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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)

工程 1・読む前

予想してから読む題名・挿絵・最初の1文から中身を予想し、本文で確かめる

合う本文
どの型の本文でも
時間
5〜10分
形態
ペア・一斉
学年の目安
中1〜高校
準備
なし(題名と挿絵を使う)教科書だけ
見本の本文
Three Lemon Candies(物語・中2程度)

教科書の本文を読む前に、題名・挿絵・最初の1文だけを手がかりに「だれが・何が起きる・どう終わる」を予想させ、読んだあとで予想に○△×をつけて確かめる活動です。読む前に見通しができ、確かめる行を探しながら読むようになります。手順と先生の言葉、オリジナルの物語での予想と答え合わせの例、説明文での使い方をまとめました。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

ねらい

何の話か分からないまま英文を読み始めると、生徒は1語ずつ意味を追うのに手いっぱいになり、話の全体が見えません。予想してから読むは、題名・挿絵・最初の1文だけを見せて中身を予想させ、そのあとで本文を読んで確かめる活動です。予想を持っていると、読むことが「自分の予想が当たっているかを確かめる」作業に変わります。

予想は3つの問いに絞ります。だれが出てくるか、何が起きるか、どう終わるか。物語なら登場人物・出来事・結末、対話文なら話し手・話題・話の行き着く先で、どれも話の骨組みにあたります。予想は外れてかまいません。予想と本文がずれた所には、ずれた理由が本文のどこかに書いてあります。答え合わせで「何行目で確かめたか」を言わせるのは、その理由を本文の中で探させるためです。

題名と挿絵は、どの教科書のどの本文にもついているので、準備は要りません。挿絵の少ないスピーチや説明文なら、本文の語を手がかりにするキーワード5つで話を作るも使えます。

手順

  1. 教科書は閉じたままにします。題名を板書し、挿絵だけを見せます(教科書を開くなら本文をノートで隠させ、デジタル教科書なら挿絵だけを映します)。最初の1文は先生が読み上げます。
  2. 1人で1分、3つの問い(だれが・何が起きる・どう終わる)について予想をメモします。日本語でかまいません。
  3. ペアで1分、I think ... の形で予想を言い合います。全体で2〜3人に聞き、出た予想を板書します。ここまでを3分で終えます。
  4. 本文を読みます。音声で聞かせてもかまいません。予想の板書は消さずに残します。
  5. 読み終えたら、板書の予想に○(当たった)・△(半分当たった)・×(外れた)をつけます。1つつけるたびに「何行目で分かった?」と聞き、確かめた行を言わせます。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
題名を見せるときLook at the title and the picture. What is this story about?
予想を言わせるときWho is in the story? What happens? How does it end? I think ... で言ってみよう
読む前にRead and check your guess. 当たっているか確かめながら読もう
答え合わせでWas your guess right? Which line tells you? 何行目で分かった?

予想を英語で言わせるのは、言える所だけで十分です。先生が英語で本文の内容を語るオーラル・イントロダクションをする日は、その前の3分に置けます。予想を持って聞くと、先生の話を聞くことにも目的ができます。

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Three Lemon Candies物語・中2程度・1行目(全文で約134語)予想の手がかりに見せるのは、題名とこの1行目だけ
  1. It was raining hard after school. Mika didn't have an umbrella, so she waited at the school gate.

題名と1行目から出そうな予想の例です。

問い予想の例手がかりにした所
だれがミカと、傘を持っている友だち1行目 Mika didn't have an umbrella
何が起きる友だちがミカを傘に入れて、いっしょに帰る1行目の umbrella と waited
何が起きる雨にぬれて、だれかが風邪をひく(たぶんミカ)1行目の raining hard
どう終わるだれかにレモンのあめをプレゼントする題名の Lemon Candies
どう終わる3人で1つずつあめを食べる題名の Three

英語で言えた予想は、たとえば I think a friend will help Mika. や I think Mika will catch a cold. のような1文です。

