ねらい
自己紹介の遊びとして知られる「2つの真実と1つの嘘」は、自分について本当のことを2つ、うそを1つ言い、聞き手にどれがうそかを当ててもらうゲームです。この活動では、その形を本文に使います。生徒は本文について本当の文を2つ、うその文を1つ英語で書き、ペアの相手は、どれがうそかを本文の行を挙げて見抜きます。
見抜く側は、どれがうそか分からないうちは、3つの文を全部、本文とくらべることになります。作る側には、もっと細かい読みが要ります。本文と関係のない文は、すぐに見抜かれます。本文の文の1か所だけを変えた、もっともらしいうそを作るには、どこを変えれば本文と食い違うのかを、作る側が先に読み取っておく必要があります。
No, で直すゲームは、相手が言った違う文を直す活動です。こちらは、生徒が自分で本当とうその文を書きます。内容をひととおりつかんだあとの、2回目の読みとして置きます。
手順
- 本文の内容をひととおりつかんだあとに置きます。最初に、先生が作った3つの文を見せて、全員でうそを当てます(1分)。
- うその決まりを2つ示します。うそは本文の文の1か所だけを変えて作ること。本文に書いていないこと(好きな食べ物など)は、うそにしないこと。
- 1人で3分、ノートに本当の文を2つ、うその文を1つ書きます。順番はばらばらにして、1〜3の番号をつけます。どれがうそかは、ノートの端に小さく書いておきます。
- ペアで3分。Aが3つの文を読み上げ、Bは本文を見ながら、うその番号と、そう言える行を言います(The lie is number 2. Line 3 says big and blue.)。当たったら、Bはうその文を No, で始めて正しい文に直します。交代します。
- 相手を替えて、もう1回します(2分)。前の相手にすぐ見抜かれたうそは、ここで作り直してかまいません。
- 全体で、見抜くのがむずかしかったうそを2〜3つ紹介します(1分)。なぜ見抜きにくかったかを、作った生徒に聞きます。
先生が言う言葉の例です。
| 場面 | 先生の言葉 |
|---|---|
| 始めるとき | Two of my sentences are true. One is a lie. Which one is the lie? |
| うその決まりを示すとき | Change only one part of a sentence in the text. |
| 見抜くとき | Tell me the number and the line. The lie is number ... |
| 当たったあと | Good. Now correct the lie. Start with "No." |
見本
- It was raining hard after school. Mika didn't have an umbrella, so she waited at the school gate.
- Then Sota came out. He was in her class, but they didn't talk much.
- He had a big blue umbrella. He looked at the rain, and then he looked at Mika.
- “Here,” he said. He gave her the umbrella and ran into the rain.
- The next morning, Mika went to Sota's desk. “Thank you for yesterday. Here's your umbrella.”
- Sota smiled, but his voice sounded strange. He had a cold.
- “No problem,” he said. “I like rain.”
- Mika knew that wasn't true. She took a small bag out of her pocket. There were three lemon candies in it.
- “For your throat,” she said. This time, Sota didn't say anything, but his face turned a little red.
この物語で作れる3つの文の例です。1組目は、うそがすぐに見抜かれる例です。
| 番号 | 文 | 本当かうそか | 確かめる行 |
|---|---|---|---|
| 1 | Mika didn't have an umbrella after school. | 本当 | 1行目 |
| 2 | Sota had a small red umbrella. | うそ | 3行目(a big blue umbrella) |
| 3 | Sota had a cold the next morning. | 本当 | 5〜6行目 |
2は、色と大きさの2か所を変えています。どちらか1つを覚えていれば、違うと分かります。うその決まりを「1か所だけ」にしているのは、このためです。
2組目は、見抜きにくい例です。
| 番号 | 文 | 本当かうそか | 確かめる行 |
|---|---|---|---|
| 1 | There were two lemon candies in the small bag. | うそ | 8行目(three lemon candies) |
| 2 | Sota said, "I like rain." | 本当 | 7行目 |
| 3 | Mika waited at the school gate. | 本当 | 1行目 |
1は数を1つ変えただけで、文の形は本文とほぼ同じです。見抜くには、8行目の There were three lemon candies in it. まで目を通さなければなりません。数や色は読み飛ばされやすい、と考えてうそを作ること自体が、本文のどこに情報があるかを読むことになっています。
2の文には、話し合いの種があります。Sota said, "I like rain." は本文に書いてあるので、本当です。でも8行目の Mika knew that wasn't true. を読むと、ソウタの言葉の中身はうそでした。本文にそう書いてあることと、人物の言ったことが本当かどうかは別だ、という読みが、ここから出てきます。
変化をつける
- やさしくする: 先生が3つの文を作って配り、生徒は見抜く側だけをします。慣れたら、本当の文は本文からそのまま写してよいことにして、うその1文だけを自分で作らせます。
- むずかしくする: 本当の文を、本文どおりではなく自分の言葉で書かせます(Sota helped Mika on a rainy day.)。言いかえた本当の文と、1か所を変えたうその文が並ぶので、見抜く側は意味でくらべるしかありません。
- 班の対抗にする: 班で1組の3つの文を作り、ほかの班に出します。見抜かれなかったら1点です。点を取るには、もっともらしいうそが要ります。
- 高校では: うそを「書いていないことを、書いてあるように言う文」にしてもよいことにします。見抜く側は The text doesn't say that. と答えます。書いてあることと推し量れることを分ける練習になります。
つまずきと手当て
- うそが本文と関係ない: Sota likes cats. のような文は、本文に書いていないだけで、うそとは言い切れません。最初に、うそは本文の文の1か所を変えて作る、と決めておきます。
- 見抜く側が勘で答える: 番号だけでなく、行を言うことを決まりにします。行を言えないときは、当たっていても正解にしません。
- うそを作るのに時間がかかる: 変える所の例(数・色・人・場所・時)を板書しておきます。5つのどれか1つを変えればよいと分かると、手が動きます。
出どころ
自分について本当のこと2つとうそ1つを言い、聞き手にうそを当てさせる遊びは、英語では Two Truths and a Lie と呼ばれ、自己紹介やアイスブレイクとして広く使われています。この活動では、それを本文の内容理解に使い、正誤問題(True or False)を生徒が作って出し合う形にしました。うその決まり(1か所だけ・書いていないことはうそにしない)と見本の表は、このサイトで作ったものです。