ひとことで言うと
GIGAスクール構想は、Global and Innovation Gateway for All の頭文字で、全国の小中学校の児童生徒に1人1台の端末(タブレットやノート型)と、高速大容量のネットワークを整備する文部科学省の施策です。英語の授業では、音声を自分のペースで聞く、話した英語を録音して残す、書いたものを共有する、という「紙ではできなかった3つ」ができるようになりました。
出どころ
2019年12月に文部科学省が打ち出し、当初は2023年度までの整備予定でしたが、感染症の流行を受けて前倒しされ、2021年度にはほぼ全国の小中学校で1人1台が整いました。高校は自治体ごとに整備の形が違います。端末の更新(次期 GIGA)は2024年度から順に進んでいて、学習者用デジタル教科書(2024年度から英語で提供)はこの端末で使います。
授業での実際の使い方
英語で端末が効く3つの場面と、使わない場面を先に決めます。
| 場面 | やること | 効くところ |
|---|---|---|
| 音声を自分のペースで | 本文や新出語の音声を、各自の端末で好きな回数・速さで聞く | 聞き取りの個人差を吸収。帯の音読の前に |
| 録音して提出 | 音読やスピーチを録音し、提出する。自分で聞き直す | 音読テストの練習、パフォーマンステストの記録、ポートフォリオ |
| 書いて共有 | 英作文を共同編集の画面に書き、班で読み合う | ピア・フィードバック、書き直し |
使わない場面は、ペアで顔を見て話すやり取りと、紙に手で書く練習です。端末を開いたままにすると、生徒は相手ではなく画面を見ます。先生が言う言葉は「聞いたら閉じて、隣と」で、開く時間と閉じる時間を授業の流れに書き込みます。
よくある誤解
- 端末を使うほど授業がよくなる、わけではありません。英語で効くのは上の3つの場面で、それ以外は紙とペアのほうが速いことが多いです。
- デジタル教科書と同じではありません。GIGA は端末とネットワークの整備、デジタル教科書はその上で使う教材です。
- 先生が端末に詳しくないと使えない、ということもありません。録音と再生の2つの操作で、上の3場面のうち2つは回ります。
校種別の違い
| 校種 | 状況 |
|---|---|
| 小学校 | 1人1台が整っている。音声と録音が中心。文字入力は5・6年から |
| 中学校 | 1人1台。録音の提出と、共同編集の英作文 |
| 高校 | 自治体により BYOD(家庭が用意)や貸与。学校ごとに使い方が違う |
| 塾 | 学校の端末は塾では使えない。生徒の家庭学習で教科書音声を聞く方法として案内 |
この用語が出てくる教材と記事
- ICTとデジタル教科書の使い方。端末の使いどころと使わない判断を書いた本編です。
- 1人1台端末を教室でどう使うか。端末が配られたあとの相談への答えです。
- 音読指導の技術。録音を音読の型に組み込む形です。
- 端末で使う教材はデジタル教科書、録音をためる評価はポートフォリオ評価へ。