現在完了は、3つの用法の名前(経験・継続・完了)を覚えても文が読めるようにはなりません。生徒に必要なのは、目印の語から用法を決める手順です。回数・ever・never→経験、for / since→継続、just / already / yet→完了。このワークシートの目印さがしは、用法を右の欄で○をつけて判定し、(5)(6)では for / since の使い分けと、ago があれば過去形、まで扱います。
答案で目立つのは、I have visited Kyoto last year.(「いつ」と have の同居)、since three years(期間と起点の取りちがえ)、I have busy since Monday.(継続の be動詞 been の落ち)です。実答案の診療所で、この3つに名前を付けて診断します。
この教材で解決できる悩み
- 定着ドリルでは正しく書けるのに、テストや発話で形が崩れる(どの形を使うかを決めていない)
- 「なぜまちがいか」を生徒が自分の言葉で言えず、同じ誤りがくり返される
- 正誤問題だけでは「2つとも正しい文の意味のちがい」を扱えない
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学3年(現在完了の経験・継続・完了を学んだあと。検定6種のどれでも) |
| 位置づけ | 文法ステップ2=定着ドリル(形を固める)のあと、応用ワークシート(自分のことを語る)の前。会員限定の「使い分けワークシート」シリーズ |
| 構成 | 生徒面A4表裏=表: ねらいと目印→①目印さがし(6問・決め手の語を書く)→②どっちも正しい(3組・意味のちがいを説明)→③実答案の診療所(5問・誤答タイプを名指し)/裏: ④ふくらませる(5段の産出)→⑤ペアで確かめる(2分の手順)→⑥仕上げの3問。3ページ目=解答・許容範囲・タイプ別の直し方・先生への指導メモ |
| 記入箇所 | 約35(決め手6・説明3・診断5+直し5・産出5段・自己採点3) |
| 時間 | 15〜20分(⑥は宿題への切り出しも可) |
I have lived here for ten years. と I lived here for ten years.——今も住んでいる?
どっちも正しいの①は、現在完了の芯「過去から今につながる」を1つの問い返しで伝える組です。Aは今も住んでいる、Bは今は住んでいない。②の I have already eaten lunch.(もう済んだ=今おなかがいっぱい)と I ate lunch at noon.(いつ)、③の She has gone to Canada.(今ここにいない)と She has been to Canada.(行ったことがある)も、「今」がどうかで分かれます。
実答案の診療所——4つの型に名前を付ける
A「いつ と have の同居」、B「for と since」、C「yet と already」(yet は文の終わり・疑問と否定、already は肯定文で have のあと)、D「継続の be動詞」(have busy → have been busy)。Aの直し方は2つあり(過去形にする/last year を消す)、生徒に選ばせると現在完了が「いつを言わない形」だと体で分かります。
使い分けワークシートとは(文法ステップ2)
定着ドリルは「正しい形を書く」練習です。ところが定期テストや発話で崩れるのは、形を知らないからではなく「この場面でどの形か」を決められないからです。使い分けワークシートは、その「決める」を練習の中心に置きました。
- 目印さがし: 正しいほうを選ぶだけでなく、決め手になった語を書きます。空欄の生徒は形を丸暗記で選んでいるので、机間で「どの語で決めた?」と聞けます。
- どっちも正しい: 2つとも正しい英文を並べて意味のちがいを日本語で説明させます。正誤問題では育たない「文法は意味の選択だ」という見方が、ここで生まれます。
- 実答案の診療所: 実際の答案に出る誤りに名前を付け(4タイプ)、診断→修正→理由の順で扱います。模範解答しか載らない問題集には作れない形式です。
- ふくらませる: 1文から2文、対比の文へと5段で産出し、ペアで読み合って自己チェックします。個人で解いて終わる紙ではなく、授業が回る紙です。
解答は生徒面の裏ではなく3ページ目にあるので、表裏をそのまま配れます。3ページ目には許容範囲と、15分で回す手順・机間で見るものを書いた指導メモがあります。
導入→定着→使い分け→応用の一本道
導入は「現在完了(継続)導入『先生の愛用品、何年もの?』授業案」、形を固めるのは「現在完了の定着ドリル」(無料)。このワークシートで3用法を目印から決められるようになったら、「経験インタビュー Have you ever〜?」(無料)へ。中2の経験と過去形の使い分けは「現在完了〈経験〉と過去形の使い分けワークシート」(会員)。測るなら「現在完了の10分小テスト」の標準・発展です。
