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習熟度別指導(少人数指導)

しゅうじゅくどべつしどう・ability grouping / small-group instruction

学級を解体して、生徒の理解の度合いに応じた少人数のコースに分けて授業をする指導の形。目標と内容は同じにし、支援の量を変える。

習熟度別指導とは、学級を解体して、生徒の理解の度合いに応じた少人数のコースに分けて授業をする指導の形のことです。出どころ(少人数指導の加配と学習指導要領の「個に応じた指導」)、英語での分け方(2クラス3展開)、メリットとデメリット(格差の固定・自己効力)、コースの呼び方と学期ごとの入れ替え、下のコースで内容を減らさず支援の量で変える設計、話す活動は混ぜる考え方、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-09-12

ひとことで言うと

習熟度別指導は、学級を解体して、生徒の理解の度合いに応じた少人数のコースに分けて授業をする指導の形です。読みは「しゅうじゅくどべつしどう」。英語では「2クラスを3つのコースに分ける(2クラス3展開)」が典型で、加配の教員が1人つきます。うまくいくかどうかは分け方より、下のコースで内容を減らさず支援の量だけを変えられるかで決まります。

出どころ

2001年度からの教職員定数の改善で、少人数指導のための教員の加配が始まり、算数・数学と英語で習熟度別のコース編成が広がりました。学習指導要領の総則は「個に応じた指導」の例として、習熟の程度に応じた指導を挙げています。自治体によってはガイドラインがあり、コースの編成の仕方や保護者への説明の仕方が定められています。研究では、学力の高い生徒への効果はあるが、下のコースに固定された生徒の意欲が下がる、という結果が繰り返し報告されていて、入れ替えと呼び方が重要とされます。

授業での実際の使い方

2クラス3展開(じっくり・しっかり・どんどん、などの呼び方)の運用の要点です。

決めごとやることなぜ
コースの選び方生徒の希望+教師の助言。テストの点だけで決めない自分で選んだコースは意欲が下がりにくい
入れ替え学期ごと、または単元ごとに変えられると最初に伝える固定されると下のコースの自己効力が落ちる
目標と内容3コースとも同じ目標・同じ本文・同じ評価規準下のコースで内容を減らすと、評定の説明ができなくなる
変えるもの支援の量(プリントの段階・ヒントの有無・先生が付く時間)と進む速さ同じ活動を、支援の量だけ変えて出せるプリントがあると回る
混ぜる時間話す活動と発表の時間は学級に戻す相手が同じレベルばかりだと、やり取りが伸びない

英語で使えるのは、同じ文法・同じ問題数で支援の量だけが違う段階のあるプリントです。じっくりコースは語群と例文つき、どんどんコースは語群なし、のように1枚の元から作ります。評価は3コースとも同じ規準で、同じパフォーマンステストを受けます。

よくある誤解

  • 上のコースだけが得をする制度、ではありません。下のコースが得をするのは、先生が付く時間が増えたときで、内容を減らしたときではありません。
  • 下のコースは易しい内容でよい、でもありません。目標は同じで、支援の量が違うだけです。内容を減らすと、定期テストと評定で不利になります。
  • 一度決めたら固定、でもありません。入れ替えが無い習熟度別は、生徒に「自分は下」というラベルを貼る制度になります。

校種別の違い

校種特徴
小学校英語では少ない(算数が中心)。外国語は学級のまま、ALTとの2人体制で支援の量を変える
中学校2クラス3展開が典型。文法の練習を分け、話す活動は学級に戻す。評価規準は全コース同じ
高校入学時の成績でクラス自体が分かれていることが多い。文法ユニットの版(基礎・標準・発展)で支援の量を変える
クラス分けが前提の業態。ただし学校の評定は同じ規準なので、下のクラスでも学校のゴールの活動はやらせる

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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