小テストは、効果がわかっているのに続かない活動の代表です。4月は毎週やっていて、6月に隔週になり、9月に消える。原因は生徒側ではなく、作る・刷る・採点する・記録するの4工程が毎週来ることにあります。
4工程のうち、3つは消せます。
授業の頭に置く
まず場所です。授業の終わりに置くと、進度が押した日に飛びます。飛ぶと翌週の範囲が二週分になり、そこで崩れます。
頭に置くと、飛びません。チャイムと同時に配って10分、その間に出欠と提出物の確認が終わります。導入の代わりにもなるので、実質のコマ数も減りません。
範囲は「先週やったところ」だけ
範囲を広げると、生徒は前日に詰め込みます。詰め込んだものは翌週に残りません。
範囲を先週の1ユニット分に固定すると、次の3つが同時に起きます。
- 生徒の準備時間が15分程度で済む(毎週やる前提が成立する)
- 教師が範囲を考えなくてよい(作問の判断が消える)
- 積み残しの発見が1週間で済む
範囲が狭いと簡単すぎるのでは、と心配になりますが、実際には平均点は上がりません。狭い範囲でも、定着していなければ取れないからです。
作らない
いちばん時間を食う工程です。ここは既製の紙を使って消します。文法18ユニットの10分小テストは3難易度(基礎・標準・発展)がパラレルに作ってあるので、クラスの帯に合わせて刷り分けても、同じ範囲・同じ問題数で記録が並びます。
範囲をまたいで組みたいときはテストビルダーで大問単位に選んで1枚にできます。積み残しの回収(→文法18ユニットを1年にどう割るか)に使うのはこちらです。
採点は、その場で交換する
持ち帰った瞬間に、この活動は続かなくなります。10分書いたら、その場で3分。
- 隣と交換(前後でも可。同じ相手にしない)
- 答えを読み上げる(板書はしない。読み上げのほうが速い)
- 採点者は名前を書く
- 返して、間違えた問題だけノートに書き写す(1分)
手順3を入れると、いい加減な採点がほぼ消えます。手順4が実は本体で、書き写す1分があるかないかで、翌週の定着が変わります。
記録は、点ではなく回数で持つ
毎週の点を全部評定に入れると、10回以上の素点を管理することになります。実務が重いわりに、評定はほとんど動きません。
軽くする形はこうです。
| 使い方 | 対象 | 評定への乗せ方 |
|---|---|---|
| 記録のみ | 毎週の交換採点 | 乗せない(生徒には返す) |
| 素点 | 学期3回の回収回 | 知識・技能の素点として |
| 参考 | 毎週の実施回数 | 乗せない(面談で使う) |
毎週の点は、生徒との面談や保護者面談でいちばん役に立ちます。学期の推移が折れ線で見えるので、「勉強していない」ではなく「9月の3週目から落ちている」という話ができます。
関連
- 3観点のどこに乗るかは観点別評価、3観点をどの材料で取るかに。
- 学期末の集計手順は素点から評定までの実務に書きました。