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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階2・内容をつかむ(5つの段階のうち)

まちがい探しリスニング先生がわざと変えて読む所を、本文を目で追って見つける

準備なし(先生が本文を読む)

この活動の流れ合計5分(目安 5分)
  1. わざとまちがえると予告30秒
  2. 先生が読み、指で本文を追う1分
  3. Stop! で止めて直す1分
  4. 直した文を全員で言う30秒
  5. 慣れたらペアで2か所ずつ2分

ねらい

先生のあとについて言う練習(リピーティング)を何度かくり返すと、生徒の目は本文から離れていきます。耳で覚えた音を口で返すだけになり、目が文字を追っていないことがあります。まちがい探しリスニングは、先生が本文を読みながら、わざと何か所かを変える活動です。生徒は本文を目で追い、違う所に気づいたら止めて、正しく直します。

気づくには、聞こえる音と目の前の文字を、同時に照らし合わせなければなりません。直すときは Not fifteen. Sixteen. のように、どの語が違ったかを言葉で示します。さらに、変える所を意味が変わる所にすると、文字の照らし合わせだけでなく、内容の確かめにもなります。「歩くより遅い」と聞こえて、それでは自転車のよいところにならない、と気づけるのは、内容が分かっている生徒です。

変える所は、次の4つの種類から選びます。

種類変え方の例
数32 を 30 に
語bike を bus に
反対の意味faster を slower に
文法asked を ask に(過去形)、likes を like に(三単現の s)

手順

  1. 本文の内容をつかんだあとに置きます。初めて読む本文では使いません。
  2. 「これから、わざと何か所かまちがえて読みます」と予告します。
  3. 先生がふつうの速さで読み、生徒は本文を指で追います。
  4. まちがいに気づいたら、手を挙げて Stop! と言います。先生は読むのを止めて1人を指名し、その生徒が正しく直します(Not fifteen. Sixteen.)。
  5. 直した文を、全員で正しく1回言います。
  6. 慣れたらペアで行います。1人が2か所変えて読み、もう1人が見つけます。交代します。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
始めるときI'll make some mistakes. Find them, raise your hand, and say Stop!
止められたときWhat's wrong? Say the right words.
直したあとGood. Everyone, say the right sentence.
ペアに渡すときYour turn. Change two words and read it to your partner.

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)How We Come to School説明文・中2程度・全10行(全文で約117語)
  1. We asked 32 students in our class, “How do you come to school?”
  2. Sixteen students walk. Walking is the most popular way.
  3. Ten students come by bike. Most of them live more than two kilometers away from school.
  4. Four students take a bus, and two students come by car.
  5. We also asked, “What do you like about your way?”
  6. Many walkers said, “I can talk with my friends.”
  7. Bike riders said, “It's faster than walking.”
  8. Bus riders said, “I can read a book on the bus.”
  9. But some students said, “I want to come by bike, but the hill near our school is too steep.”
  10. What can we do about the hill? Please tell us your ideas.

この説明文を、5か所変えて読む例です。

行先生の読み正しい本文種類
1We ask 32 students in our classWe asked 32 students in our class文法
2Fifteen students walk.Sixteen students walk.数
3Ten students come by bus.Ten students come by bike.語
7It's slower than walking.It's faster than walking.反対の意味
9the hill near our school is too smallthe hill near our school is too steep語

見つけやすさには差があります。2行目の Fifteen と3行目の bus は、文字を追っていれば見つかります。3行目の bus は、すぐあとの4行目に Four students take a bus と出てくるので、表と図にまとめるで表を作ったあとなら、表との食い違いからも気づけます。

7行目の slower と9行目の too small は、文字を追っていなかった生徒でも、内容から気づくことがあります。歩くより遅いなら自転車のよいところになりませんし、小さすぎて自転車で来られない坂というのも変です。気づいた生徒には「どうしておかしいと思った?」と聞きます。わけを答えてもらうと、内容の読みが言葉になります。

いちばん気づかれにくいのは、1行目の ask です。asked の終わりの音は弱く短いので聞き分けにくく、意味もほとんど変わりません。文法のまちがいは、読み終えたあとに「まだ1つ残っています」と予告して、もう一度読みます。見つけた生徒には、過去形でないとおかしいわけ(調べたのは、この報告より前のこと)まで言わせます。

変化をつける

  • やさしくする: まちがいの数を先に言います(今日は3つ)。見つけた数を指で示させてから、答え合わせをします。中1の前半は、数と語の2種類だけにします。
  • むずかしくする: 教科書を閉じて、聞くだけで見つけさせます。文字と照らし合わせられないので、内容の食い違いで見つけるしかありません。3行目を bus に変えれば、4行目の bus と話が合わなくなります。1文ずつ聞いて No. で言い直すやり取りにすると、No, で直すゲームにつながります。
  • ペアで: 手順6のように、生徒どうしで変えて読ませます。変える側は、どこを変えれば意味が変わるかを考えながら、本文を読み直すことになります。聞き手が本文を目で追って違いを見つける形は、音読タイムアタックの計測係と同じ役です。
  • 高校では: 論理のことばを入れかえて読みます(because を but に、so を however に)。文の中身はそのままでも、つながりが変わると論の流れが通らなくなります。生徒は、どこが論として通らないかを言います。

つまずきと手当て

  • 叫んで騒がしくなる: 手を挙げてから Stop!、を決まりにします。声だけの Stop! は数えません。直すのは指名された1人だけで、ほかの生徒は、直した文を全員で言う番を待ちます。
  • 易しすぎる: 数や名詞の入れかえばかりだと、文字を照らし合わせるだけで見つかり、内容を考えなくなります。faster と slower、steep と small のように、意味が変わる所を変えます。
  • 先生の読みが棒読みになる: まちがいを入れることに気を取られると、読みが平たくなったり、変えた語の前で間があいたりします。変えた所も、ほかと同じ速さと調子で読みます。意味の通る読み方で読むほど、意味の変わるまちがいは、聞いていて「おや」と引っかかります。

出どころ

先生の読みのまちがいを見つけさせる活動は、聞きながら本文を目で追う練習として、英語の授業で広く使われています。先生がわざと違う読み方をして気づかせる活動は、田尻悟郎『英語教科書本文活用術!』(教育出版、2014)の第1章にも見られます。この活動の変える所の4つの種類と、見本の5か所の変え方は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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