継続用法は、経験用法(have been to)よりも「過去形と何が違うのか」がわかりにくい用法です。理屈で説明する前に、「昔から今もずっと」の実物を見せるのが一番早い。この授業案は、教師の使い込んだ愛用品(ボロボロの辞書、10年もののペンケース)を見せながら語るオーラルイントロダクションを核に、時間の線分図の板書、How long のインタビューまでを1コマで運びます。
この教材で解決できる悩み
- I use this for ten years. と現在形で書く誤りが直らない
- 「継続」「経験」「完了」の用法名が先行して、意味の実感が伴わない
- for と since の使い分けの定着が悪い
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学3年(NEW CROWN 3 Lesson 2) |
| 文法項目 | 現在完了・継続用法(for / since / How long ~?) |
| 形式 | 授業案A4(線分図の板書案と、インタビューの質問表つき) |
| 所要時間 | 50分×1コマ |
| 準備物 | 教師の「長年使っている物」を2〜3点(これが本体です) |
授業の流れ(50分)
オーラルイントロダクション: 愛用品の披露(12分)
使い込んだ実物を見せながら語ります。
- Look at this dictionary. I bought it 15 years ago.(過去形)
- I have used it for 15 years.(現在完了)
- I have used it since I was a college student.
「buyは過去形なのに、useはなぜ違う形?」と問いを立て、買ったのは一瞬・使うのは今もずっと、という対比に気づかせます。物がボロいほど、for 15 years に説得力が出ます。
板書: 時間の線分図(8分)
過去形(点)と現在完了・継続(過去から今まで伸びる線)を1本の時間軸の上に描き分けます。この図は単元の間ずっと黒板の隅に残し、以後の用法(経験=線上の点々、完了=線の終点)もすべて同じ軸に描き足していきます。用法ごとに図を変えないことが、3用法を1つの「haveの世界」として理解させる鍵です。
展開: How long インタビュー(22分)
下の質問表(How long have you played ~? / lived in ~? / known your best friend?)で3人にインタビュー。答えは For ~ years. / Since ~. の短答でOKとし、数字を聞き出すこと自体をゲーム化します(「最長記録の人を探せ」)。
まとめ(8分)
「クラス最長記録」(習い事12年、親友歴9年など)を発表し、その文を全員で唱和して終了。板書の線分図を写して本時は終わりです。
線分図の板書案
黒板の下半分に横1本の時間軸を引き、左が過去、右端が now です。
| 位置 | 書くこと |
|---|---|
| 軸の左寄りに点(●) | 15 years ago ● I bought it.(過去形=1つの点) |
| 点から now までの太い線(━━→) | I have used it for 15 years.(継続=今まで伸びる線) |
| 線の下 | for 15 years(長さ)/ since I was a college student(始まり) |
| 軸の上の余白 | あとで描き足す場所。経験=線の上の点々、完了=線の終点 |
インタビューの質問表
答えは For ~ years. / Since ~. の短答で書きとります。
| 質問 | 1人目 | 2人目 | 3人目 |
|---|---|---|---|
| How long have you played ___? | |||
| How long have you lived in ___? | |||
| How long have you known your best friend? | |||
| How long have you had ___?(自分で決める) |
最長記録の報告: __ has played __ for __ years.
定着への接続
次時の帯活動は「先生クイズ」: How long has Mr. ~ worked at this school? など教師陣の勤続年数・愛用品を当てるクイズにすると、三人称のhasへの移行が笑いの中で済みます。学年の先生に取材しておくと盛り上がりが倍になります。
投影版パワーポイント(Premium)
この授業案には、継続用法の帯クイズ「ずっと続いてる、これなに?」を投影できるパワーポイント(全27枚)が付属します。給食・ランドセル・サザエさん・ポケモン・東京タワー・えんぴつの6問で、ヒントはすべて have / has + 過去分詞 + for / since の文です。
この授業の本体は先生の愛用品なので、投影版はその前後どちらにも置ける帯として作ってあります。ねらいは板書の2列づくり——正解のたびに使われた for 〜 と since 〜 を黒板の左右に書きためると、6問で10個ほど並びます。「for+長さ/since+始まり」を説明する前に、その表を見せて生徒の言葉で言わせるほうが定着します(授業案の帰納の流れそのままです)。1問目から since 1889 と for over 130 years を同じ話題で出しているので、2つの言い方が同じことを指すと最初に見せられます。ダウンロードはPremium特典です。
