2学期の最後の週は、単元の切れ目に来ていることがよくあります。次の単元に入っても1〜2時間で冬休み。かといって、ゲームだけで終わらせるには少し惜しい時間です。
この週は、新しい文型を教える週ではなく、習った表現を使う週にすると組みやすくなります。足すのは、Sorry. No stars. のような短い言い方とあいさつ、かざりの語くらいです。
使う単元と、使える表現
進度は学校で前後します。標準的な配当だと、次のあたりです。
| 学年 | 使う単元(標準的な時期) | 使う表現 | 活動 |
|---|---|---|---|
| 3年 | Let's Try! 1 Unit 7 This is for you.(11〜12月) | What do you want? / A star, please. / This is for you. | ツリーかざり屋さん |
| 4年 | Let's Try! 2 Unit 7 What do you want?(11〜12月) | What do you want? / How many? / Two, please. | ツリーかざり屋さん |
| 5年 | レストランの単元(NEW HORIZON Elementary 5 Unit 6=11〜12月・Here We Go! 5 Unit 7=1月) | What would you like? / I'd like ~. / How much is it? | クリスマスマーケット |
| 6年 | 行ってみたい国の単元(NEW HORIZON Elementary 6 Unit 4=9〜10月・Here We Go! 6 Unit 6=11〜12月) | I want to go to ~. / You can ~. | マーケットと3ヒントクイズ |
レストランの単元がまだの5年生(Here We Go! 5 は標準でこの形です)は、言い方を黒板に貼って、確かめの時間を長めに取ります。
取れる時間は2通りあります。単元の残りの時間と組み合わせるなら15分版、最後の1コマを使えるなら45分版です。3・4年は週1コマなので、最後の週は45分版が組みやすいと思います。
3・4年|ツリーかざり屋さん
黒板に、何もかざっていないツリーの絵をかいて、こう始めます。
Look at my tree. No stars. No bells. Please help me!
子どもが What do you want? とたずねたら、A star, please. と答えて、1つずつかざってもらいます。これで活動の型が全員に伝わります。
15分版の流れです。
| 分 | やること |
|---|---|
| 0–3 | 始めの一言と先生のツリー |
| 3–5 | 絵を指して6語を聞かせる。お店にあるかざりを3つ(○)、ほしいかざりを3つ(☆)選ぶ |
| 5–9 | 半分がお店、半分がお客さん。もらったかざりを、ツリーの丸に絵でかく(3つ集める) |
| 9–13 | 交代 |
| 13–15 | ツリーを見せ合い、This is for you. と言って交換する |
45分版は、最初に歌と絵でかざりの言い方(bell・ball・candy・snowman が新しい語です)に10分、最後にふり返りと、ツリーをぬって渡す時間に15分を取ります。丸は6つあるので、同じかざりを2つもらってもよいことにして、全部うめます。
やり取りが続く理由は、ほしいかざりがお店にあるとは限らないことです。Sorry. No stars. と言われたら、次のお店を探します。答えを知っている相手にたずねる形にならないので、聞く意味が生まれます。How many? Two, please. まで足すこともできます(3年も Unit 7 で聞いています)。
外国語活動なので、文字は書かせません。かざりは絵でかき、絵の下の英語や自己チェックの英語は、先生が指さして読み上げます。
本物にする一手は、学級の外に受け取る人をつくることです。できたツリーを切り取って、ほかのクラスや1年生の教室、保健室・事務室の先生に届けます。This is for you. と言って渡し、受け取る人には Thank you! と英語で返してもらいます。相手には先に頼んでおきます。ツリーの紙は片面で別に刷ると、自己チェックが手元に残ります。
見るところは、相手を見て What do you want? とたずねているか、お店にないときも Sorry. でやり取りが続いているか、の2つです。記録に残す評価にはしません。
5・6年|クリスマスマーケット
店員になりきって、教室に入ってくるように始めます。
Welcome to the Christmas market! Today, you are the shop owners. Can you sell everything in ten minutes?
45分版の流れです。
| 分 | やること |
|---|---|
| 0–5 | 始めの一言と、世界のクリスマス3ヒントクイズを2問 |
| 5–10 | What would you like? / I'd like ~. / How much is it? の確かめ |
| 10–20 | 4人班でお店の札を作る(品物4つ・値段は100円きざみで100〜500円・1品の在庫は3つ) |
| 20–40 | 班の半分が店番、半分がお客さん。10分で交代 |
| 40–45 | いちばん気に入った店の店員に My favorite is ~. と伝える |
お店の札は、値段の列をうしろに折って机に立てます。値段は店員にしか見えません。お客さんの持ち金は1,000円で、買う前に2つ以上のお店で値段を聞いて比べます。これで How much is it? が本当に知りたい質問になります。買わないときは No, thank you.、売り切れたら Sorry! Sold out! です。本物のお金や景品は使いません。
15分版は、黒板に品物を4つだけ貼って全員同じメニューにし、ペアで3分ずつ店員とお客さんをやります。値段は店員役が決めて言います。
6年生は、最後に行ってみたい国を足せます。
I want to go to Brazil. You can swim in December!
