ひとことで言うと
アイスブレイクは、氷(緊張した空気)を割る(break)という名前のとおり、授業や年度の初めに、生徒どうし・生徒と先生のあいだの緊張をほぐして、話しやすい空気を作るための短い活動です。毎時間同じ型で続ける帯活動とは目的が違い、関係づくりのために行うので、英語の量や正確さは問いません。
出どころ
研修や会議の進行で使われる一般的な語で、英語教育に固有の用語ではありません。学習指導要領の本文にもありません。英語の授業では、4月の授業開き、クラス替えのあと、ペアの相手を替えるとき、のように「初対面」に近い場面で使われ、そのまま帯活動や Small Talk に移す形が定番です。
授業での実際の使い方
英語の授業で使いやすい3つの型です。どれも5分以内で、英語は既習の表現だけです。
| 型 | やり方 | 使う英語 |
|---|---|---|
| 名前を覚える | 円になって、前の人の名前と好きなものを言ってから自分を言う(Name chain) | I'm Ken. I like soccer. He's Ken. He likes soccer. I'm ... |
| 共通点を見つける | ペアで1分話して、共通点を3つ見つける。見つけたら別の相手へ | Do you like ...? Me too. |
| 体を動かす | 先生の言う条件に当てはまる人が立つ・移動する(Stand up if you ...) | Stand up if you have a dog. |
4月の1時間目は、アイスブレイク5分→英語の授業の約束(クラスルームイングリッシュ)5分→Small Talk か1分のやり取り5分、と続けると、初日から「英語で話す教室」の形ができます。先生が言う言葉は「間違えても大丈夫。今日は話すことが目的」です。
よくある誤解
- 盛り上がれば成功、ではありません。目的は「次の活動で話しやすくなること」なので、盛り上がったまま終わると、次の授業に何も残りません。必ず英語の活動に接続します。
- 帯活動ではありません。帯活動は毎時間同じ型で積み上げるもの、アイスブレイクは初めの空気を作るものです。毎時間アイスブレイクをやると、帯の時間が消えます。
- ゲームであれば何でもよい、わけでもありません。勝ち負けが強いゲームは、負けた生徒の緊張を増やします。全員が話す形を選びます。
校種別の違い
| 校種 | 形 |
|---|---|
| 小学校 | 名前とあいさつのゲームが中心。ALT との初対面にも |
| 中学校 | 4月の授業開きと、ペアの相手を替える節目に。そのまま Small Talk へ |
| 高校 | 入学直後と、グループ活動の班替えのとき。共通点探しが向く |
| 塾 | 入塾直後の1回目の授業で。講師と生徒の関係づくりに1つ |
この用語が出てくる教材と記事
- 中学英語の授業開きガイド。最初の1時間の流れと使える活動を書いた本編です。
- 小学校英語のゲーム大全。全員が話す形の活動を定番15種から選べます。
- ペア・グループ活動の技術。アイスブレイクのあとにペアが回る条件です。
- 毎時間続ける形は帯活動、そのまま移す先はスモールトークへ。