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英語教材ラボ 高校版

季節・時期

3学期、入試と授業をどう両立するか|共通テスト後の高3と、高1・高2の締め

3学期の高校英語を、学年ごとに別の設計で組む手順です。共通テスト後の高3で授業が空洞化する理由と対処、高1・高2で3学期に置くべき単元、短い学期に評価の材料をどう確保するか、次の学年へ何を残すかまで。無料PDFでそのまま回せます。

公開 2026-08-30・更新 2026-08-30

3学期は、実働がいちばん少ない学期です。1月の始業から学年末考査まで、週2コマなら12〜14コマ。しかも学年によって事情がまるでちがいます。ここを1つの設計で通そうとすると、どこかが必ず崩れます。

高3:共通テスト後の空洞をどうするか

1月の共通テスト以降、教室の状態が生徒ごとにばらばらになります。二次試験に向かう生徒、私大の個別試験が続く生徒、進路が決まって来ている生徒。同じ課題を出す前提が成立しません。

現実的な形は3つです。

向くクラス中身
演習の場として開ける受験者が多い教師は解説せず、質問対応と時間管理だけ。各自の教材を持ち込ませる
共通の課題を軽く1本進路が割れている300語前後の長文読解ラダーを1本、時間内で読み切る
出口の英語進学先が決まっている生徒が多い大学・専門でのレポートの型(要約ラダーパラグラフの型

いちばん避けたいのは、全員に同じ問題演習をさせて解説する形です。二次に向かう生徒には易しすぎ、決まった生徒には無関係で、どちらにも刺さりません。

高1・高2:3学期に置くユニットの条件

3学期は12〜14コマしかないので、途中で切れても影響の小さいユニットを置きます。条件は「あとのユニットの土台にならないこと」です。

  • 仮定法/話法/否定・強調・倒置・省略/名詞・冠詞・代名詞/前置詞

この5本は、単独で立ちます。1本落ちても、次の学年の説明が二重になりません。逆に、時制や文型を3学期に置くと、次の学年の4月がそのぶん重くなります(→文法18ユニットを1年にどう割るか)。

短い学期に、評価の材料を確保する

3学期の落とし穴は、評価の材料が足りなくなることです。考査が1回しかないので、知識・技能は取れても、思考・判断・表現の記録が1〜2しか残りません。

先に3つだけ決めておきます。

観点3学期の材料回数
知識・技能学年末考査+10分小テスト1+4
思考・判断・表現学年末考査の後半+出口の意見文1+3
主体的に学習に取り組む態度1年の振り返り(3月)1

思考・判断・表現の「出口の意見文」を1月に3回入れておくのが要点です。ここを入れないと、学年末考査1回で観点が決まり、その日の出来がそのまま評定になります。記録の下限の考え方は観点別評価、3観点をどの材料で取るかに。

2月:学年末考査は、1年の範囲から出す

3学期の範囲だけで作ると、1年を通した力が測れません。かといって全範囲にすると、生徒が準備できません。

配分の目安は、3学期の範囲7割・1年の総合3割です。総合の3割は、文法の項目を細かく問うのではなく、初見の英文を読む・書くの形にします。1年間で読める語数がどれだけ伸びたかが、いちばん見たいところです。

作問の手順そのものは高校英語の中間考査、どう作るかと同じで、定期テスト設計図に総合の枠を1つ足すだけで組めます。

3月:次の学年に、3つだけ残す

学年末に引き継ぐものを増やすと、読まれません。3つに絞ります。

  1. 進んだところ(ユニット名で。教科書のページ数ではなく)
  2. やらなかったところ(積み残し。ここが次の担当にいちばん要る)
  3. 読める語数の推移(4月・9月・2月のクラス平均WPM)

3つめは、次の担当が4月に教材の難易度を決めるのに直接使えます。測り方は4月、最初の3コマで何をするかに書いた形と同じにしておくと、そのまま比較できます。

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、中3の英語が高1でどうつながるかを見てきた立場から書いています。高校の制度・評価の記述は、高等学校学習指導要領(平成30年告示)と国立教育政策研究所「指導と評価の一体化」参考資料、大学入学共通テストの公表問題にあたって確認しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

この記事で使った紙は、すべて無料でダウンロードできます

論理・表現の設計図と運営キット、評価とテストの作問の道具。刷るだけで1コマが流れます。

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