ひとことで言うと
ペアワークは2人、グループワークは3〜4人で行う活動です。先生が1人ずつ当てる形だと、40人学級で1人が英語を話す時間は50分のうち1分もありません。ペアにすると、全員が同時に話す時間が作れます。英語の授業で「言語活動」を成立させるための、いちばん基本の形です。
出どころ
学習指導要領(外国語)は「実際に英語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合う」言語活動を求めています。伝え合う相手が必要なので、ペアやグループが前提になります。用語としては、コミュニカティブな言語教授法(1970年代以降)で定着した現場の言葉です。
授業での実際の使い方
ペアワークが成立するかどうかは、始める前の30秒で決まります。次の3つを先に言います。
- 役割。「AさんとBさん、Aが先に質問」のように、どちらが先に何をするかを決めます。決めないと、2人とも相手を待ちます。
- 時間。「1分」「相手を替えて2回」のように区切ります。区切りがないと、早く終わったペアが遊びます。
- 成果物。「相手の答えを1つメモ」「あとで隣のペアに紹介」のように、終わったあとに何が残るかを決めます。成果物があると、聞くほうも聞きます。
| 形 | 向いている活動 | 人数 |
|---|---|---|
| ペア | 1分の即興のやり取り、インタビュー、本文の確認、リテリング | 2 |
| グループ | ジグソー、意見を集めて発表、ゲーム、役割のある対話 | 3〜4 |
グループは3〜4人までです。5人を超えると、話さない人が必ず出ます。
よくある誤解
- 「話し合って」と言えば話し合いが起きる、わけではありません。何を・どの順で・何分・何を残すかが決まっていないペアは、日本語で雑談を始めます。
- 「仲のよい2人にする」と話しやすい、とは限りません。仲がよいと日本語になります。座席で機械的にペアを作り、定期的に相手を替えるほうが、英語で話す量は増えます。
- 先生が机間を回る時間ではありません。回りながら、1つ「よかった言い方」を拾って、途中で全体に紹介します(中間指導)。これでペアの英語の質が上がります。
校種別の違い
| 校種 | 特徴 |
|---|---|
| 小学校 | 相手を替えて何人とも話す形(列ごとにずれる)。1回30秒。担任が先にALTとやって見せる |
| 中学校 | ペアが基本。1分の即興のやり取りを帯に。グループは単元末の発表の準備に |
| 高校 | 意見を述べる活動が増えるので、ペアで意見→グループで集約→全体、の3段が多い |
| 塾 | 1対2の個別ならその2人で。集団指導ではペアで答え合わせをさせると、講師の解説が減る |
この用語が出てくる教材と記事
- ペア・グループ活動の技術。「話し合って」で話せる教室にする仕掛けを書いた本編です。
- 中学英語のコミュニケーション活動18選。全18文法に対応したペア活動の集です。
- 小学校英語のゲーム大全。相手を替えて回る形の活動が多く入っています。
- 情報の差で話す形はインフォメーションギャップ、分担して集める形はジグソー法へ。