは空ける」を、最初に決まりとして示します。見本の車の行のように、空いたマスは全体で確かめます。

評価につなげる

定期テストで表を埋める問題を出すなら、初めて読む同じ型の短い説明文で出します。授業で扱った本文だと、覚えている内容でマスが埋まってしまい、読む力は見えません。表の見出しだけを示し、語と数字で埋めさせる形にすると、採点の基準もそろえやすくなります。

出どころ

表や図で情報を整理する方法は、グラフィック・オーガナイザー(graphic organizer)と呼ばれ、読む指導で広く使われています。表や地図などを使って本文を整理する活動は、田尻悟郎『英語教科書本文活用術!』(教育出版、2014)の第1章でも1つのまとまりとして扱われています。このレシピの「マスには語と数字だけ」の決まり、表だけを見て言う手順、見本の表と流れ図は、このサイトで作ったものです。

いっしょに組むとよいレシピ

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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