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個別最適な学びと協働的な学び

こべつさいてきなまなびときょうどうてきなまなび・personalized learning and collaborative learning

個別最適な学びは、指導の個別化と学習の個性化を学習者の側から言い直した語。協働的な学びは仲間と関わって学ぶこと。2つを一体的に充実させる。

個別最適な学びとは、指導の個別化(支援の量と方法を一人ひとりに合わせる)と学習の個性化(学ぶ内容や方法を生徒が選ぶ)を、学習者の側から言い直した語で、協働的な学びとは、仲間や地域と関わって学ぶことです。出どころ(2021年の中央教育審議会答申「令和の日本型学校教育」)、2つの意味、英語の授業での実践例(段階のあるプリント・テーマの選択・ペアとジグソー)、1単元で一体的に充実させる組み方、タブレットのドリルとの違い、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-09-12

ひとことで言うと

個別最適な学びは、指導の個別化(一人ひとりに合った支援の量と方法)と学習の個性化(学ぶ内容や進め方を生徒が選ぶ)を、学習者の側から言い直した語です。協働的な学びは、仲間や地域の人と関わって学ぶことで、答申はこの2つを「一体的に充実」させることを求めています。英語の授業に置き換えると、練習は一人ひとりに合わせ、活動は相手と行い、その2つを同じ単元の中に置く、ということです。

出どころ

2021年1月26日の中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」が示した語です。学習指導要領にすでにあった「個に応じた指導」を、教師の側からではなく学習者の側から見て「個別最適な学び」と呼び直し、それが孤立した学びにならないように「協働的な学び」と対にしました。1人1台端末(GIGAスクール構想)が前提になっていて、端末は個別の練習の道具であると同時に、協働の道具でもあると位置づけられています。

授業での実際の使い方

2つの学びを、英語の単元の中でどこに置くかの例です。

学び中身英語の授業での形
指導の個別化支援の量と方法を一人ひとりに同じ文法で支援の量が違う段階のあるプリント。宿題の支援量を選ばせる
学習の個性化学ぶ内容や進め方を生徒が選ぶスピーチのテーマを選ぶ(自分の町・好きな本)。練習の順を自分で決める(自由進度)
協働的な学び仲間と関わって学ぶ情報の差のあるペア活動。ジグソー法で分担して読む。相互評価

1単元8時間なら、練習の2〜3時間を個別(段階のあるプリント・自由進度)、活動の2時間を協働(ペア・ジグソー)、最後の1時間を個別の振り返りにすると、答申の言う「一体的な充実」の形になります。端末は、個別の時間には音声の聞き直しと録音、協働の時間には共同編集の原稿づくりに使います。

よくある誤解

  • 個別最適な学び=タブレットのドリル、ではありません。ドリルは指導の個別化の一部で、学習の個性化(生徒が選ぶ)が無いと半分です。
  • 一斉授業の否定、でもありません。新出文法の導入や本文の読み取りは一斉で行い、練習と活動を個別と協働に分ける、という組み方です。
  • 協働的な学び=グループにすること、でもありません。情報の差や役割の分担が無いグループは、話している生徒が1人だけの一斉授業と変わりません。

校種別の違い

校種特徴
小学校やり取りが中心なので協働の時間が多い。個別は文字の練習と、自分のことを言う内容の選択(好きなもの・行きたい国)
中学校練習の段階のあるプリントと、話す活動のペア。単元の中で個別→協働→個別の振り返りの順に置く
高校論理・表現のテーマ選択が個性化。ディスカッションとディベートが協働。文法ユニットの版(基礎・標準・発展)が個別化
個別指導は「個別」が前提だが、相手のいない学びになりやすい。集団指導の時間や、生徒どうしで説明し合う時間を残す

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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