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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階5・表現につなぐ(5つの段階のうち)

ポスターにする説明文の中身を、読み手を決めた1枚のポスターにまとめる

準備A4かB4の紙(タブレットでもよい)

この活動の流れ合計20分(目安 20分)A4 のカードで見る
  1. 読み手と入れる4つを示す2分
  2. 班で事実3つと見出しを選ぶ4分
  3. 紙に書く(飾りはあと)10分
  4. 貼って見て回り、付せん4分

ねらい

説明文を読み終えたら、その中身をだれかに伝える場面を作ります。ポスターにするは、本文の中身を、読み手を決めた1枚のポスターにまとめる活動です。入れるものは4つだけと決めます。見出し(6語以内)、本文の事実3つ(語と数字で)、図1つ(棒グラフなど)、呼びかけの1文です。

入れるものが決まっているので、本文の情報は全部は載りません。何を載せて何を落とすかは、読み手で変わります。学校だよりを読む保護者になら、子どもたちの来かたと、困っていること。新入生になら、それぞれの来かたのよいところ。選ぶには、本文のどこに何が書いてあるかを、読み手の目で読み直すことになります。表と図にまとめるが、本文の情報を自分が分かるために整理する活動なら、こちらは、決めた読み手に伝えるために選んで並べる活動です。

手順

  1. 本文の内容をつかんだあとに置きます。
  2. 読み手と、入れる4つを示します(2分)。読み手は、最初はクラスで1つにそろえます(例: 学校だよりを読む保護者)。文で書くのは呼びかけの1文だけで、ほかは語と数字だけ、と決めます。
  3. 班で、読み手に伝えたいことを1つ決め、それに合う事実3つを本文から選び、見出しの案を出します(4分)。4人の班なら、見出し・事実・図・呼びかけを1人1つずつ受け持ちます。
  4. 紙に書きます(10分)。見出しは、下書きをペアで確かめてから大きく書きます。英語と図を先に書き、色や絵の飾りはそのあと、5分までにします。
  5. 教室に貼って見て回ります(4分)。見る人は読み手(保護者)になったつもりで読み、いちばん伝わった所を付せんに一言書いて貼ります。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
読み手を示すときYour readers are parents. What do they want to know? 読み手は保護者
事実を選ぶときChoose three facts. Only words and numbers.
見出しを書くときNo more than six words. Check it with your partner.
見て回るときRead it like a parent. Write one comment on a sticky note.

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)How We Come to School説明文・中2程度・全10行(全文で約117語)
  1. We asked 32 students in our class, “How do you come to school?”
  2. Sixteen students walk. Walking is the most popular way.
  3. Ten students come by bike. Most of them live more than two kilometers away from school.
  4. Four students take a bus, and two students come by car.
  5. We also asked, “What do you like about your way?”
  6. Many walkers said, “I can talk with my friends.”
  7. Bike riders said, “It's faster than walking.”
  8. Bus riders said, “I can read a book on the bus.”
  9. But some students said, “I want to come by bike, but the hill near our school is too steep.”
  10. What can we do about the hill? Please tell us your ideas.

読み手を「学校だよりを読む保護者」にしたときの、ポスターの設計の例です。

部分ポスターに書くこと本文の行
見出しHow Do We Come to School? / Walking Wins!1行目・2行目
図棒グラフ(walk 16・bike 10・bus 4・car 2)2〜4行目
事実1Walkers: talk with friends6行目
事実2Bike riders: over 2 km away3行目
事実3The hill: too steep for bikes9行目
呼びかけWhat can we do about the hill?10行目

見出しの2つの案は、働きが違います。How Do We Come to School? は1行目の問いをそのまま使った案で、6語のちょうど上限です。読み手に問いかけて、ポスターを読ませます。Walking Wins! は2行目の Walking is the most popular way. を2語に縮めた案で、いちばんの結果を先に言います。一目で分かるほうがよい、という意見も、問いの形のほうが読んでもらえる、という意見も出ます。読み手を考えた理由が言えれば、どちらも認めます。

