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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階5・表現につなぐ(5つの段階のうち)

本文法廷、開廷!人物の行動や本文の主張を裁判にかけ、検察・弁護・裁判官に分かれて本文を証拠に話し合う

準備なし(訴えの1文を板書)

この活動の流れ合計15分(目安 15〜20分)
  1. 訴えと役を決める2分
  2. 証拠の行と理由を準備5分
  3. 弁論(検察→弁護→反論)5分
  4. 裁判官の判決と理由3分

生徒にはこう言って始める

仕掛けと本物にする一手とは

“The court is now open. Was Sota right to give Mika his umbrella? Use lines from the text as evidence.”

開廷します。ソウタが傘を渡したのは正しかった?証拠は本文の行で

生徒が乗る仕掛けなりきる見せる
証拠は本文の行番号だけ。同じ行が両方の側の証拠になることがあり、読みの違いがそのまま弁論になる
本物にする一手相手
裁判官の役を ALT か別の先生に頼み、判決の理由を英語で言ってもらう。行の中身で説得しないと勝てない

ねらい

人物の行動や本文の主張を「裁判」にかけ、クラスを検察・弁護・裁判官に分けて話し合う活動です。訴えは1文です(例: ソウタが傘を渡して、雨の中を走って帰ったのはよくなかった)。検察は訴えを支える理由を、弁護は反対の理由を、本文の行を証拠に英語で言います。裁判官は、どちらの証拠が強かったかで判決を出します。

証拠は本文の行番号だけ、と決めるのがこの活動の芯です。同じ行が、両方の側の証拠になることがあります。6行目の He had a cold. は、検察には「無理をした」証拠になり、弁護には「かぜをひいてでも傘を渡した」証拠になります。同じ本文が立場によって違って読めることを、生徒は弁論の中で経験します。

本文の中身を確かめる行間の推理のあとに置くと、推理した読みを、今度は相手を説得するために使う段になります。

手順

  1. 本文の内容をつかんだあとに置きます。先生が訴えの1文を板書し、クラスを検察・弁護・裁判官の3つに分けます(4人の班ごとに役を割り振ってもよい)。
  2. 5分、検察と弁護は、理由を2つと証拠の行を準備します。理由は I think ... because line ... says ... の形で書きます。裁判官は、両方に聞く質問を1つ準備します。
  3. 弁論(5分)。検察が理由を言い、弁護が理由を言います。最後に1回ずつ、相手の証拠への反論を言います。
  4. 裁判官が話し合って判決を出し、理由を言います(3分)。判決は、どちらが正しいかではなく、どちらの証拠が強かったかで決めます。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
始めるときThe court is now open. Was Sota right?
証拠を準備するときUse lines from the text as evidence. Give the line number.
反論のときDo you agree with their evidence? Why or why not?
判決のときJudges, which side had stronger evidence?

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Three Lemon Candies物語・中2程度・全9行(全文で約134語)
  1. It was raining hard after school. Mika didn't have an umbrella, so she waited at the school gate.
  2. Then Sota came out. He was in her class, but they didn't talk much.
  3. He had a big blue umbrella. He looked at the rain, and then he looked at Mika.
  4. “Here,” he said. He gave her the umbrella and ran into the rain.
  5. The next morning, Mika went to Sota's desk. “Thank you for yesterday. Here's your umbrella.”
  6. Sota smiled, but his voice sounded strange. He had a cold.
  7. “No problem,” he said. “I like rain.”
  8. Mika knew that wasn't true. She took a small bag out of her pocket. There were three lemon candies in it.
  9. “For your throat,” she said. This time, Sota didn't say anything, but his face turned a little red.

訴え「ソウタが傘を渡して、雨の中を走って帰ったのはよくなかった」での、弁論の例です。

側理由証拠の行
検察Sota got a cold. He didn't take care of himself.6行目 He had a cold.
検察He said, "I like rain," but it wasn't true.7〜8行目
弁護Mika didn't get wet. She used his umbrella.4行目と5行目(翌朝、傘を返している)
弁護Sota was not sorry. His face turned a little red.9行目

検察の2つ目と弁護の2つ目は、どちらもソウタの気持ちを証拠にしています。I like rain. がうそだったことは、検察にとっては「無理をした」証拠ですが、弁護から見れば「ミカに気をつかわせないためのうそ」とも読めます。反論の段で、同じ8行目をめぐって言い合いになると、行間の読みを英語で戦わせる時間になります。

判決の理由も、証拠で言わせます。「9行目で顔が少し赤くなったのは、ミカの気持ちがうれしかったから。ソウタは傘を渡したことを悔やんでいない。だから弁護の勝ち」のように言えれば、判決そのものが本文の読みのまとめになっています。

変化をつける

  • やさしくする: 理由は日本語で準備し、英語で言うのは証拠の行の英文だけにします。行の英文を声に出して読む練習にもなります。
  • むずかしくする: 証人の役を足します。証人は人物になって、検察と弁護の質問に答えます(ホットシートの形)。
  • 説明文で: 本文の主張を訴えにします(「歩いて学校に来るのがいちばんよい」)。証拠は本文の数字と人の声で、筆者の主張と事実を分けることになります(事実と意見を分ける)。
  • 高校では: 訴えを生徒に立てさせます。両方の側に証拠が見つかる訴えでないと裁判にならないので、本文の論点を見つける練習になります。

つまずきと手当て

  • どちらかの側に意見が集まる: 役は自分の意見と関係なく、くじで決めます。自分と反対の側の理由を考えることが、この活動の練習です。
  • 証拠なしの言い合いになる: 行番号のない理由は、裁判官が「却下」と言う決まりにします。
  • 英語が出てこない: 理由の型(I think ... because line ... says ...)を板書しておき、行の英文をそのまま読んでよいことにします。

出どころ

模擬裁判は、法教育や社会科の授業で、立場を分けて根拠をもとに話し合う方法として行われてきました。英語の授業では、ディベートやロールプレイの形で、本文の論点を話し合う活動が使われています。この活動の、本文の行番号だけを証拠にする決まり、検察・弁護・裁判官の分け方、見本の弁論の表は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-29・更新 2026-10-29

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くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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