中2の最初の単元で過去形が戻ってくると、生徒は went も played ももう書けます。点が割れるのは「〜ではなかった」の文です。「上手ではなかった」を I didn't good at 〜. と書く生徒と、「好きではなかった」を I wasn't like 〜. と書く生徒が、同じクラスにいます。しかも I didn't nervous. を直された生徒は「didn't はだめ」と覚えて、次は like の前に wasn't を置きます。この小テストは、あとの語が様子か動作かで wasn't と didn't を決められるかと、now で時を切りかえられるかを両側から確かめる1枚です——10分・20点満点・A4表裏。
3枚の使い分け(同じ場面・同じ測る力)
| 難易度 | 支援 | |
|---|---|---|
| 基礎 | 2択で選ぶ・対話に語群あり・書き出しヒントあり | 基礎版をダウンロード・Word |
| 標準 | 2択で選ぶ・語群なし | 標準版をダウンロード・Word |
| 発展 | 記入式(日本語の意味から形を書く)・産出2文 | 発展版をダウンロード・Word |
3枚とも大問構成・場面・配点(大問1=4問×3点/大問2=対話3空所×2点/大問3=産出2点)は共通で、変わるのは支援の量だけです。場面は、4月の新入生への部活紹介で通してあります(バスケ部の紹介スピーチ→新入生の質問→仮入部の日の陸上部→自分の番)。中2の4月は、1年前の自分を話す相手が校内に本当にいる時期です。
テストの中身(3大問・10分)
- 場面で選ぶ(12点)——wasn't と didn't を同じ選択肢で並べた1組(good at・like)・様子の語の疑問文(Were you happy …?)・now のあとの現在形。4問すべてに部活紹介のミニ場面つき
- 対話を完成(6点)——仮入部の日の1年生との会話に3空所。wasn't(fast)・Did(practice)・am(now のあと)が1回ずつ出ます
- 自分の番(2点)——新入生に、1年前の自分といまの自分を A year ago, I …, but now I …. の1文で。発展版は、1年前を wasn't か didn't の文で、いまを Now I …. で1文ずつ
設問の実例——didn't を直された生徒ほど、(2)で落ちる
大問1の(1)と(2)は、同じ選択肢を並べた1組です。
部活紹介のスピーチ(バスケ部): A year ago, I( wasn't / didn't )good at shooting.
同じスピーチで: I( wasn't / didn't )like morning practice.
(1)の正解は wasn't。good は様子の語で、過去形にできません。(2)の正解は didn't。like は日本語にすると「好きだ」ですが、liked と過去形にできる動作の語です。「〜ではなかった=didn't」と覚えている生徒は(1)で didn't を選び、I didn't nervous. を直されたばかりの生徒は(2)で wasn't を選びます。2問を続けて解かせると、あとの語を見て決めている生徒と、どちらか一方だけを覚えている生徒が分かれます。発展版は(上手ではなかった・1語)(好きではなかった・2語)の記入式にしてあるので、日本語の「〜ではなかった」を自分で2つに分けられるかが、そのまま点になります。
(4)は、過去形のテストの中に1つだけ置いた現在形の答えです。
スピーチの最後(注意!): But now I( enjoy / enjoyed )morning practice.
(2)の didn't like の流れのまま読むと、enjoyed を選びます。1年前の苦手を話したあとの But now は、部活紹介でいちばん伝えたいところです。ここで時を切りかえられるかを1問で見ます。
誤答の読み方
- I didn't good at shooting.——「〜ではなかった=didn't」の当てはめ。good を過去形にできるか(gooded とは言えない)を試させ、できなければ wasn't、の手順に戻します
- I wasn't like morning practice.——「好き」を様子の語と読んだ誤り。like→liked と言えることを確かめさせてから、didn't like に直します
- Did you happy …?——否定文で直せた生徒も、疑問文で戻ります。先に I wasn't happy. と言わせてから、Were を文の頭に出させます
- I didn't liked 〜.——didn't のあとの原形わすれ。過去は didn't が引き受けるので、like はそのまま
- But now I enjoyed 〜./And now I was on the relay team.——now のあとの過去形。When I was little, I ~, but now I ~. の型で、now に線を引かせます
12点未満の生徒の戻り先は、過去形の定着ドリル 中2版の大問4(まちがい診療所)です。I didn't nervous.・I wasn't like natto.・now のあとの過去形の3つを直し、直さなくてよい Were you tired …? を見分ける4文にしてあります。went や played の形そのものがあやしい生徒は、中1の過去形の10分小テストと過去形の教え方ガイドで、「〜した」の形から確かめ直せます。
採点の許容範囲——裏面の基準
大問3は、1年前の文が正しい過去形で、now のあとが現在形になっていれば、内容は自由に正解です。判断に迷いやすいのは次の2つです。
- A year ago, I was shy, but now I talk a lot.(wasn't も didn't もない)——時の切りかえができているので、基礎・標準では正解にします。発展版だけは条件(wasn't か didn't)に合わせて書き直させます
- A year ago, I can't swim, but now I can swim fast.(1年前が can't)——1年前の文が現在形なので、このままでは正解にしません。過去は couldn't(could を習っていなければ I wasn't a good swimmer. のように書きかえる)。now のあとの can はそのままで正解です
配点は大問1が各3点・大問2が各2点・大問3が2点の計20点。裏面では16点以上を合格ライン、12点未満を学び直しの目安にしています。
中1の小テストとのちがい
中1の過去形の10分小テストは、yesterday と every day で時制を選ぶ・did のあとは原形、という「〜した」の形を測ります。この1枚は、went も played も1問も問いません。中2で過去形が戻ってきたときに崩れるのは、形ではなく「〜ではなかった」の文と、now で時が切りかわる文だからです。中1の小テストで満点だった生徒が、ここで(1)か(2)を落とすことがあります。どちらを落としたかで、その生徒が覚えている規則(didn't だけ/wasn't だけ)が分かります。
使い方3パターン
- 単元の途中で: 過去形の再導入と定着ドリルのあと、自己紹介や思い出の発表に進む前のチェックポイントとして
- 定期テストの前に: 「前とちがうところを英語で書く」問題を出す学校は、その前に1回。12点未満の生徒には、テストの前に学び直しを1回はさみます
- 再テスト・個別対応に: 同じ場面で3枚あるので、再テストは別の難易度で行えます
一緒に使う教材
- 過去形の再導入『むかしの私はだれ?』授業案(導入・「だった」は「いまはちがう」と聞こえる、の感覚から)
- 過去形の定着ドリル 中2版(定着・様子か動作かの下線から。12点未満の戻り先)
- なにもない日の日記(応用・ふつうの1日を過去形で書いて、質問し合う)
- 中2・1学期中間テストの作り方(過去形は「思い出の共有」で測る)(評価の設計・定期テストで過去形をどう測るか)