本文を読んだあとの答え合わせです。本文の全文は次のとおりです。

見本の本文(当サイトのオリジナル)Three Lemon Candies物語・中2程度・全9行(全文で約134語)
  1. It was raining hard after school. Mika didn't have an umbrella, so she waited at the school gate.
  2. Then Sota came out. He was in her class, but they didn't talk much.
  3. He had a big blue umbrella. He looked at the rain, and then he looked at Mika.
  4. “Here,” he said. He gave her the umbrella and ran into the rain.
  5. The next morning, Mika went to Sota's desk. “Thank you for yesterday. Here's your umbrella.”
  6. Sota smiled, but his voice sounded strange. He had a cold.
  7. “No problem,” he said. “I like rain.”
  8. Mika knew that wasn't true. She took a small bag out of her pocket. There were three lemon candies in it.
  9. “For your throat,” she said. This time, Sota didn't say anything, but his face turned a little red.
予想印確かめた行
ミカと、傘を持っている友だち△2行目。同じクラスだが they didn't talk much で、友だちとは言いにくい
傘に入れて、いっしょに帰る△4行目。傘ごと渡して、自分は雨の中へ走っていった
だれかが風邪をひく(たぶんミカ)△6行目 He had a cold. 風邪をひいたのはソウタ
あめをプレゼントする○か△8〜9行目。渡したのはミカで、相手はソウタ。ただし For your throat
3人で1つずつあめを食べる×8行目。小さな袋に入った3つのあめで、ソウタに渡した

いちばん話し合う価値があるのは、風邪の予想の△です。1行目だけを見れば、ぬれるのは傘のないミカのはずです。ところが風邪をひいたのはソウタでした。「なぜソウタが?」と聞くと、生徒は4行目の ran into the rain と6行目の He had a cold をつないで答えます。予想が半分だけ当たった所は、本文が読み手の見通しを裏切った所で、物語ではそこが山場になっていることがよくあります。

あめの予想は、○か△かで割れます。あめを渡したのは当たりです。ただ、9行目の For your throat を読むと、プレゼントというより、ソウタの風邪を気づかったあめです。どちらの印にするかを話し合うと、6行目と8行目をもう一度読むことになります。

見せる所に1行目の2文を選んだのは、雨・傘がない・校門で待つ、と場面の手がかりがそろっているからです。最後の行は見せません。結末が見えると、予想が答えの当てっこになります。

変化をつける

  • やさしくする: 予想を選択肢にします(何が起きる? ア だれかが傘を貸す イ ミカが走って帰る ウ 雨がやむ)。中1の前半は、問いを「だれが」と「何が起きる」の2つに減らします。
  • むずかしくする: 途中で止めて、もう一度予想させます。4行目まで読んだところで「次の日、何が起きる?」と聞くと、2回目の予想は、読んだ4行を手がかりにしたものになります。
  • 説明文で: 題名と1行目から、中身の数字を予想させます。How We Come to School なら、1行目(クラスの32人に通学の方法を聞いた)を読み上げて、「32人のうち、歩いて来るのは何人?」「いちばん少ないのは何で来る人?」と聞きます。数字の予想は答えが1つに決まり、確かめる行(2行目と4行目)もはっきりしているので、中1でも答え合わせがしやすくなります。
  • 高校では: 評論や説明文で、題名と各段落の最初の1文だけを読ませ、筆者の主張と結論を予想させます。英語の段落は最初の文に要点が来ることが多いので、その文だけで論の流れの見当がつきます。読み終えたら、予想と違った段落を探させます。

つまずきと手当て

  • 予想が日本語ばかりになる: 認めてかまいません。この活動のねらいは中身を考えることで、英語で言うことではありません。日本語の予想は、先生が短い英語に言い直して板書します。言い直した英語は、本文を読むときに探す手がかりにもなります。慣れてきたら、I think ... の1文だけは英語で言う、と決めます。
  • 予想に時間をかけすぎる: 予想は3分で切ります。うまく当てるための時間ではなく、見通しを持って読み始めるための時間です。思いつかない生徒には「3つのうち1つだけでいい」と伝えます。
  • 先に本文を読んでしまう生徒がいる: 教科書は閉じさせ、挿絵は先生が見せます。塾や予習で本文を知っている生徒には、結末ではなく、本文に書いていない理由を予想させます(なぜソウタは最後に何も言わなかったのか)。この問いは、そのまま行間の推理の問いになります。

出どころ

読む前に題名や挿絵から中身を予想させる手立ては、読み手がすでに知っていること(背景知識)を呼び起こし、読む目的を持たせるものとして、読む指導で広く使われてきました。このレシピの3つの問い(だれが・何が起きる・どう終わる)と、○△×と行番号で答え合わせをする回し方、見本の予想の例は、このサイトで作ったものです。

いっしょに組むとよいレシピ

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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