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本文指導の基本②:内容理解の発問を3層で設計する

本文の発問が「本文に書いてある答え探し」で終わっていませんか。事実発問→推論発問→自分事発問の3層で問いを設計し、読解を思考と自己表現までつなげる方法を具体例つきで解説。

対応: 検定教科書6種のどれでも(中1〜中3)/文法: 総合・復習/公開 2026-07-04・更新 2026-07-04

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本文の内容理解の問いが、「本文から答えを抜き出すだけ」で終わっていないでしょうか。抜き出しだけの発問では、読解は「答え探しゲーム」になり、思考も自己表現も生まれません。熟練の先生は、1つの本文に対して問いを3つの層(事実→推論→自分事)で設計しています。この記事は、その3層発問の作り方を、どの教科書のどの本文にも応用できる形で解説します。

この方法で解決できる悩み

  • 内容理解の問いが抜き出し問題ばかりで、深く読めていない
  • 発問を思いつきで出していて、授業ごとに質がばらつく
  • 「本文について意見を書く」活動が唐突で、生徒が書けない

3層発問とは

同じ本文に、難易度と思考の質が異なる3種類の問いを用意します。

層問いの性質答えのありか
①事実発問本文に書いてあることを問う本文の中(1か所)
②推論発問本文の情報をつないで考える本文+読み手の推論
③自分事発問自分ならどうか・どう思うか読み手自身の中

①で全員に読む足場を作り、②で思考を促し、③で自分の言葉を引き出す。 この順に進むと、読みの浅い生徒も置き去りにせず、深い読みと自己表現まで到達できます。

各層の作り方(例: 環境問題がテーマの本文)

①事実発問(Fact)— 全員が答えられる足場

本文に明示された情報を問います。抜き出しや Yes/No で答えられるもの。

  • What does the writer do every morning?
  • When did the problem start?

ねらいは正解させることではなく、全員に本文の該当箇所を読ませること。ここでつまずく生徒には、該当段落を指し示す支援をします。

②推論発問(Inference)— 情報をつなぐ

複数の情報をつないだり、書かれていない意図を読んだりする問いです。

  • Why did the writer change his mind?(理由が直接書かれていない場合)
  • How did the writer feel at the end?

「本文のどこからそう考えた?」を必ずセットで問うのがコツです。根拠を本文に戻って探させることで、推論が当てずっぽうになりません。

③自分事発問(Personal)— 自分の言葉へ

本文のテーマを自分に引きつけて考えさせます。

  • What can you do about this problem?
  • Do you agree with the writer? Why?

これが③まで来ると、都道府県立入試の「本文についてあなたの考えを書きなさい」型の設問そのものになります。毎時間③を1問置くだけで、意見を書く力が日常的に育ちます。

授業での使い方

3層を一度に配るのではなく、読みの段階に合わせて出します。

  1. 1回目の読み(ざっと)→ ①事実発問で大枠をつかむ
  2. 2回目の読み(じっくり)→ ②推論発問で深める
  3. まとめ → ③自分事発問をペアで話す→1文書く

本文の授業シリーズ

この3層発問は、オーラル・イントロダクション(読む前の内容導入)とリテリング(読んだ後の再生)の間に置くと効果的です。③自分事発問で書いた1文は、汎用「本文パート攻略シート・中3版」の意見欄にそのまま接続できます。本シリーズを通して、本文の授業が「訳読」から「読んで・考えて・語る」へと変わります。

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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