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英語教材ラボ
期末テスト2学期期末テストの9枚を土台に(無料PDF)
段階4・覚える(5つの段階のうち)

消える黒板板書した本文を少しずつ消しながら読み、最後は何も見ずに言う

準備本文の4〜6行を板書(またはスライド)

この活動の流れ合計10分(目安 10分)
  1. 板書を見て全員で読む1分
  2. 2〜3語ずつ消して読む4分
  3. 最初の語だけで言う1分
  4. 何もない黒板で言う1分
  5. ペアで見ないで言う3分

ねらい

何も見ないで本文を言えるようにするには、手がかりを一度に取り去るのではなく、少しずつ減らしていきます。消える黒板は、黒板に書いた本文を全員で読み、読むたびに2〜3語ずつ消していく活動です。消えた所は、記憶で補いながら読みます。最後は文の最初の語だけ、そして何もない黒板に向かって本文を言います。

一度に全部を隠すと、覚えきれていない生徒はそこで止まります。2〜3語ずつなら、残っている語が手がかりになり、思い出す負荷は少しずつしか上がりません。全員が同じ黒板を見て声をそろえるので、ひとりで覚えるのが苦手な生徒も、クラスの声に乗って言えます。手がかりを与え、できるにつれて外していくスキャフォールディング(足場かけ)の考え方を、黒板1枚で目に見える形にした活動です。

手順

  1. 本文から4〜6行を選んで板書します。対話文なら、話し手の名前も書きます。音読で十分に練習したあとに置きます。
  2. 全員で、板書を見ながら1回読みます。
  3. 先生が2〜3語を消し、消えた所を補いながら、全員でもう一度読みます。これを4〜6回くり返します。消す語は、最初は内容を運ぶ語(名詞・動詞・形容詞)を少し、次に文の形を作る語(冠詞・代名詞・be動詞・to など)です。
  4. 文の最初の語だけを残して、残りを一度に消します。最初の語を手がかりに全員で言い、最後は黒板を全部消して言います。
  5. ペアで、黒板も教科書も見ないで言います。対話文なら役を分け、スピーチや物語なら1文ずつ交代します。言えなかった所は、教科書で確かめます。

先生が言う言葉の例です。

場面先生の言葉
始めるときLet's read together. After each reading, I'll erase some words.
消したあとRead it again. Say the missing words, too. 消えた所も声に出して
最初の語だけにしたときOnly the first words are left. Can you say everything?
ペアにするときNow in pairs. Don't look at the board or the textbook.

語を消すときは、どの語を消すかを言わずに、読み終えた直後にさっと消します。「次はこれを消すよ」と予告すると、その語だけを覚えておけば読めてしまいます。

見本

見本の本文(当サイトのオリジナル)Monday Morning対話文・中2程度・5〜8行目(全文で約88語)
  1. Ms. Green:Oh, I watched it, too! What a game!
  2. Riku:But Japan lost. I was so sad.
  3. Ms. Green:Me, too. But the last goal was beautiful.
  4. Riku:Yes! Number 10 was amazing. I want to play like him someday.

この4行(35語)を板書して、消していく順番の例です。

回消す語残る手がかり
1回目lost・sad・beautiful話の流れ。すごい試合だった→でも負けた→悲しい→でもゴールは、という流れが頭にあれば戻せる
2回目watched・game・amazing場面と前後の文。同じ試合を見た2人の会話だということと、あとに続く I want to play like him
3回目it・a・the内容を運ぶ語の多くは残っている。文の形を作る語は、自分で足すしかない
4回目8行目の was・to・him10番はすごかった、10番のようにプレーしたい、という文の形を自分で組み立てる

4回目のあとは、各文の最初の語(Oh・What・But・I・Me・But・Yes・Number・I)だけを残して、残りを一度に消します。最後は黒板を全部消して言います。

最初に内容を運ぶ語を少しだけ消すのは、本文の意味を頭に置いたまま読ませるためです。いきなり文の形を作る語から消すと、意味を考えずに、音の並びとして覚えようとします。1回目と2回目では、beautiful を great と言ったり、amazing を cool と言ったりする生徒が出ます。意味はつかめているしるしですが、この活動は本文を言えるようにするのがねらいなので、先生がもとの語を一度言って、もう一度読ませます。

声が小さくなりやすいのは、3回目からです。I watched it, too! の it が消えると、I watched, too! と言う生徒が出ます。What a game! の a が落ちると、What game? と、どの試合かを聞く文に近くなります。4回目に to が消えると、I want play like him. になりがちです。どれも、英作文でも落としやすい語です。ここで止まる文は、内容は覚えていても、文の形がまだ入っていない文です。その文だけを取り出して、頭文字だけ本文のように1文字の手がかりを残して言い直すと、形が入ります。

変化をつける

  • やさしくする: 語を消すとき、頭文字だけを残します(lost なら l)。最初の文字が手がかりになるので、中1の前半でも最後までついてこられます。
  • むずかしくする: 生徒に消す語を選ばせます。1人ずつ前に出て、黒板の語を1語ずつ消します。「どの語を消せば、みんなが困るか」を考えて選ぶので、消す側は文の形を作る語に目を向けます。
  • スライドで: 2〜3語ずつ( )にしたスライドを5〜6枚作っておき、1回読むごとに次へ送ります。板書の時間がいらず、次の時間の復習にもそのまま使えます。
  • 次の時間に: 同じ行を、日本語→英語クイックレスポンスで順番をばらして言います。黒板の順番に頼らずに1文ずつ言えるかが分かります。
  • 高校では: 長い本文は、段落の中の大事な文(主張の文や、まとめの文)だけを板書して消します。全文を板書する必要はありません。

つまずきと手当て

  • 消すのが速すぎて、声が止まる: 声がそろわなくなったら、同じ黒板でもう一度読みます。次の語を消すのは、全員の声がそろってからです。
  • ついてこられない生徒がいる: その回だけ、消した語の頭文字を書き戻します。声を出し続けられることが先で、全部を言えるようになるのはそのあとでかまいません。
  • 板書に時間がかかる: 6行を超える本文は、スライドにするか、覚えさせたい行だけにします。休み時間のうちに板書しておくのも手です。

評価につなげる

黒板を全部消したあとのペアの段は、暗唱テストの練習にそのまま使えます。言えなかった文に印をつけさせ、言えた文の数を記録させると、テストの日までにどの文を練習すればよいかが本人に見えます。帯活動として続けるなら、1分暗唱チャレンジの記録シートが使えます。

出どころ

本文を少しずつ消して言わせる方法は、英語の授業で広く使われてきた暗唱の手立てで、英語では disappearing text などと呼ばれます。黒板とチョークがあればできるので、準備の少ない手立てでもあります。この活動の消す語の順番(内容を運ぶ語を少し→文の形を作る語→文の最初の語だけ)と、見本の回ごとの表は、このサイトで作ったものです。

公開 2026-10-18・更新 2026-10-18

この活動を授業で使う

先生の手元に:A4 の活動カード

見るのは無料・印刷は無料登録

このページの流れ・手順・先生の英語・つまずきの手当てを、A4 の1枚にまとめたものです。

カードを見る

生徒に配る紙:語を消していく本文(画面に映せる)

作る・映すは無料・印刷は Premium

使っている教科書の本文を貼ると作れます。印刷するとき、この活動のカードを1枚目に添えられます。

プリントを作る

いっしょに組むとよい活動

くわしい手順と紙(このサイトの教材)

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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