本物にする一手は、お客さんを学級の外から呼ぶことです。ほかのクラス、3・4年生、校内の先生を招きます。3・4年生は A star, please. でも買えるので、店員が相手に合わせて言い直す場面が生まれます。同じ週に3・4年がツリーかざり屋さんをしていれば、そのまま行き来できます。
見るところは、相手を見てやり取りしているか、値段を聞いてから決めているか、です。お店の札の英語は基本、ことばのリストから写すだけなので、書くことの評価には入れません。
世界のクリスマス 3ヒントクイズ
黒板に6か国の札を貼り、ヒントを1文ずつ読みます。分かったら手を挙げます。5・6年の導入に2問、時間が余ったときにもう1問、という使い方ができます。
| ヒント(そのまま読む) | 日本語 | 答え |
|---|---|---|
| December is summer. You can swim on Christmas Day. You can see koalas. | 12月は夏です。クリスマスの日に泳げます。コアラが見られます。 | オーストラリア |
| It's very cold and snowy. You can see reindeer. You can visit Santa Claus Village. | とても寒くて雪が多いです。トナカイが見られます。サンタクロース村に行けます。 | フィンランド |
| The Christmas markets are famous. You can eat sausages. Baumkuchen is from this country. | クリスマスマーケットが有名です。ソーセージが食べられます。バウムクーヘンはこの国から来ました。 | ドイツ |
| Christmas songs start in September. It's warm in December. People speak English and Filipino. | クリスマスの歌は9月に始まります。12月もあたたかいです。英語とフィリピノ語を話します。 | フィリピン |
| You can see a kind witch in January. Children get sweets from her. Pizza is from this country. | 1月に、やさしい魔女が見られます。子どもは魔女からお菓子をもらいます。ピザはこの国から来ました。 | イタリア |
| December 25 is not a holiday. Many people eat strawberry shortcake. Fried chicken is popular, too. | 12月25日は祝日ではありません。多くの人がいちごのショートケーキを食べます。フライドチキンも人気です。 | 日本 |
答えは、よく知られている例です。同じ国でも地域や家庭によって違うので、「その国の人はみんなこう」とは言わないようにします。最後の日本の問いは、外から見た、日本でよくある習慣に気づく1問です。家で食べるかどうかは聞きません。
あいさつで使える英語
| 場面 | 英語 | メモ |
|---|---|---|
| 渡すとき | This is for you. | 3年の単元の表現そのままです |
| 別れるとき | Merry Christmas! / Happy holidays! | どちらを言うかは子どもが選びます |
| 冬休みの前に | Have a nice winter vacation! | クリスマスを祝わない子も、そのまま言えます |
| 年内の最後に | See you next year! | 3学期の最初につながります |
気をつけたいこと
- 「何をもらったの?」「家で何をしたの?」は聞きません。家庭の差がそのまま出ます。活動の中でプレゼントをもらう話にしないのは、そのためです。
- 公立の学校は、特定の宗教のための宗教教育や宗教的活動をしないことになっています(教育基本法第15条第2項)。世界の習慣やあいさつとして扱い、シートにも十字架や天使などの絵は入れていません。歌は Jingle Bells のような冬の歌が使いやすいと思います。
- クリスマスを祝わない家庭の子がいるときは、行事の扱いを学年で先に確かめます。ツリーかざり屋さんは、雪だるまの絵にかざりをつける形に、マーケットは Winter Market と言い換えても、同じように回ります。
- ツリーを学級の外に届けるときや廊下に掲示するときは、学校のきまりを先に確かめます。
ほかの週と、中学校の先生へ
5・6年の先生へ。今週のSmall Talkは、12月14日の週が「クリスマスにほしいもの」、12月21日の週が「冬休みの計画」です。12月14日の回は、台本の注のとおり、もらう物ではなく願いの話として扱います。
中学校の先生向けには、同じ考え方のクリスマスの英語の授業の特集があります。
よくある質問
ALT がいない週でもできますか?
できます。どちらの活動も、聞き手と話し手は子ども同士です。先生が話すのは始めの一言と言い方の確かめ、ヒントくらいで、そのまま読めるように書いてあります。英語に詰まったときは、ALTがいない日の英語授業の逃げ方が使えます。
まだ Unit 7 に入っていない3・4年でも使えますか?
使えます。先生が2役で見本を見せ、全員で言ってから始めます。6語を絵で確かめる時間が要るので、45分版が向いています。
1時間取れないときは、どうすればいいですか?
3・4年も5・6年も、15分版があります。5・6年で時間がもっと短いときは、3ヒントクイズだけでも10分で回せます。
指導案に書くなら、どこを使えばいいですか?
本時の展開には、45分版の流れの表がそのまま使えます。ねらいは、3・4年なら「ほしいかざりを伝え合う」、5・6年なら「値段を聞いて、買う物を決める」が書きやすいと思います。単元ごとの指導案の形は、小学校の指導案にあります。
冬休み前に評価の材料にできますか?
この活動は、単元の評価には入れない前提で作っています。単元の評価は、5・6年は単元のパフォーマンステスト、3・4年は行動観察と振り返りカードで見ます。この週は、子どもが英語を使うことを楽しめれば十分です。