ひとことで言うと
外部検定試験は、学校の外の団体が実施する英語の資格・検定試験のことです。英検、GTEC、TEAP、TOEFL、IELTSなどがあり、「英語資格・検定試験」「外部試験」「民間試験」とも呼ばれます。大学入試では出願資格・加点・みなし満点の形で使われ、高校入試でも英検の級を加点する県があります。学校の先生にとっては、授業でどこまで扱うかと、生徒の英語力を国の目標(CEFR)で測る物差しの2つの意味を持つ語です。
出どころ
2010年代に大学入試での4技能評価の議論が進み、2019年11月に「大学入試英語成績提供システム」(共通テストで外部試験を使う仕組み)が延期され、2021年に正式に見送られました。ただし個々の大学の入試での利用は広がり続けています。国は教育振興基本計画で、中学3年でCEFR A1相当(英検3級程度)以上、高校3年でA2相当(準2級程度)以上の生徒の割合を目標にしていて、第4期(2023〜2027年度)は6割以上です。2023年度の英語教育実施状況調査で、中3・高3ともに初めて5割を超えました。
授業での実際の使い方
入試での使われ方と、授業での扱いを分けて整理します。
| 入試での形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 出願資格 | 一定の級・スコアが無いと出願できない | 準2級以上、CEFR A2以上 |
| 加点 | 級・スコアに応じて点を足す | 2級で10点、準1級で20点 |
| みなし満点 | 一定以上なら英語の試験を満点扱い | 2級以上で英語100点 |
授業での扱いは、対策をしないことと、対応を知っておくことの両立です。教科書の単元をCEFRのCAN-DOで見ると、中3の教科書は英検3級(A1)の範囲とほぼ重なるので、教科書の授業がそのまま3級の準備になります。二次試験(面接)は、パフォーマンステストの形式(絵を見て話す・質問に答える)と同じなので、面接の型を1回パフォーマンステストに入れると、受ける生徒と受けない生徒の両方に意味があります。
CEFRとの対照の基準になっているのは、文部科学省が2018年3月に公表した「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」です。大学入試英語成績提供システムの準備の中で、各試験のスコアをCEFRの6段階に当てはめた表で、大学の募集要項にある「CEFR A2以上」のような条件は、この表か、試験の実施団体が公表している対応で読みます。読むときの注意は3つです。
- 試験どうしの点を換算する表ではありません。言えるのは「同じ段階に入る」までです。生徒に「英検2級はGTECだと何点」と聞かれたら、点を換算するのではなく、「英検2級はB1の段階で、GTECでB1に入るのはこの範囲」と、CEFRを間に置いて段階で答えます。
- 表は2018年の時点のものです。試験の形式や点の出し方は見直されることがあるので、今の対応は各試験の実施団体の公表で確かめます。
- 入試で何を基準にするかは大学が決めます。どの試験の何点(何級)を、いつまでに受けたものまで認めるかは、出願する大学の募集要項で確かめます。
よくある誤解
- 外部試験対策が授業、ではありません。授業は学習指導要領の目標で組み、外部試験はその到達を測る物差しのひとつです。
- 級=英語力、でもありません。同じ2級でも4技能のばらつきが大きく、CSEスコアや技能別の得点まで見ないと指導に使えません。
- 全員に受けさせるべき、でもありません。受検料の負担があるので、学校としては目標の物差し(CAN-DO)を持ち、受けるかは家庭の判断にします。
校種別の違い
| 校種 | 特徴 |
|---|---|
| 小学校 | 英検を持っている子がクラスにいる。級と小学校英語の到達レベルの対応を知っておく |
| 中学校 | 英検3級が国の目標の物差し。高校入試の加点がある県では、3年の1学期までに取らせる流れが多い |
| 高校 | 大学入試の出願資格・加点で使われる。2級(B1)が目標のひとつ。学校でGTECを一斉受検する高校も多い |
| 塾 | 級の取得が塾の成果として見えやすい。ただし学校の評定(観点別)とは別の物差しだと生徒に説明する |
この用語が出てくる教材と記事
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- 入試の英語と、使える英語力は両立するか。入試と授業の関係の現実的なほどき方です。
- 3学期、入試と授業をどう両立するか。共通テスト後の高3と、高1・高2の締め方です。
- 級とスコアの見方は英検とCSEスコア、対照の物差しはCEFR、学校で持つ到達の物差しはCAN-DOリストへ。