ひとことで言うと
単語テストは、英語の語彙(単語・熟語)を覚えているかを確かめる小テストです。同じ「単語テスト」でも、日本語を見て英語を書くのか、英語を見て意味を書くのか、文の空所に入れるのか、音を聞いて書くのかで、測っている力が違います。何のためのテストかを決めてから形を選ぶと、覚えさせるだけで終わらない道具になります。
出どころ
語彙の指導と評価の中で古くからある形で、学習指導要領の本文にある語ではありません。学習指導要領は語数の目安(中学校1,600〜1,800語)と、語彙を「実際のコミュニケーションで活用できる」ように指導することを求めていて、単語テストはその確認の1つとして「知識・技能」の評価の材料になります。
授業での実際の使い方
出題の形と、測る力の対応です。
| 形 | 例 | 測る力 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 日本語→英語 | 「図書館」→ library | つづりと想起 | 書く力の土台 |
| 英語→日本語 | library →「図書館」 | 意味の認識 | 読む力の土台。負担が軽い |
| 文の空所 | I went to the ( ) to borrow a book. | 使い方 | 文で覚えたか |
| 音を聞いて書く | 音声 library →つづり | 音と文字 | リスニングの土台 |
帯で回す型は、週1回・10語・5分・その場で答え合わせです。範囲は教科書の新出語から、頻度の高い語を先生が選びます(全部は出さない)。返したあとに「落とした語を隠して言い直す」1分を置くと、テストが記憶の練習になります。成績に入れるかは4月に決めて伝え、入れないなら「確かめるためのテスト」と言って失敗を怖がらせないようにします。
よくある誤解
- 覚えているかを測るだけの道具ではありません。返却のあとの1分(隠して言い直す)を入れると、テストそのものが記憶方略になります。
- 日本語→英語(つづりを書く)だけが単語テスト、ではありません。中1の前半や、読む力が先の生徒には英語→日本語のほうが合います。
- 範囲を広くするほど力がつく、わけではありません。10語を確実に、が積み上がります。
校種別の違い
| 校種 | 扱い |
|---|---|
| 小学校 | 文字の書き取りは求めないので、絵カードを見て言う「口頭の単語テスト」の形 |
| 中学校 | 週1回10語の帯。形は学期ごとに変える(意味→つづり→文の空所) |
| 高校 | 単語帳の範囲テストが多い。文の空所と音の形を混ぜると使える語彙になる |
| 塾 | 学校の範囲に合わせて、確認テストの前に10語。落とした語を宿題に |
この用語が出てくる教材と記事
- 英語の単語テストの作り方。「覚えさせる」から「想起させる」へ変える出題の作り方を書いた本編です。
- 単語テストメーカー。語を入れるだけで4つの形の紙が作れる、無料・登録不要の道具です。
- 語彙指導の技術。単語テストを語彙指導の輪の中に置く考え方です。
- 読めない語の扱いはサイトワード、成績に入れる・入れないの整理は形成的評価と総括的評価へ。