関係代名詞の主格を習った教室に出る誤りは、ほぼ3つです。It's a machine that it sells drinks. と that のあとに主語をもう1つ置く。It's a person that check your teeth. と動詞の s を落とす。It's a person which teaches tennis. と人に which を使う。どれも、that を「2文をつなぐ記号」としか見ていない誤りです。この授業案は、英語で話していて物の名前が出てこない——英語を使う人ならだれでも出会う場面から入ります。先生の It's a thing that keeps you dry. を聞いて「かさ!」と当てるうちに、that のあとにすぐ動詞が来ること、人にも物にも同じ that を使っていることを、生徒が自分で見つけます。
この教材で解決できる悩み
- that のあとに it や he を置いて、主語が2つある文を書く
- that のあとの動詞の s(3単現)を落とす
- 関係代名詞を「2文を1文にする書きかえ」でしか使えない
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学3年(NEW CROWN 3 Lesson 5/SUNSHINE 3 PROGRAM 5/Here We Go! 3 Unit 4 ほか、関係代名詞〈主格〉の単元) |
| 文法項目 | 関係代名詞・主格の that(人にも物にも)と who / which・分詞の後置修飾との言いかえ |
| 形式 | 授業案A4(ペアのゲームの語の一覧と、日本のことばの説明例の一覧つき) |
| 所要時間 | 50分×1コマ |
| 準備物 | 印刷のみ(投影版はプロジェクタ)・ペアに語の一覧を1部(下の表を印刷か板書) |
授業の流れ(50分)
導入: 名前が出てこない!(15分)
先生が「英語で話していると、物の名前が出てこないことがある。そういうときは、説明すればいい」と言ってから、6問のクイズを出します(ALT がいれば ALT が読む)。説明を1文ずつ足し、生徒は4つの候補(投影版なら画面の下)から当てます。
- It's a thing that opens when it rains.
- It's a thing that keeps you dry.
- People often forget it on the train.
1文目ではかさとレインコートに手が分かれ、3文目でかさ(an umbrella)に決まります。以降は It's a person that works in a white coat. / It's a person that checks your teeth.(a dentist)、It's a machine that keeps drinks cold. / It's a machine that stands on the street.(a vending machine=1文目で冷蔵庫に手が挙がる)、It's a person that takes care of many books.(a librarian)、It's a thing that gets smaller and smaller.(an eraser=1文目は、ろうそく・鉛筆・石けんにも当てはまる)、It's a person that teaches a sport.(a coach)と進みます。答えは物と人が交互です。答えのたびに2文目を黒板に書き、that に線を引きます。
気づき: 人にも物にも、同じ1語(8分)
黒板の6文を指して問います。「先生は人にも物にも同じ語を使っていた。どの語?」。that が出たら「that のあとには何が来ている?」——keeps・checks・stands・takes・helps・teaches と、すぐ動詞です。「どうして s が付くの?」には、that が a person や a thing の代わりに主語になっているから、が生徒の言葉で出るまで待ちます。前の時間に who / which を習ったクラスなら「人は who、物は which、that はどちらにも」(人には who がふつう、と一言)。
| 説明の文 | 合体する前の2文 |
|---|---|
| It's a person that checks your teeth. | It's a person. + The person checks your teeth. |
| It's a machine that keeps drinks cold. | It's a machine. + The machine keeps drinks cold. |
続けて誤りを3つ板書し、直させます。It's a machine that it sells drinks.(that が主語の代わり=it は要らない)、It's a person that check your teeth.(that が指すのは a person=checks)、It's a person which teaches a sport.(人には who か that)。最後に分詞の時間の形と並べます。It's a thing that is used for writing. = It's a thing used for writing.
展開: ペアで「名前が出てこないゲーム」(15分)
ペアで下の一覧を1部見ます。A は1語を心の中で決め、名前を言わずに It's a person that 〜. / It's a thing that 〜. で説明します(3文まで)。B は一覧から当てて Is it a key? とたずね、A は Yes! か No. で答えます。3語ずつで交代します。
| 人 | 物 | 日本のもの |
|---|---|---|
| a pilot / a bus driver | a key / a calendar | kotatsu / omamori |
| a farmer / a police officer | a smartphone / a refrigerator | furoshiki / randoseru |
1文目で候補が1つにしぼれないことは、導入の消しゴムの問題で体験済みです。机間では、that のあとの it、動詞の s、人に which の3つを聞き取ります。直すのは、ペアが終わってから全体で。
出口: ALT の先生のための「日本のことば」ミニ辞典(8分)
日本のことばを3つ選び、ALT の先生に説明する項目を書きます。
| 日本のことば | 説明の例 |
|---|---|
| kotatsu | It's a table that has a heater under it. |
| omamori | It's a small bag that brings you good luck. |
| furoshiki | It's a cloth that is used for wrapping things. |
| senpai | It's a student who is older than you in your club. |
例に無いことば(上履き・給食当番・お年玉など)を1つ以上入れます。机間で見るのは、導入の誤りと同じ3つです。紙は回収して ALT に渡し、次の時間に ALT がいちばん分かりやすかった説明を3つ読みます(いなければ先生が)。
まとめ(4分)
「名前が出てこないときは a thing that 〜 / a person that 〜 で説明できる。that のあとは動詞」と黒板の6文を指して終わります。
定着・テストへの接続
定期テストと入試では、2文を1文にする書きかえ、who・which・that の選択、並べかえ、日本の物を英語で説明する作文で出ます。気づきの誤り3つと出口のミニ辞典がその形です。関係代名詞の1時間目は『スリーヒントクイズ』授業案(who / which)、目的格と接触節は『3年間ベスト』授業案、分詞の後置修飾は『名探偵!〜している人はだれ?』授業案です。練習は関係代名詞の定着ドリル、確かめは関係代名詞の10分小テスト、活用は人・物あてクイズをつくろうへ続きます。Premium では関係代名詞 who・which・that の使い分けワークシートとヒント工場の人物あてクイズに続きます。
投影版パワーポイント(Premium)
導入15分のクイズ6問をそのまま映せるパワーポイントです(全27枚・説明が1文ずつ増える・下に4つの候補の札・話者ノートつき)。Premiumのファイルです。