手が止まりやすいのは、事実3つの選び方です。最初は Walk: 16 / Bike: 10 / Bus: 4 と人数を並べる班が多く出ます。けれども人数は、棒グラフがもう見せています。同じことを2回書くと、1枚に載せられる中身が減ります。「グラフに描けないことは何?」と聞くと、来かたのよいところ(6〜8行目)や、坂の話(9行目)に目が向きます。

呼びかけは、見出しと事実につながっていなければなりません。What can we do about the hill? を使うなら、坂の話がどこかに載っていないと、読み手は何のことか分かりません。見本で事実3に9行目を選んだのは、呼びかけにつなぐためです。見出しを Walking Wins! にして、呼びかけで急に坂の話になるポスターも出ます。そのときは「保護者は、このポスターのどこを見て坂のことを考える?」と聞き返します。見出しから呼びかけまでが1本の話になっているかどうかが、伝わるポスターの分かれ目です。

読み手を全校の生徒にして「坂の問題を考えよう」と呼びかけるなら、選ぶ事実は3行目(自転車の人は遠くに住む)、7行目(歩くより速い)、9行目(坂が急)と、3つとも坂の話につながるものに変わります。同じ本文でも、読み手が替わればポスターが替わります。

変化をつける

  • やさしくする: 型紙(見出し・図・事実3つ・呼びかけの枠を印刷した紙)を渡し、枠に書きこむだけにします。事実の枠には「__: __」の形を入れておきます。中1の前半は、見出しを先生の示す案から選ばせてもかまいません。
  • むずかしくする: 班ごとに読み手を変えます。新入生なら来かたのよいところ(6〜8行目)が中心になり、町の人なら坂の話と、Please help us. のような頼む呼びかけが合います。見て回ると、同じ本文から違うポスターができたことが分かります。
  • スピーチ・手紙で: notebook なら、図書室に貼る「日記を書いてみよう」のポスターにします。事実は fifty years や three lines every night のような語と数で、呼びかけは Write three lines tonight! のようになります。
  • 高校では: データの出どころを入れたインフォグラフィックにします。だれに何人聞いたかを小さく書き添え(Source: our class, 32 students)、グラフの形も中身で選ばせます。円グラフなら、32人中16人を50%と読みかえることになります。同じ型で調べて書くで集めた数を使えば、本文の外のデータでも作れます。

つまずきと手当て

  • 本文の文を写す: 事実の枠に、3行目の Most of them live more than two kilometers away from school. を丸ごと写す班が出ます。遠くからは読めない長さです。事実は語と短い句だけ、1つ6語まで(見出しと同じ)と決めます。見本の Bike riders: over 2 km away は、この3行目を縮めたものです。写した文は線で消して、残す語に丸をつけさせます。
  • 飾りに時間がかかる: 色・絵・枠の飾りは5分まで、と先に決めます。英語と図を書き終えた班から飾りに入る、という順にします。1人1台端末で作るときは、色や文字の形を選ぶ時間も飾りに数えます。
  • 見出しの英語をまちがえる: 見出しは大きく書くので、まちがいが目立ちます(How We Come School? のように語が抜けるなど)。下書きをペアで声に出して読み、1行目の問いと見比べさせます。Wins の s のように、主語に合わせる形もここで確かめます。

出どころ

読んだ内容を、決めた読み手に向けて別の形にまとめる活動は、読むことと書くことをつなぐ活動として広く使われています。仕上げに作品を教室に貼り、見て回って感想を残す形は、ギャラリーウォーク(gallery walk)と呼ばれます。本文の内容をパンフレットやポスターにまとめる活動は、田尻悟郎『英語教科書本文活用術!』(教育出版、2014)の第1章にも見られます。この活動の、見出し6語・事実3つ・図1つ・呼びかけ1文の決まりと、見本のポスターの設計は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

この活動を授業で使うときに

いっしょに組むとよい活動

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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