ひとことで言うと
CAN-DOリストは、英語で「何ができるようになるか」を、「自分の好きなものについて、理由を1つ添えて伝えることができる」のような文で、領域ごと・学年ごとに並べた一覧です。文法や単語の一覧ではなく、できることの一覧なので、生徒と保護者にも読めます。学校の3年間の目標を1枚で共有する道具です。
出どころ
文部科学省が2013年に「各中・高等学校の外国語教育における『CAN-DOリスト』の形での学習到達目標設定のための手引き」を出し、各学校で作ることを求めました。もとになっているのは、ヨーロッパの CEFR が能力を「〜できる」の記述文で示した考え方です。現行の学習指導要領の5領域(聞くこと・読むこと・話すこと[やり取り]・話すこと[発表]・書くこと)が、リストの縦の軸になります。
授業での実際の使い方
| 順 | やること |
|---|---|
| 1 | 5領域×3学年の表を作る。各マスに「〜できる」を1〜2文。学習指導要領の目標と教科書の単元から書く |
| 2 | 学年の初めに生徒に配り、「今年の終わりにできること」を読ませる |
| 3 | 単元の終わりに、該当する1文を生徒が自己評価する(できた・もう少し) |
| 4 | 学年末に、リストの各文がどの単元で扱われたかを先生が確かめて、次年度に直す |
生徒に配るときは、1学年ぶん10〜15文に絞ります。全部載せると読まれません。先生が言う言葉は「この単元が終わったら、この1行ができるようになる」です。単元の入口と出口で同じ1行を見せると、リストが授業とつながります。
よくある誤解
- 評価規準の一覧ではありません。CAN-DOリストは学校の3年間の到達目標で、評価規準は単元や本時の評価の観点です。リストの1文を単元に落として、そこから規準を作ります。
- 作って提出すれば終わり、ではありません。生徒に配られず、授業で参照されないリストは機能しません。
- 細かいほどよい、わけではありません。1学年10〜15文で、生徒が自分の言葉で読める長さにします。
校種別の違い
| 校種 | 特徴 |
|---|---|
| 小学校 | 「〜に慣れ親しむ」から「〜できる」へ移る5・6年で。星の階段のように段で見せると子どもに伝わる |
| 中学校 | 文科省の手引きの対象。5領域×3学年。高校入試の調査書とは別物 |
| 高校 | 科目ごと。CEFR の段階(A2〜B1)と対応づける学校が多い |
| 塾 | 学校のリストを見せてもらい、生徒の目標を同じ言葉で保護者に伝える |
この用語が出てくる教材と記事
- can-doリスト(★の階段・小学校)。5領域×3段で、子どもが自分で読める形にした当サイトのリストです。
- 年間の評価計画(高校版)。リストの1文を単元と評価に落とす年間の組み方です。
- 評価規準の作り方(小学校)。「〜できる」を単元の規準に直す手順です。
- 段階の枠組みはCEFR、規準との違いは評価規準と評価基準へ。