本文へスキップ
英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)

活動と指導法 › 読む・語彙

発問(事実発問・推論発問・評価発問)

はつもん・questioning

先生が生徒の思考を動かすために投げる問い。英語の読解では、事実発問→推論発問→評価発問の3種を順に使う。

発問とは、先生が授業で生徒の思考を動かすために投げる問いのことで、英語の読解では、本文に書いてあることを問う事実発問、書いていないが読み取れることを問う推論発問、自分の考えを問う評価発問の3種類を順に使います。出どころ、3種の作り方と例、日本語と英語の使い分け、質問との違い、答えが出ないときの手当て、校種別の違い、当サイトの記事までまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-10-18

発問とは|答えが本文の1か所を指す問いは、何十並べても考えが動かない。事実・推論・評価を1つずつ(英語教育の用語 #34)YouTubeで開く

ひとことで言うと

発問は、先生が授業で生徒の思考を動かすために投げる問いです。「分かりましたか」のような確認や、単なる質問とは区別されます。英語の本文を読む授業では、本文に書いてあることを問う事実発問、書いていないが本文から読み取れることを問う推論発問、それについて自分はどう考えるかを問う評価発問の3種類を、この順に使うと、読みが「字面」から「考え」へ深まります。

出どころ

「発問」は日本の授業研究で古くから使われる用語で、国語科の読みの指導で体系化されました。英語の読解では、読解の問いを「事実(literal)・推論(inferential)・評価(evaluative)」の3段に分ける考え方が英語圏の読みの指導にあり、日本の英語教育でも同じ3段で整理されています。学習指導要領の解説は「思考力・判断力・表現力等」を育てる言語活動を求めていて、推論発問と評価発問がその入口になります。

授業での実際の使い方

本文(中2・友だちとけんかをした話)を例にします。

種類問いの形例答えの場所
事実発問Who / What / When / WhereWho did Ken meet after school?本文に書いてある
推論発問Why do you think ... ? / How did ... feel?Why do you think Ken didn't say sorry?本文から読み取る
評価発問What would you do? / Do you agree?What would you say to Ken?自分の考え

順番を守ることが要点です。事実発問で全員が本文の骨をつかんでから推論発問に入ると、推論の根拠を本文に戻して探せます。推論発問は日本語で答えさせて構いません。評価発問は1文の英語で書かせると、単元末の英作文につながります。先生が言う言葉は、推論発問のあとに「本文のどこからそう思った?」です。

答えが出ないときの手当て

発問のあとに教室が静かになるのは、たいてい問いが大きすぎるか、考える時間が無いかのどちらかです。先生が答えを言ってしまう前に、問いを1段ずつ小さくします。上の推論発問(Why do you think Ken didn't say sorry?)で止まったときの例です。

段先生がすること言葉の例
1. 待つ問いを言い直さずに3〜5秒待つ。すぐに指名しない(黙って待つ)
2. 隣と30秒ペアで日本語で相談させてから聞くTalk with your partner. 30 seconds.
3. 場所を指す手がかりのある行を示すLook at line 5. What did Ken say there?
4. 選ばせる開いた問いを、2つから選ぶ問いに変えるWas Ken angry, or was he shy?
5. 書き出しを渡す答えの最初の語句を板書するI think he was ... because ...

5まで下げても出ないときは、事実発問に戻って本文の骨を確かめ直します。推論発問は事実発問の上に立つ問いなので、骨がつかめていなければ答えようがありません。反対に、手を挙げた数人の答えで先へ進むと、ほかの生徒はその日の推論を考えないまま終わります。2の「隣と30秒」を推論発問のたびの決まりにしておくと、だれを指名しても何かしらの答えが返ってくるようになります。

よくある誤解

  • 質問を増やせば発問になる、わけではありません。答えが本文の1か所を指すだけの問いを何十も並べても、思考は動きません。3種を1つずつでよいです。
  • 推論発問と評価発問に「正解」を用意する必要はありません。根拠が本文にある答えは、複数あって構いません。
  • 発問は先生だけのものではありません。生徒に本文への問いを1つ作らせると、読みの深さが見えます。

校種別の違い

校種形
小学校絵本の読み聞かせで「この子はどんな気持ち?」と日本語で問う形が推論発問に当たる
中学校本文の読解で3種を順に。推論と評価は日本語で答えてよい
高校評価発問を英語の議論や英作文につなげる。論理・表現の題材にもなる
塾入試の内容一致は事実発問と推論発問。設問の種類を見分ける練習に

この用語が出てくる教材と記事

教科書本文でやるなら

「発問(事実発問・推論発問・評価発問)」を、教科書の本文で回す活動です。どれも何分で何をするかの流れ、先生が言う英語、見本の本文でのやり方つき。

教科書本文の活動集(67本)

関連用語

この用語が出てくる記事(サイト内)

本文でこの用語を使っている記事です。用語の使われ方を、実際の授業の文脈で読めます。

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

ほかの用語をさがす