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英語教材ラボ 塾版

個別指導

英語長文の教え方(塾講師・個別指導向け)|訳して聞かせるのをやめて、語数と段で上げる

個別指導で英語の長文を教えるとき、講師が全文を訳して聞かせると、生徒は聞いただけで終わります。1回の授業で読む本数と語数を決め、読む前に設問を見せ、読んだあとに「どこで止まったか」を紙に残す。中学生は速読・精読ラダー、高校生は初見読解の3版で、段を上げていく教え方をまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-09-12

長文が読めない生徒に、講師が全文を訳して聞かせる。生徒はうなずいて帰り、次の週に別の長文で同じところで止まる。個別指導の長文で、いちばん多い光景です。訳して聞かせることが悪いのではなく、それだけでは生徒が自分で読む回数が増えないのが問題です。この記事は、塾講師が個別指導で長文を教えるときの考え方を、中学生と高校生に分けずに1本にまとめたものです。使う紙はどちらも無料の公開教材です。

「訳して聞かせる」が効かない理由

長文が読めない生徒は、単語が足りないのではなく、止まった場所を自分で言えないだけです。訳して聞かせると、生徒は止まった場所を通り過ぎてしまいます。どこで止まったかが残らないので、次の長文でも同じ場所で止まります。

講師がやることは、訳すことではなく、止まった場所を紙に残させることです。残れば、戻し先が決まります。

1回の授業で「1本・時間つき・止まった場所」

  1. 1回の授業で読む長文は1本。語数を決めます(中1なら80語、中3なら150語、高校生なら200語が目安)
  2. 時間を計ります。講師がストップウォッチを持ち、生徒は読み終わった時間を紙に書きます
  3. 読み終わったら、止まった場所(分からなかった語・読み返した文)に線を引かせます

この3点をやるだけで、生徒の答案に「タイム」と「線」が残ります。次の週、同じ生徒の紙を並べると、タイムが縮んでいるか、線の場所が変わっているかが見えます。それが長文の伸びです。

中学生: 速読ラダーと精読ラダー

中学生には、目的の違う2本のラダーがあります。

  • 速読ラダーは、タイムを測って読む5分読解です。Level 1から10まで語数が少しずつ増え、同じレベルにシートが3枚あるので、同じレベルを別の英文で3回読めます。「時間内に読み切る」を経験させる紙です
  • 精読ラダーは、1文を骨まで読む15分ワークです。長い主語、関係代名詞、接続詞のような、文の構造で止まる生徒に渡します

使い分けは、止まった場所で決めます。単語で止まるなら速読ラダーを続けて語数に慣れさせ、文の途中で読み返しているなら精読ラダーで構造を1文ずつ確かめます。中2・中3も同じ2本があり(速読ラダー中3精読ラダー中3)、入試前にはリーディング・ラダー(初見読解の10分小テスト・Level 1〜20)に進みます。

高校生: 初見読解の3版

高校生には初見読解があります。同じ英文が基礎・標準・発展の3版になっていて、語数と設問の作りが違います。基礎版は本文中の語で答えられる設問が多く、発展版は言いかえと推論が入ります。

最初は基礎版で時間内に読み切らせ、正答率が7割を超えたら標準版へ。発展版は、定期考査で8割を超えている生徒だけに渡します。同じ英文なので、基礎版で読んだ話を標準版で読み直す使い方もできます。2回目は内容を知っているぶん設問に集中できるので、「設問の解き方」を教えるのに向いています。

設問の解き方を紙で教える

長文の設問は、読む前に見せます。設問を先に読むと、本文のどこを探せばいいかが決まり、全文を同じ速さで読まなくてよくなります。解くときは、本文の根拠に線を引いてから答えを書かせます。線が引けない答えは、当てずっぽうです。

設問の英文と本文の英文は、同じことを別の語で言っています(言いかえ)。この言いかえに印をつけさせると、生徒は「本文と設問を往復する」動きを覚えます。

止まった場所の3種類と戻し先

止まった場所答案の見え方戻し先
単語線が語の上に散らばる範囲を決めた単語テスト(無料・登録不要)で、その長文の語だけを覚えさせる
文の構造長い1文の途中で読み返す。関係代名詞・接続詞のあたり中学生は精読ラダー、高校生は文法18ユニットの該当ユニットの見取り図
指示語・つなぎit や this、however の前後で意味がずれる前の文に矢印を引かせて、何を指すか言わせる

宿題の出し方

宿題は「同じ長文をもう一度」がいちばん効きます。2回目は内容を知っているので、タイムが縮みます。縮んだタイムを紙に書かせると、生徒は自分の伸びを数字で見ます。音読を1回足すと、さらに縮みます。

塾・教室ライセンスのある教室なら、読解ラダーの採点票と保護者報告票(講習テキストのページ)で、段の上がり方を家庭に返せます。「長文が読めるようになった」は保護者に伝わりにくい伸びですが、段とタイムなら伝わります。

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が書いています。塾での指導と予備校で働いた経験もあり、定期テストを作る側と、塾で教える側の両方から見たことを書いています。塾長・講師の方からのご指摘で直していきます。教材のつくり方と運営者の情報は教材のつくり方と運営者情報へ。

この記事の紙は、生徒の教科書と学年から引けます

範囲の単元を選ぶと、小テスト3版と、塾限定の要点まとめ・確認テスト・保護者報告票が並びます。無料のPDFはそのまま使えます。

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