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英語教材ラボ

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語彙アプローチ(レキシカル・アプローチ)

ごいあぷろーち・Lexical Approach

言語は文法に単語を当てはめたものではなく、チャンク(定型表現やコロケーションのかたまり)の集まりだと考え、チャンクを覚えて使わせる教授法。1993年のルイス。

語彙アプローチ(レキシカル・アプローチ)とは、言語は「文法の規則に単語を当てはめたもの」ではなく「定型表現やコロケーションのかたまり(チャンク)の集まり」だと考え、チャンクを大量に覚えて使わせることを中心にした教授法のことです。出どころ(1993年のルイス)、4種類のチャンク(単語・コロケーション・定型表現・文の型)、授業での使い方(教科書本文からのチャンクの抽出・チャンクの単語テスト・気づかせる活動)、文法指導との関係、批判、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-13・更新 2026-09-13

ひとことで言うと

語彙アプローチ(レキシカル・アプローチ)は、言語は「文法の規則に単語を当てはめたもの」ではなく「定型表現やコロケーションのかたまり(チャンク)の集まり」だと考え、チャンクを大量に覚えて使わせることを中心にした教授法です。提唱者のルイスの言い方では「言語は文法つきの語彙ではなく、語彙化された文法」です。単語テストを「単語→日本語」から「チャンク→英語」に変えるだけで、この教授法の中心が授業に入ります。

出どころ

イギリスの英語教育者マイケル・ルイスが1993年の著書で提唱しました。コーパス(大量の実際の英語のデータ)の研究で、母語話者の英語の多くが決まった語の組み合わせでできていることが分かり、単語1語と文法規則を別々に教える指導への疑問から生まれました。チャンクは4種類に分けられます。単語と多語の単語(by the way)、コロケーション(take a picture, heavy rain)、定型表現(I'm sorry to hear that.)、文の型(That's not as ... as you think.)。文法を教えないのではなく、チャンクを蓄えた上で、その中の規則に気づかせる順序を取ります。

授業での実際の使い方

教科書の単元を語彙アプローチで扱う手順です。

手順やること目安
抽出本文から、動詞+名詞・前置詞つきの句・文の頭の定型を10個抜き出す教材研究の5分
提示単語ではなくチャンクの単位で、意味と一緒に音で示す導入の中で
記録チャンク帳(ノートの見開き)にチャンクと例文を書かせる。単語帳は作らない毎単元
テスト単語テストを「日本語→チャンク(英語)」にする毎週10問
気づき蓄えたチャンクの中から規則を見つけさせる(played, visited, watched → 過去形の ed)単元の後半

チャンクの選び方は、その単元の言語活動で「言わせたい文」から逆算します。自己紹介の単元なら I'm interested in ... / I'm good at ... / My favorite ... is ... の3つで、文法(動名詞・前置詞)は後から気づかせます。

よくある誤解

  • 文法を教えない教授法、ではありません。順序が「規則→単語」ではなく「チャンク→規則」になるだけです。
  • チャンク=熟語の暗記、でもありません。文の型(I think that ...)と会話の定型(Sorry?)も含み、使う場面とセットで覚えます。
  • 万能ではありません。チャンクの数が増えるほど、規則で整理する時間が要ります。中学校では文法の単元と組み合わせるのが現実的です。

校種別の違い

校種特徴
小学校実はこの教授法に一番近い。I like ... / Can you ...? を定型として、規則を教えずに使っている
中学校単語テストをチャンクにする。本文から10チャンクを抜き出す教材研究を単元ごとに
高校論理・表現の定型(In my opinion, ... / One reason is that ...)をチャンクとして蓄える
単語帳の暗記が単語1語になりやすい。教科書のチャンクを確認テストにすると定期テストに直結する

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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