4月の最初の3コマは、1年でいちばん効率よく使える時間です。行事が入らず、進度の遅れもなく、生徒がこちらを見ている。ここで何をするかで、その後の帯活動が回るかどうかがほぼ決まります。
よくある使い方は、1コマ目にオリエンテーション、2コマ目に実力テスト、3コマ目から教科書。これだと、生徒が英語に触れるのが3コマ目からになります。
1コマ目:評価の話は5分、残りは英語
伝えることを絞ります。
- 5分 … 持ち物、進め方、評価の大枠(詳細は配布物で)
- 5分 … 帯の説明(このあと1年やる形を、初日にやってみせる)
- 25分 … 短い英文を1本読む
- 10分 … 読めた語数と、かかった時間を記録する用紙を配って書く
- 5分 … 次回の予告
評価の詳細を口頭で20分やっても、4月に覚えている生徒はいません。紙で配って、実際に評価する場面が来たときにもう一度言うほうが通ります。
初日に英文を読ませるのは、「この授業は英語を読む時間だ」を最初の50分で示すためです。ここで説明だけの1コマにすると、「英語の授業=先生の話を聞く時間」という設定が入ります。
2コマ目:測るのは点ではなく、語数と速さ
入学時の実力テストは学校で実施されることが多いですが、あれは点しか出ません。授業を組むのに必要なのは、どのくらいの語数の英文を、どのくらいの速さで読めるかです。
測り方は簡単です。
- 200語前後の英文を配る(初見読解ミニテストの基礎版など)
- 3分で、読めたところまでに線を引かせる
- 語数を数えて、÷3でWPMを出す(表を配れば生徒が自分で出せます)
- 設問に答える(内容が取れているかの確認。ここは点にしない)
出てくる数字は、クラスによってかなりちがいます。60WPM前後のクラスと110WPM前後のクラスでは、1年で扱える語数がまるで変わります。この数字を4月に持っていると、9月に「読ませすぎている」かどうかの判断ができます。
3か月ごとに同じ形で測ると、伸びが見えます。同じ英文を使い回さず、同じ難易度の別の英文を使ってください(速読ラダーが3難易度でパラレルに作ってあるのは、この用途のためです)。
3コマ目:帯を確定して、教科書に入る
3コマ目から通常運転にします。ここで大事なのは、帯の形をこの日に確定して、以降変えないことです。
| 帯 | 分 | いつ |
|---|---|---|
| 速読+語数の記録 | 5 | 毎回 |
| 10分小テスト | 10 | 週1(曜日を固定) |
小テストの曜日を4月に固定しておくと、生徒の準備が習慣になります。途中で曜日を動かすと、そこで習慣が切れて戻りません(→10分小テストを週1で回す)。
高1で、中学の内容に戻るかどうか
戻るなら4月です。5月以降に戻ると、進度と両立しません。
ただ、まるごと戻す必要はほとんどありません。高校の文法ユニットの見取り図は帯別4版で刷り分けられるので、「学び直しから始める」版を使えば、中学の内容に触れながら高校の項目を進められます。別教材で中学を1か月やるより、同じ項目の中で深さを変えるほうが、時数を食いません。
1年の並びを、この時期に決めておく
3コマの裏で、教師の側がやっておくことが1つあります。1年の並びを決めることです。
- 文法をどう18に割るか → 文法18ユニットを1年にどう割るか
- 論理・表現の6つの型をいつやるか → 論理・表現の1年、何をどの順でやるか
- 3観点の材料をどこで取るか → 観点別評価、3観点をどの材料で取るか
この3つが4月に決まっていると、学期末の作業が一気に軽くなります。決めずに進むと、12月に全部まとめて来ます。