本文へスキップ
英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
授業運営公開 2026-07-17・更新 2026-07-17

1人1台端末が授業の邪魔になります。英語では何に使えばいいですか?

関係ない画面を開く、すぐ翻訳に頼る——GIGA端末の悩みは「禁止か解禁か」の二択で考えると行き詰まります。端末に役割を1つだけ与える運用ルールと、英語授業で本当に効く使い道3つを紹介します。

同僚の先生に送る

LINE メール

1人1台端末を授業で使うよう言われていますが、正直、英語の授業では邪魔に感じています。開かせれば関係ないタブを見る生徒が出るし、書く活動では翻訳サイトに頼ってしまう。かといって「今日は使いません」を続けるのも肩身が狭く……。(中1担当・教職5年目)

結論: 「禁止か解禁か」をやめて、端末に役割を1つだけ与える

端末が邪魔になるのは、生徒の自制心の問題ではなく、役割が決まっていない道具が机の上にあるからです。定規を配れば測り、ハサミを配れば切る。端末も同じで、「この10分間、端末は録音機です」と役割を1つに固定すれば、関係ない画面は激減します。逆に「調べてもいいよ」のような役割の広い指示は、迷子の入口になります。

運用の土台: 開く時間と閉じる時間を宣言する

使う・使わないを毎回その場で判断すると、生徒との攻防が生まれます。授業の頭に「今日は後半15分だけ端末を使います。それまでは閉じたまま」と宣言し、使わない時間は画面を伏せる(またはしまう)を合図で徹底します。ポイントは、使う時間を先に約束すること。「あとで使える」と分かっていれば、前半に隠れて触る動機が減ります。

英語授業の勝ちパターンは3つ

いろいろ試すより、効果が確認しやすいこの3つから始めるのがおすすめです。

  1. 音読の録音提出——教科書本文を各自のペースで録音し、提出させます。全員が同時に声を出せて、声の小さい生徒も提出でき、教師は通勤中でも確認できます。「読ませても身についているか分からない」問題への一番の特効薬です
  2. 帯活動の準備1分——Small Talkの前に「話すネタを1分だけ調べてよい」時間を作ります。調べる目的が「直後に話すため」に固定されるので、脱線しにくい構造です
  3. 対話の記録係——ペア活動の会話を録音し、あとで「自分の言えなかった一言」を書き出させます。活動のやりっぱなしを防ぎ、振り返りの材料が自動でたまります

翻訳アプリは、禁止せずに「扱い方」を教える

書く活動での翻訳頼みは、禁止してもいたちごっこです(家庭学習では止められません)。それより「翻訳は下書き係。提出するのは自分の言葉」と扱い方を教えます。具体的には、翻訳結果をそのまま写すのではなく、①自分の知っている単語に置き換える ②習った文型に直す、の2ステップを課します。翻訳文はたいてい習っていない文法を含むので、「これ、まだ習ってないよね?」の一言で見分けられることも伝えておくと抑止になります。

「使わない勇気」も専門性のうち

なお、すべての授業で端末を使う必要はありません。ペアで顔を上げて話す時間、紙に手で書く時間の価値は、端末では代替できません。「今日は使わない」を選ぶのも、道具の役割を決めるという意味では同じ運用です。使う日は役割を1つ、使わない日は堂々と使わない——その線引きこそが、端末を文房具に変えます。

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

関連するお悩み

授業運営2026-09-22 更新

中3の秋、入試対策と教科書の進度が両立できません

教科書はまだ残っているのに、生徒と保護者は入試対策を求めてくる——中3担当の秋の定番の板挟みです。「教科書を止めて対策に切り替える」のではなく、いつもの授業に入試の型を混ぜ込む両立の設計を紹介します。
授業運営2026-09-21 更新

教科書が終わりません。進度に追われて、定着させる時間がありません

進度と定着のジレンマは「全部を同じ濃さで教える」から。軽重をつける、活動を薄い日と厚い日に分ける、定着は帯に逃がす——教科書を終わらせつつ力もつける、時間の配分術。

あなたのお悩みも聞かせてください。 いただいた相談には、このコーナーで順に回答します(匿名・無料)。

お悩みを寄せる