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英語教材ラボ

活動と指導法教授法と理論

CLIL(クリル)

くりる・Content and Language Integrated Learning

教科の内容(環境・歴史・科学など)を英語で学びながら英語も身につける指導法。内容・言語・思考・協学の4つのCで組む。

CLIL(クリル)とは、Content and Language Integrated Learning の略で、教科の内容(環境・歴史・科学など)を英語で学びながら、英語も同時に身につける指導法のことです。出どころ(ヨーロッパ)、4つのC(内容・言語・思考・協学)、教科書の題材で小さく始める1時間の型、イマージョンとの違い、内容が難しすぎる失敗、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-09-12

ひとことで言うと

CLIL(クリル)は、環境・歴史・科学のような教科の内容を英語で学びながら、その過程で英語も身につける指導法です。英語を「学ぶ対象」ではなく「内容を学ぶ道具」として使うので、生徒は英語を話す・読む理由を持ちます。教科書の題材(世界の水問題、食品ロスなど)を、内容として本気で扱うだけでも、小さな CLIL になります。

出どころ

1990年代にヨーロッパで、複数の言語を使う教育の枠組みとして整理された用語です(デイヴィッド・マーシュらが1994年に提唱)。ドー・コイルが示した「4つのC」、すなわち Content(内容)・Communication(言語)・Cognition(思考)・Culture または Community(協学・文化)が設計の枠組みとして広く使われています。日本では2010年代から、上智大学などの研究者の紹介で中学・高校の実践が広がりました。

授業での実際の使い方

教科書の題材を使った50分の型です。

Cやること
0〜10内容題材の資料(グラフ・写真・短い英文)を見て、事実を英語で拾う。What do you see?
10〜25言語内容を言うのに必要な表現を確かめる(比較・原因と結果・意見の言い方)
25〜40思考分類する・比べる・理由を考える課題を班で。Why does this happen?
40〜50協学班の考えを英語で発表し、他の班が質問する。1文の意見を書いて終わる

設計のコツは、内容の難しさを英語の難しさより先に決めることです。内容が生徒の学年相応で、英語は既習の表現で言える、が成立の条件です。先生が言う言葉は「英語が正しいかより、内容が合っているかを先に」です。

よくある誤解

  • 英語で他教科の授業をすること(イマージョン)とは違います。CLIL は英語の授業の中で内容を扱い、内容と英語の両方をねらいにします。
  • 難しい内容を英語で説明する授業ではありません。内容は学年相応で、思考の課題(分類・比較・理由)が入っていることが要点です。
  • 教科書の題材を扱えば自動的に CLIL になるわけでもありません。内容について考える課題(思考)と、班で考えを出し合う場面(協学)があって初めて4つのCがそろいます。

校種別の違い

校種
小学校「生き物と環境」「世界とのつながり」のような単元で、調べたことを英語で言う活動が近い
中学校教科書の題材(環境・食・多文化)を、資料と思考の課題で扱う。単元に1時間
高校英語コミュニケーションの長文の題材で、意見の構築まで。論理・表現と接続
入試の長文の題材(環境・科学)を内容として読む姿勢を教える程度

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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