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英語教材ラボ

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オーラル・メソッド(パーマー)とオーラル・アプローチ(フリーズ)

Oral Method (Palmer) / Oral Approach (Fries)

オーラル・メソッドは1922年来日のパーマーが日本向けに整えた「口頭練習を先に」の教授法。オーラル・アプローチは1950年代のフリーズの文型練習中心の教授法。

オーラル・メソッドとは、1922年に来日したパーマーが日本の学校向けに整えた、口頭練習を先に置く教授法のことです。オーラル・アプローチは、1950年代にフリーズが構造言語学をもとに体系化した、文型の練習を中心にした教授法で、オーディオリンガルの直接の元です。2つの違い(提唱者・時代・考え方)、パーマーの5つの言語習慣、日本の教室に残っている導入(オーラルイントロダクション)と練習(パターンプラクティス)の型、教員採用試験で問われる形、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-13・更新 2026-09-13

ひとことで言うと

オーラル・メソッドは、イギリスの言語学者パーマーが1922年に来日し、日本の学校の大人数の教室向けに整えた、口頭練習を先に置く教授法です。オーラル・アプローチは、アメリカの言語学者フリーズが1940〜50年代に構造言語学をもとに体系化した、文型の練習を中心にした教授法で、オーディオリンガル・メソッドの直接の元になりました。名前が似ていて混同されますが、提唱者も時代も考え方も別で、教員採用試験ではこの区別がよく問われます。

出どころ

パーマーは文部省の招きで来日し、1923年に英語教授研究所(現在の語学教育研究所)を設立して、日本の中等学校の英語教育を改革しようとしました。ダイレクト・メソッドの考え方を、訳読中心だった日本の教室で実行できる手順にしたのがオーラル・メソッドで、5つの言語習慣(聞いて観察する・口でまねる・つなげて言う・意味と結びつける・類推で文を作る)を順に身につけさせます。フリーズはミシガン大学で、構造言語学と行動主義心理学を土台に、文型(センテンス・パターン)の練習を中心にしたオーラル・アプローチを提唱し、1956年に来日して日本の英語教育界にも広まりました。日本ではこの2つが合流して、「導入は口頭で、練習は文型で」という中学校の授業の型になりました。

授業での実際の使い方

2つの教授法は、今の授業の中では別々の場面に残っています。

オーラル・メソッド(パーマー)オーラル・アプローチ(フリーズ)
時代・国1920〜30年代・日本(イギリス人)1940〜50年代・アメリカ
土台ダイレクト・メソッドの実用化構造言語学・行動主義(習慣形成)
中心聞く→まねる→つなげる→意味→類推の5段文型の置き換え・変形のドリル
今の授業に残る形オーラルイントロダクション(先に聞かせて言わせる導入)パターンプラクティス(練習の5分)
教員採用試験での聞かれ方「パーマー・1922年来日・英語教授研究所」「フリーズ・オーディオリンガルの元・文型練習」

授業での使い方は、新出文法の導入をオーラル・メソッドの順(先生の英語を聞く→まねて言う→つなげて言う→意味を確かめる→自分の文を作る)で10分、練習をオーラル・アプローチのドリル(置き換え→変形→応答)で5分、と並べる形です。この2つのあとに、コミュニカティブ・アプローチの言語活動を置くと、今の標準的な1時間になります。

よくある誤解

  • 同じものの言い換え、ではありません。パーマーとフリーズ、1920年代と1950年代、5つの習慣と文型練習、と別物です。
  • 古いから使えない、でもありません。オーラルイントロダクションとパターンプラクティスとして、日本の中学校の授業に一番残っている教授法です。
  • オーラル・メソッドは「話す練習だけ」ではありません。読む・書くは口頭の後に置くという順序の話で、扱わないわけではありません。

校種別の違い

校種特徴
小学校聞く→まねる→つなげるの順が、音声で慣れ親しむ活動そのもの。文型練習はチャンツの形で
中学校導入の10分がオーラル・メソッド、練習の5分がオーラル・アプローチ。一番使っている校種
高校導入は本文の内容についての口頭のやり取りに。文型練習は論理・表現の定型で
個別指導では口頭の導入が省かれやすい。1文でも先に聞かせて言わせてから紙に入る

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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