入塾面談で英語の話になると、保護者はたいてい直近の定期テストの点数を言います。「英語が50点で」。でも、50点の生徒が2人いても、片方は be動詞と一般動詞の区別からやり直す必要があり、もう片方は不定詞まで入っていて語順だけが崩れています。面談で決めるべきなのは点数の評価ではなく、どこに戻すかです。それを15分で測って、その場で保護者に見せる手順を書きます。
15分で測る紙
面談の待ち時間に、学び直しの診断プリントを解かせます。中1〜中3の学年ごとに1枚ずつあり、5つのブロックに分かれています。
得点と帯の判定まで出したいときは、塾限定の入塾診断(30分・50点・5ブロック・保護者向け結果票つき)を使ってください。以下は無料の診断で面談を回す手順です。
無料の診断は点数をつけない設計です。ブロックごとに「できた・あやしい・できない」の3段階で見て、裏面の「学び直しの処方箋」がそのまま戻し先になります。点数をつけないのは、面談の場で数字を出すと保護者がそこで止まってしまうからです。「3つ目のブロックから」のほうが、次の行動につながります。
学年を1つ下げて渡す判断も、ここでします。中2の入塾生で、直近の定期テストが40点を切っているなら、中2の診断ではなく中1の診断を渡してください。中2の診断は不定詞から始まるので、be動詞が崩れている生徒には全部「できない」になり、戻し先が見えません。1つ下の学年の診断で「できた」が見えるほうが、本人にも保護者にも次がはっきりします。
その場で見せる
診断が終わったら、処方箋のページを保護者と一緒に見ます。言う言葉は3つで足ります。
- 「ここまではできています」と、できたブロックを指す
- 「ここからやり直します」と、最初に「あやしい」が出たブロックを指す
- 「最初の4回で、ここを確認テストに合格するところまで持っていきます」と期限を言う
偏差値や志望校の話は、このあとです。保護者が「どこからやり直すのか」を先に聞くと、そのあとの説明が全部そこにつながります。
最初の4回の組み立て
入塾から4回で、戻し先の文法を1つ「合格」にします。使うのは定期テスト対策パックの4ページです。
| 回 | やること | 使う紙 |
|---|---|---|
| 1回目 | 戻し先の文法の要点まとめを音読→定着 | パック p1・無料の小テスト基礎版 |
| 2回目 | 定着の続き→小テスト標準版 | 無料の小テスト標準版 |
| 3回目 | 確認テスト(20分)→落とした大問で戻す | パック p2・p3 |
| 4回目 | もう一度確認テスト→保護者報告票を書く | パック p2・p4 |
4回目に報告票を渡して、電話かメールで一言添えます。「be動詞の確認テスト、2回目で16点でした」。入塾から2週間でこの連絡が来る塾を、保護者はやめません。
「先取りしてほしい」と言われたら
入塾面談で先取りを求める保護者は多いです。答え方は、診断の結果で決まります。診断で「できた」がそろっている生徒には、次の学年の文法を先に入れて構いません。中1の5つの文法(be動詞・一般動詞・三単現・過去形・疑問詞)は教え方ガイドに導入から小テストまでそろっています。
「あやしい」が2つ以上ある生徒に先取りをすると、学校で習う前に塾で分からなくなり、二重に自信をなくします。そのときは「先取りの前に、ここを固めてから」と、診断の処方箋を指して言ってください。保護者は診断の紙を見ているので、納得します。
高校生の入塾
高校生の場合は、高校の文法18ユニットの見取り図(無料)を使います。中3の英語が高1でどうつながるかを1枚にした紙で、これを解かせると、中学の文法のどこが穴になっているかが見えます。高校生の入塾生の多くは、中学の関係代名詞と現在完了が抜けています。その場合は、中3のパックに戻ってください。
月1回の報告の型
入塾後は、月に1回、確認テストの保護者報告票を1枚返します。点数・合格ライン・できたこと・次にやること・講師のひとこと。この5つがそろっていれば、面談を待たずに家庭が状況を把握できます。報告票の「次にやること」は、次の月の指導計画そのものなので、講師が変わっても引き継げます。
面談で使う言葉と、講習の組み立ては講習を10日で組むにも書きました。